2005年07月29日
アンチエイジング医学最前線
【第17回】食べすぎは老化促進
「食のアンチエイジング」
医食同源、食源病などの言葉があるように、食生活と健康は切っても切れない関係にある。抗加齢医療にとっても食事療法は大きな柱になっている。<1>生活習慣病の予防<2>成長ホルモンの効果をいかす<3>免疫機能を高めるなどが目標になっている。
摂取エネルギーの過不足、栄養バランスの悪さは、糖尿病など代謝性の生活習慣病を招きやすくなる。動脈硬化の促進因子でもある。成長ホルモンは30歳ごろから分泌が低下するが、細胞へのアミノ酸の取り込みを促し、代謝を促進するなど一生の間、大切な役割を果たしている。
がん発生も抑制する免疫機能の重要さはいうまでもない。アンバランスな食生活は免疫力を落とす。
赤ワインのポリフェノール効果の研究で世界的に知られる近藤和雄・お茶の水女子大生活環境センター教授は「栄養のバランス以上に今、考えるべきは摂取エネルギーの量かもしれません」と言う。
従来の栄養調査では日本人の1日摂取エネルギー量は戦後あまり変化がなく、変わったのは脂肪摂取量を代表とする栄養バランスであることが強調されてきた。
近藤教授は脂肪酸の健康効果などいろいろな研究を手がけているが、「1日2300キロカロリーを摂取してもらう条件で行ったところ、全員がやせるという現象がみられたのです。肥満が増えている今の日本人は統計以上に摂取エネルギーが多いと考えるべきではないでしょうか」と説明する。
食べ過ぎはエネルギーをつくるミトコンドリアでの酸素量が増え、フリーラジカルを生み出す原因にもなる。摂取エネルギー過多は老化を促進する危険因子といえる。
1日2300キロカロリーでもやせた結果に関し、近藤教授は食事時間の重要性もポイントとしてあげる。「研究では朝、昼、晩と決まった時間に食事をしてもらいました。朝食を取らず寝る前に大食すれば、太るに決まっています。きちんとした食事時間の習慣が崩れてきたことも気になります」と話す。
まずは適切な食事量を守り、次に栄養バランスを考える。健康長寿の王道だ。
【ジャーナリスト 小野隆司】
◆やせ過ぎも注意 美容目的からダイエットに励む10代から20代の女性はやせ過ぎの傾向がある。栄養不足は骨からミネラル分が奪われ、骨粗しょう症を助長し、女性ホルモンを分泌する卵巣機能の抑制も起きる。
July 29, 2005 09:43 AM
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