健康連載ブログ

2005年07月17日

アンチエイジング医学最前線

【第6回】判定システムの進展不可欠

老化度判定ドック

 アンチエイジング医学の進展は、医学に限らず多方面の進歩に負うところが多い。基礎ともなる老化度の判定もメカニズムの解明や検査機器の発達が欠かせない要素となる。医学的根拠(EBM)があいまいなままでは、効果的な対処法も生み出せない。

 アンチエイジングドック支援システムを開発し、この7月から稼動させている米井嘉一・同志社大学アンチエイジングリサーチセンター教授は「老化に関する研究の進歩とともに支援システムもバージョンアップします。検査方法も同じです。その意味ではアンチエイジング医学は常に進歩する分野といえますね」と話す。

 支援システムにおける老化度判定の5項目(骨年齢・筋年齢・血管年齢・精神神経年齢・ホルモン年齢)も検査値および検査方法の進展が期待されている。

 骨年齢は骨密度測定(2重エックス線吸収測定による腰椎の測定)で分かるようになってきたが、筋肉の老化度判定は難しいという。握力などの基準値はデータが豊富だが、年齢とともに落ちる割合は少ない部類に入る。「筋肉の脂肪化率を測る機器が開発できないかとメーカーと研究中です」と米井教授。

 人は血管から老いる、という言葉があるように血管年齢は、老化度を判定する重要な指標になる。動脈硬化度を測定する方法としては、脳波伝播(でんぱ)速度法と指尖(せん)加速度脈波法があり、動脈硬化の血管は脳波や脈派を速く伝えるとの理論から開発された。「これらの検査だけで動脈硬化度が正確に分かるわけではありませんが、共通問診票による生活習慣などから推定できます」と米井教授。精神神経年齢の測定では、高次脳機能検査で用いられるテスト(カードソーティングテスト)を行う。

 ホルモン年齢の測定は、ホルモンそのものの働きと加齢に伴う変化が分かってきたことが大きい。成長ホルモンは30歳ごろから低下し始める。骨の成長や性的能力を高めるだけでなく、免疫システムの強化や記憶力の強化にも作用することが分かってきた。「成長ホルモンの分泌は1日の中で変化が激しいのですが、その刺激によって作られるIGF-Iと呼ぶ物質の血中濃度を調べることでホルモン年齢が推定できるようになりました」と米井教授は解説する。

【ジャーナリスト 小野隆司】

 ◆成長ホルモンの抑制要因 成長ホルモンは加齢とともに分泌が減少するが、抑制要因として運動不足、ストレス、睡眠不足、糖質摂取過多などがある。逆に分泌刺激要因は運動、高たんぱく質、アミノ酸などが挙げられている。

July 17, 2005 10:23 AM

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