2008年01月25日
菊水丸を手玉にとった吉兆女将
河内音頭の菊水丸さん(44)が、営業再開した船場吉兆に
お昼を食べに出かけたことがニュースになっていた。
吉兆が営業を長く停止されていたのは、食品偽装表示したためだ。
それに加え、あろうことか、自社で働くパート従業員に責任をなすりつけ、
また虚言を弄して責任回避をはかったことで、
老舗のプライドをかなぐり捨て、恥の上塗りをした。
あのパートさんが勝手に偽装表示したと役員が弁明したニュースを聞いた時、
私が即座に思ったことは、
パートさんの立場でできるわけない。
吉兆では、パートさんにそこまで権限を与えているのか、
それは絶対ない。
この役員、相当バカだな、そう言ったら、
実になるとでも思っているのか。
そんな風な感想も持ってしまった。
営業再開の日に、菊水丸さんが選んだ昼食メニューは、
6930円の「かご弁当」。
鯛寿司、丹波の黒豆、鰆の焼き物、もちろん牛肉料理も入っていたという。
私は「秋の新宿で、おうろんを食べた」(07年10月12日)のエントリーで、
1365円の「納豆うどん」を食べた話を書いたら、
多くのコメンテーターから、昼食としては高いうどんだ、と判断された。
その感覚で行くと、「かご弁当」は昼食としてはダントツ値段だ。
さて店の様子はどうだったのか。
菊水丸さんによると、仲居さんはやや浮き足立っていたそうだ。
新社長で女将の湯木佐知子さんは、
常連客から「大変やったなあ」と激励され、そんな中、
さらにせがまれて、ツーショットに応じていたという。
気分はすっかり、時の人、セッチー譲りか。
激励も考えてみればおかしな話だ。
今まで偽装表示で騙されていた常連客が、
騙(だま)していた悪党店の女将を激励しているのは、
どういうメンタリティかと疑う。
通常の感覚をしていたら、二度とこの店には足を運ばないと思うけど。
それなのに、ノコノコと再開初日から出かけていくところを見ると、
自腹を切る客ではなく、会社に支払わせている役員か、
つまるところ、領収書をとる客だ。
あるいは、偽装をしても、反省しているという態度を見せたら、
客として、また贔屓(ひいき)にしてやるぞ、という倫理があるのだろうか。
許す人の方が、度量が大きいというのだろうか。
――いや、違うな。この店の味に舌が馴らされてしまった
鰹節と向き合う猫と同じではないか。
菊水丸さん側は、船場吉兆の予約を電話で、前日に行った。
その時、「予約で満席」と言われたが、
実際に来てみると、空席が目立つ状態だった。
彼(カメラマン同伴か?)が来店したのは、午後1時で、
時間的に客の多くが昼食を済ませて店を出た後だったのかも知れないが。
菊水丸さんが店内にいる間、営業再開の特別な日だからということで、
店の外には、大勢の報道陣が詰めかけていた。
食事は45分ほどで終わった。
店を出ようとした菊水丸さんに女将が声をかけた。
何かなあ~と思っていると、
「こちらから」と、裏口を案内されたという。
ここで菊水丸さんは次のように判断をした。
おかげで外の報道陣には気づかれずにすんだ。
そのあたりの気遣いはやはり高級料亭。
つまり、女将の配慮に感心したというのだ。
それは違うだろう。
あれだけ世間を騒がしてなお新社長につく佐知子さんを
「厚顔無恥」と評した人は多かった。
細かく観察をすると、私も、同感だ。
だから、菊水丸さんの解釈は間違っている。
菊水丸さんを正面玄関から、腰45度に曲げてお見送りせず、
裏口からコソコソ帰したのは、
外で待ち構えている報道陣に、彼が
自分(女将)の様子や店内の状況、そして常連客のことを
河内音頭にのせて、ぺらぺらしゃべるのを心配したからではないか。
一見、相手への配慮を示しながら、
実は、自分の利益を裏で考えている。
普通は、客は正面から入って、堂々と正面から帰る。
これが当たり前の感覚だろう。
それを裏口からなんて、こそこそさせるなよ。
頼みもしないのに。
「どのようにさせていただきましょうか」と、
まず、客の意向を聞いてみたらどうだ。
「裏口客」だと値踏みされたのか。
なめるなよな~。
お客様を表から入れて裏から出すようでは、
偽装精神は、まだくすぶっているぞ。
(次回は、江原啓之さんにモノ申す、好評第3弾です)
January 25, 2008 11:20 PM
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コメント
謝罪会見で女将がしきりにあやまっていたのは先代に対して。「先代に申し訳ない」の言葉はたくさん出ていましたが、謝らなければならないのは、自分が騙してきたお客さんに対してでしょ。間違っていますよー。間違った道のまま、再開してしまいました。
投稿者 ぷん : 2008年01月25日 23:48
イカンですね。
従業員も今でも客が料理に手をつけずに残すと、「味見」できると大喜びなのでしょうか。何も変わっていませんね。
投稿者 夫名無しですが : 2008年01月26日 00:20
どこをどう考えて、何を思うと「激励」の言葉が出るのか。あれほど酷い愚行を繰り返したのに、と不思議でたまりません。
どんなことが起きても、喉元過ぎれば何とやら・・・なんでしょうか?むしろ、「みんなやってるからさァ。運が悪かったねェ」とか語らっている声が聞こえそうで怖いです。
あの「オカミ」のご挨拶、あれって謝罪?宣伝?老齢女性の棒読み、とりあえず頭を下げてみたけど、次はバレないように頑張りますと言っているみたいだったなぁ、と。
次回のエントリー、とても楽しみにしています!
投稿者 honey : 2008年01月26日 02:04
理屈に合わんけど、なんか応援したい
なんでやろ?
上から下まで偽だらけの世の中
潰しやすいとマスコミに見込まれ、血祭りにあった弱い立場への同情かな
薬害、公害、汚職etc・・・に比べ欺いた程度は????
誰も死んでへん、庶民の手の出ない高級品を好む一握りの人間だけの狭い世界での出来事
投稿者 hi-ki : 2008年01月26日 10:06
時代を超えて老舗を繁栄させること。
その難しさは、素人の私でも充分理解できますが、
努力の方向性がちょっと違う気がします。
この方がトップでいらっしゃる限り、
生まれ変わって再スタートってなわけにはいかなそうです。
それとも看板娘がいなくなると、
お金をたくさんひっぱれないのでしょうか?
それにしても・・・
どの様な方々が顧客さんなのか、ちょと興味あるかな。
投稿者 14番目の月 : 2008年01月26日 18:49
日本全国の同族気企業は偽装してないか悪いことしてないか全部しらべないと(怒)
老舗の時代は終わりにしないとね!
お客様が1番、従業員は2番で先代は最後に決まってるでしょう。
投稿者 もう21世紀ですよ! : 2008年01月26日 23:04
この手のお店の、あるレベル以上の顧客?になると、もはや料理は関係ないんでしょう。女将に会いに行く、あるいは慣れたお店に息抜きにいく。箸つけない人だっているかもしれない。もう習慣になってて、あえて別のお店を選ぶ理由もない。
そんな人達にとって、偽装した「船場吉兆」という会社と、目の前の女将やお座敷は、まあ別物なんでしょう。
「なんか騒がしいみたいだけど、がんばってね。また来るからね。」(大阪弁じゃなく失礼)
という、日常と変わらぬ雰囲気なんじゃないかなあ。
むしろ、息子たちにかわって親が表に出てきたこと、喜んでるかもしれないな。そういう馴れ合いの世界なのかと。この世界では少なくとも息子たちとは比べ物にならない信用と能力?があるのかな。まあ、そこまでの老舗か?という話でもありますが。
女将もそういう顧客は信用してるんでしょう。当然扱いも違うんだろうし。菊水丸氏がどうなのかは知らないけど、たぶん、信用されてないんでしょうね。
今回の船場吉兆、上から下まで擁護するつもりは全くないですが、どんな犯罪行為にも「理解者」は存在するんだろうな、という感想はあります。
投稿者 KI : 2008年01月27日 10:07
船場吉兆は経営陣はすべて違う人にしないといけませんね。
「頭が真っ白懐石」など出すと受けるかもしれませんね。「テレビから」
「お客様でなく先代にすいません懐石」もいいかもしれませんね。
値段が高いから行列出来るから美味しいとは限らないですから。
ハーゲンダッツはアルバイトをやとって並ばせ「サクラ」美味しいと思わせ世間を騙して大きくなった商品です。
投稿者 今年も偽装の年です。 : 2008年01月27日 10:31
偽装、偽装って、要はお客は騙されたってこと。
詐欺でしょ、これ。
マンションの鉄筋をごまかした社長は今法廷に立たされてるけど、
この料亭の女将はセーフかい~?
命に関わるようなことじゃないから、お目こぼし??
この女将って、偽装発覚後の記者会見で愚息にこそこそ指示してたあのおばちゃん。
悪事発覚後でも悪知恵フル回転のおばちゃんが出直しのトップって、どういう神経構造なの?
と、一般庶民の判断はかくも冷静なんだけど・・・
ところがどっこい、そんな店でも来年まで予約で一杯なんだとか。
どこまでもお目出度いお金持ちって本当に多いんだなー、今の世の中。はぁ~あ!
投稿者 tkbanker : 2008年01月27日 18:56
産地偽装だけでは懲りずに、記者会見までヒソヒソ声で「偽装」したあのオバサン。
かなり腹は黒い。
全く反省していない。
今回、民事再生法の申請をしているがこれも果たして適正か詳しく調査してもらいたいくらいだ。
投稿者 九世議員 : 2008年01月27日 23:02
レストランは楽しい会話が「主菜」で、その手助けになる食事を供するところという見方がある。料亭は普通のレストランに加えて、秘密のお話が出来るところが売りなのだと思う。一見さんお断りはその一つの象徴。賞味期限や原料の産地の詐称などは二の次で常連客が歯牙にかけないことには何の不思議もない。
料亭には縁もゆかりもないような一般庶民がこのニュースに関心を示し、このようにニュースになることが(十分ではないかもしれないが)一番の抑止力になる。どうせそのうちほとぼりがさめるぐらいの認識しかないのだろうから、あきらめずしつこく報道することには大賛成。
投稿者 夫どっこい : 2008年01月28日 09:59
自分達で作らないで他の会社に頼んで作ったプリン事態が偽装でしょう。
吉兆のプリンって言うなら自分達で作らなければね。
コンビニのプリンと何が違うのでしょうか?
コンビニのプリンも美味しくて好きなんですが。
船場吉兆の料亭の料理も他に作らせてレンジでチンしただけだったりして。
家の家業を継ぐものは最低10年は外で修行しないとね。
投稿者 まじめ : 2008年01月28日 20:38
