2005年08月23日
アンチエイジング医学最前線
【第40回】喫煙者減らすには1箱460円以上
「喫煙習慣」
習慣として定着したものを変えるのは簡単にはいかない。禁煙をするかしないかは個人の意思にかかっているが、喫煙習慣の健康への影響を考えると社会的取り組みが重要になってくる。健康増進法が施行されるなど禁煙対策は本格的に取られ始めているが、阿部真弓・東京農工大健康管理センター助教授は「まだまだ満足すべき状況とはとてもいえない」と言う。
阿部助教授は禁煙指導者を増やし、バックアップする禁煙支援者コンサルネットを今年6月、立ち上げた。これまでもインターネットなどで喫煙者本人に対する相談を受けていたが、「個々に対応するには限界があります。禁煙指導をしてくれる人を全国に増やすことが効果を上げるはず」と期待している。
全世界的に禁煙運動を推進しているWHO(世界保健機関)では、総合的たばこ対策プログラムに取り入れるべきいくつかのキーポントを挙げている。1番目は子どもをたばこ依存から守る対策。未成年の喫煙は日本でも問題になっている。中学生と高校生を対象とした全国調査では「この1カ月にたばこを吸ったことがある」との回答が高校3年の男子で約37%、女子で約16%に達している。
「喫煙の悪影響は吸っている年月の長さと相関関係があります。20~30年間で顕著に表れます。10代から吸い始めれば、30~40代の働き盛りに影響が出ることになります」と阿部助教授は心配する。
教育とともにたばこの使用の防止対策も欠かせない。WHOではたばこ税を利用した価格の引き上げを2番目のキーポイントとしている。ある試算によると日本の場合、1箱460円を分岐点にそれ以上たばこの値段が上がれば、喫煙者は確実に減るそうだ。
「たばこの値段を上げることで喫煙者が減ることは諸外国で証明されています。当然、たばこ産業にかかわる人へのサポートも必要になります。たばこ対策の決め手は社会的な取り組み次第といっていいでしょう」と阿部助教授は強調する。
たばこを止めること、吸わないことはアンチエイジングにとってもキーポイントだが、さてどうなる。
◆成人喫煙率(平成15年調査) 【男】20~29歳=55・8%、30~39歳=56・8%、40~49歳=55・4%、50~59歳=54・4%、60~69歳=35・7%、70歳以上=26・6%【女】20~29歳=19・2%、30~39歳=18・1%、40~49歳=15・5%、50~59歳=10・7%、60~69歳=6・4%、70歳以上=4・2%。
August 23, 2005 11:26 AM
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