健康連載ブログ

2005年07月16日

アンチエイジング医学最前線

【第5回】バランスが評価のポイント

老化度判定ドック

 今年4月、同志社大学にアンチエイジング医学の研究機関としてアンチエイジングリサーチセンターが設立された。同医学を扱う大学の専門機関としては国内初という。

 センター長に就任した米井嘉一教授は「老化を病気ととらえ、治療することで健康長寿の実践を目指すのがアンチエイジング医学の立場です。老化度の診断や治療法の開発などが研究目標になります」と話す。

 アンチエイジング医学にとって老化度を判定することがまず出発点となる。米井教授は京都府立医科大学などとの共同でアンチエイジングドック支援システムを開発し、7月1日から稼動させている。

 骨・筋・血管・精神神経・ホルモンの5項目の検査値と老化を促進する危険因子(免疫・酸化・ストレス・生活習慣・代謝)の測定値を総合して老化度を判定する。1000例以上のデータを基につくり上げたものだ。米井教授は日本鋼管病院(川崎市)の内科医長時代にいち早く老化度判定ドックを創設したことでも知られる。

 「それぞれの基準は健診や人間ドックでの基準値より厳しく設定しています。アンチエイジング医学は、最も健康で生き生きとした状態、オプティマル・ヘルスを実現するのが大きな目的だからです」と説明する。

 支援システムは基本的にはドクター向けのものだが、エステやスポーツクラブなどでも利用できるものも用意してある、という。

 「バランスの悪い老化を改善するには、食事や運動、ストレス解消などが大きな力になります。そのためにもいろいろな専門家のアドバイスが必要になってきます」と米井教授は、医師以外のアンチエイジングドック支援システムへの参加を期待している。

 老化度判定では個々の数字よりバランスが評価のポイントになる。年齢以上に老化が進んでいる部分が弱点となり、老化が進展するケースが多く見られる。米井教授のこれまでの経験では、年齢や性別以上に老化度は千差万別。「まず自分の体の状態を知ることがアンチエイジングにつながります」と強調する。

【ジャーナリスト 小野隆司】

 ◆アンチエイジングへの誤解 アンチエイジング(抗加齢)という語感もあって、若返りや不老不死を目指すものとの誤解がある。アンチエイジングの名がつく化粧品も目立つようになったが、皮膚だけ若返らせても健康長寿につながらない。いち早く学会を設立した米国はこうした誤解が強く、研究も不振気味といわれる。

July 16, 2005 09:26 AM

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