健康連載ブログ

2005年07月18日

アンチエイジング医学最前線

【第7回】生活の質保つガイドライン

「老化判定ドック」

 エイジング(加齢)による老化は避けられないが、老化を促進する危険因子も現代社会では大きな問題である。端的な例が長寿県といわれる沖縄にみられる。

 同県の30~40代で企業に勤める人の健診結果を調査したところ、肥満、高血圧、高脂血症、糖尿病といった生活習慣病の割合が、全国平均を上回りワースト5に入ってしまったのである。

 米井嘉一・同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授は、老化度判定ドック支援システムの開発にあたって、老化を促進する危険因子として免疫、酸化、ストレス、生活習慣、代謝の5項目も判定基準に取り入れている。

 「これらの危険因子を測ることは、加齢度の客観的評価に欠かせないものです。今のところ判定基準としてもの足りないものもありますが、アンチエイジングの具体的な療法を行う場合の大事なデータになります」と米井教授は言う。

 老化を促進する危険因子はそれぞれ複雑に絡み合っている。ストレスの過多は免疫機能を低下させ、生活習慣の乱れはストレスを増加させる原因にもなる。過食やバランスの悪い食事は当然、代謝の異常にもつながる。

 生活習慣を尋ねる共通問診票は、体の症状と心の症状について5段階評価でこと細かにチェックしている。生活習慣病は老化への曲がり角といわれる40歳以上から目立つようになるが、「生理的老化と生活環境が及ぼす危険因子が重なり合った結果ともいえます。老化のスピードを抑え、促進する危険因子を取り除ければ、生活習慣病は減るはずです」と米井教授は話す。

 生活習慣病はすべて生活の質(QOL)を落とす病気といっていい。アンチエイジング医学は、QOLを全うすることを目指している。老化度判定はQOLを保つ治療を選択するためのガイドラインなのである。

 「今後、医者は病気を治すだけでなく予防につながるアドバイスが重要になってくるはず。そうした意味でもアンチエイジング医学の知識は不可欠です」と米井教授は強調する。

【ジャーナリスト 小野隆司】

 ◆注目される甲状腺ホルモン 甲状腺機能は一般的に40歳を超えると徐々に低下するが、甲状腺ホルモンの働きの重要性が指摘されている。最近はホルモン分泌の低下が血糖値を上昇させるため、糖尿病との関係が注目されている。

July 18, 2005 10:41 AM

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