2008年01月31日
私は中国製食品を買わなかった:
ここ数日の報道を見るだけでも、日本人は、
中国及び中国人を大きなリスクの一つと
考えなければならない状況を生んでいる。
これは二国間にとってまずいが、やはり現実だ。
中国製食品に農薬混入
年金記録転記作業で中国人ら大量ミス
中国人技能実習生、未払い賃金でイチゴ農家と対決
南京事件といった遠い歴史の問題ではなく、
今、私たちの日常生活に直接結びつく問題を含むから、
切実さが伝わっている。
言うまでもなく最も衝撃的だったのは、毒入り冷凍ギョーザ。
千葉と兵庫で、農薬混入の中国製冷凍ギョーザを食べた10名が、
下痢・嘔吐の中毒症状を訴え、うち3人が一時重体となった。
被害は拡大して新たに62人、17都府県と広範囲だ。




日本国はいろいろ手を打っているようだけど、
正直言って、一般国民の食生活のレベルでは、
中国を抜きにはありえなくなってしまっている。
だから、今回のような被害を未然に防ぐことなど、不可能に近いとなると、
「中国製の食品は食べなければ良い」
という選択がもっとも確実だ。
ただ日本という国の食生活がここまで中国に過度に依存している状態では、
それはかなり非現実的な解決策だと思うが。
とりあえず、目に見える部分、危険そうなところだけは止められる。
(写真:自主回収すると発表された製品の一部)
中国製の食品といえば・・・
私が在英中に次のようなことがあった。
知人に、某日本電機メーカーに勤めるAさん一家(妻と子供二人)がいて、
この人は、中国系の食品販売店で、食料を調達していた。
よしださん、醤油とか豆腐、味噌が簡単に手に入りますよ。
というので、聞いてみると、市の南にある中国系食品販売店を教えてくれた。
むろん経営者は中国人だ。
悪くないし、価格も安い。
日本の豆腐と同じようなのがあるし、
白菜やチンゲン菜もあって、けっこう重宝していますよ。
その言葉に従って、私たちは、どんなお店かを見にでかけた。
確かにこじんまりしたお店は、食品や調味料や野菜、肉、卵で
溢れかえっていた。
もちろん目的の豆腐もあったし、味噌もある。
キムチなどのコリアン物も混じっていた。
しかし、余りの雑然さと汚れ方にはビックリ。
アジアのブレンド臭でむせかえるほどだった。
小さい水槽の中に豆腐があった。
見た目は豆腐だけど、
「これを買うのは余程勇気がいるなあ」
と、妻と顔を見合わせてしまった。
聞くところによると、その豆腐は店主の奥さんが毎日作っているらしい。
結局、何も買わずに帰ってきた。
私たちは、英国のベジタリアン向けメーカーの豆腐を買っていた。
中国人のお店の3倍くらいの値段はするけど、
メーカーに対する信頼と安心の値段だと考えての選択だった。
醤油はキッコーマンが普通のスーパーで売られていたので、
それを買えば済む。
基本的には英国人が行くスーパーで彼らが食べるものと
同じものを食べていた。
彼らが元気なように、私たちも体調に変わりはなかった。
――しばらくして。
Aさんが、プライベートの病院を知っているか、と私にたずねた。
「どうしたのですか」と聞くと、
Aさんは、
「ジンマシンみたいに体中がかゆいんです」
と答えた。
特に背中のかゆみがひどくて、かきむしるほどだという。
その後、大学病院で見てもらったが、
普通のジンマシンじゃなく、
原因がわからないとのことだった。
かゆみが引かないから、日本へ帰った方がよいと、
医者から勧められて、急遽1週間ほど休暇をとって帰国した。
ようやく日本で、豆が原因だとわかった。
日本では豆腐も味噌もなんともなかったのに、
英国のその店で食べた豆腐や味噌がどうやら反応したようだ。
Aさんは、いったんは英国へもどって来られたが、
子供もジンマシンが出てきたので、帰国願いを出して、
生活を日本へ戻してしまった。
便利だし、自分の郷愁を満足させる、
日本食に似た食料だから、ついつい離れられずに、
その食料がどんな風に作られるのか、
どんな材料を使っているのかなどという情報までは
Aさん一家には、わからなかった。
ましてやあの店主におたくの豆製品でかゆくなった、
体調を崩した、などといくら話しても、「メイヨー」で終わりだ。
結局、私たちは、ある種強い信念で
自分が食べるものを選択するようにしないと、
見えない危険を避けることができないように思う。
・・・
●コメント更新情報
「デップのヒゲソリ歌芝居」じゃっくさん
「ついに江原霊能ビジネス終了か」真帆さん
「菊水丸を手玉にとった吉兆女将」九世議員さん他
January 31, 2008 07:35 PM | コメント (35) | トラックバック (0)
2008年01月30日
人の婚約者好きになったソフバン:
織君とラブラブのパウちゃんが、アメリカのおうちに帰っていった。
織君は、パウちゃんのことを日本に戻ったら結婚する相手だと、
日本の友達に紹介していた。
織君は、法務省まで出かけて行き、
パウちゃんの在留許可証も手に入れ、
新居も兵庫県西宮市に準備し、
パウちゃんの預かり荷物も運んであげた。
電話・FAXのやりとりもしていた。
「本当に結婚する気があるの?」と織君が確かめると、
パウちゃんは「もちろんよ!」と答え、
直筆で、
「アイ・ラブ・ユー、二人で幸せになろうね。
優勝めざして、一緒に頑張ろうね」
と書いたFAXが届いて安心。
織君はパウちゃんがアメリカから帰ってくるのを待っていた。
そんなある日、突然、電話もFAXも繋がらなくなった。
故障かな・・・と思っていたら、ガーン!
「ウソだと言ってよ。そんなこと信じられない。
ボクを人間不信にさせないで」
なんとパウちゃんは祖父番君と婚姻届を出したと、
祖父番のパパが発表したのだった。
「ボクと付き合う前に、欲しけりゃ欲しいと言えばいいのに、
祖父番君は、人の彼女が欲しいわけ?」
と、織君は悔しくて、歯噛みした。
*
こんな風に書くと、ことの本質が理解できるはずだ。
オリックス入団が「内定」していたパウエル投手を
ソフトバンクが、横取りした。
(写真:日刊スポーツ紙面から)
契約書はファクシミリでの交換で、
契約のやり方がゆるかったのも当然で、なにしろラブラブだもの。
すでにオリックスは今月11日にパウエル投手との契約が
合意に達したと発表していたし、
報道各社もニュースとして取り扱い済み。
さらに契約合意を裏付けるように、オリックス選手として在留資格認定証明書
を発行し、法務省が認可しているし、住まいに荷物も運びこまれている。
50番の背番号も決まっていた。
この状態で、厳格なルール上、まだ統一契約書に
直筆のサインを得ていないことを知ったソフトバンクが、
よし、いってまえ!
オリックスとの条件の倍額を提示して、獲得してしまった。
交換された契約書の有効性など法律的な問題は、
当事者間で話し合うだろうが、
冒頭のように、私は、今回の事件を婚約・結婚の問題にたとえてみた。
パウちゃんと祖父番君を周囲は祝福できるだろうか。
またこれから織君とその仲間は、
どんな風にパウちゃん夫婦を見ていくのだろうか。
みんな同じ野球会社の社員だから、これからの人間関係がきついよ。
私は、パウちゃん夫婦をけっこう汚いなと思う。
祖父番君のやり方は、社会に不信感を植え付け、
また彼らの会社の人気がこんなことで少なからず
影響を受けるのは避けられないだろう。
最近ハンドボール会社の人気が急上昇中だし、
サッカー会社も人気巻き返しに必死である。
このさい、織君は、パウちゃんにノシをつけて祖父番家にくれてやればよいのでは。
人間関係にいったんヒビが入ると、
修復はなかなか難しいのが日本社会だ。
それにしても、これからどのチームもキャンプイン、
という時に、野球会社の株価を下げてどーすんのよ。
相撲会社も、事件、紛争の結果、ひどい状態になっているぞ。
January 30, 2008 09:11 PM | コメント (12) | トラックバック (0)
2008年01月27日
橋下徹氏のフェロモン勝ち:
大阪府知事選で橋下徹氏(38)が当選確実にした。
これは、明らかに橋下氏の「フェロモン勝ち」と言える。
なにわのおばちゃんのこんな独白が聞こえてくる。
そらもう、徹ちゃんで決まり。
何がて、若い、そらもう若い、これですがな。
考えても見てや、家におる粗大ゴミみたいなおっちゃんの顔なんて、
TVニュースでも見とうないわ、おもろないがな。
ぎょうさん子供さんいてはるねんて、
よろしいなあ、パワーがあって。
頑張り屋やね、奥さん、よろしいなあ~。
この間も、うちの風呂釜、具合悪なってん。
寒いやん、どうしようかと思ったでえ~。
電話したら「今日行きますわ」
「今日中に直してや。寒いし、風呂入りたいからな」と言うたら、
夕方に来たんや、ドアのマジック・ミラー覗いたら、
立ってんの、おっちゃんや。あ~~あ。
やめてんか~。
楽しみ半減したわ。
どんなイケメン兄ちゃん来てくれんのかと楽しみにしてたのに、
何や、おっちゃんやんか!
そらもう、風呂釜やから、技術の腕前上かもわからんけど、
私、出んといたってん、ほなら留守やと思うてカード入れて帰りよった。
2時間ほどして、電話したってん。
「すんません、来てくれてはったみたいやけど、
ちょっと出てましてん。今度いつ来てくれはる?」
「ほなら、今からお伺いしますわ」
「おたく、来てくれはんの?」
「いやあ、ボクはちょっと担当違いますので」
「あんた、若いし、しっかりしてそうや。あんた、来てよ。
いつやったか、ガス漏れ警報機壊れた時、ピーピー言うてね、
その時来てくれたのおっちゃんやったけど、一回でうまいこと直らへんかった。
若いしっかりした人寄越してね」
「わかりました、なるべく若いのをやらせます」
1時間後、来たわ! 道具箱持った、茶髪のイケメン君が来た。
ちょっと頼りなさそうやけど、
大きな故障でもないし、凍結防止が働いたみたいで、直った。
その子、名刺もくれたし、これから指名するからと言うたら、
「よろしくお願いします」と。ええねえ~、素直で。
その子の名前?
決まっているやん、「橋下」君や。
選挙もこのノリで、「おっちゃん」世代には不利な戦いやった。
おっちゃんかて、若い娘、ええやろ。
橋下君、大阪府の修理、急いでや~!
・・・
関連記事
「橋下先生の「なにわ弁護士道」」
「橋下先生、2万%発言を翻す!」
January 27, 2008 10:29 PM | コメント (27) | トラックバック (0)
2008年01月26日
ついに江原霊能ビジネス終了か:
オウム真理教の事件以来、テレビ各局は、
霊能関連番組の放映を自粛してきた。
しかし、最近になって、次々に復活させた。
オカルト系番組は、お茶の間受けするパーソナリティや
タレントを使って、霊能への関心を強め、
巧みに視聴者の意識改造を図り、収益へ結びつけようとしてる。
このパーソナリティの代表格が、江原啓之さんだ。
こうした番組の視聴率が上がり、
視聴者の意識が変わっていくと、さらに何がどう変わるのか。
無意識に霊能を妄信するようになり、
霊能関連の悪徳商法に引っかかる危険や怖さが生じる。
これは非常に困った事態だ。
そこで、私は、2本の警告エントリーを書いた。
「江原啓之の霊能後出しジャンケン」(07年6月12日)
「江原啓之、霊能賞味期限切れ」(08年1月24日)
すでに、江原啓之さんは、フジテレビで事件を起こしている。
昨年7月28、29日に同局で放送された「FNS27時間テレビ」で、
彼が秋田県に住む美容室経営の女性に、彼女の亡き父からのメッセージを
伝えてアドバイスをしたところ、逆に女性から抗議を受けてしまった。
「放送倫理・番組向上機構」(BPO)が審議の結果、
今年1月21日に「人間の尊厳を傷つけかねない」と警告した。
警告は当然の判断だ。
霊能など持ち合わせていると証明できないのに、霊ビジネスに利用し、
あの女性にとって大切な父の死をもてあそんだ
江原さんの罪は非常に重い。
「人間の尊厳を傷つけかねない」というレベルではなく、
フジテレビと江原さんは、すでに傷つけてしまったのだ。
だから被害者の女性は抗議した。
これに対して、「江原啓之公式サイト」で、1月22日に、
「のぞまれていないカウンセリング(とは知らされていなかった)」
「テレビ局から虚偽の提案を受けた」
「私自身が不覚また迂闊に騙された」
と、被害者ぶって、泣き言を並べたてている。
あきれた、霊能者である。
自分が加害者であることを忘れている。
これはほんの一ヶ月前に週刊誌で江原さんが語ったことと
明らかに矛盾している。
この人は、その場限りの思いつきやヒラメキを
さもご大層に、自分の演出に使っている。
つまり信用できない人ね。
その週刊誌とは「女性自身」1月1、8、15日合併号。
巻頭記事「江原啓之さん たましいに贈るメッセージ集」で、
次のように無茶苦茶なことを言っている。
(写真:折込付録では、自分で「祓い串」を作れと言っている。
そんなの作ってどーすんの?)
食品偽装、年金問題、警察官や教師、公務員が起こした事件も
数多く報じられました・・・でも気づいてほしいのは、
自分に依存心がなかったかということなんです。
年金ひとつとっても、国がなんとかしてくれるという
気持ちが少しでもなかったでしょうか・・・老舗ブランドの
食品偽装もそうです。「信用して食べてたのにひどいじゃないか」
と一方的に言う人がいますが、それはちょっと違うなと思います。
たしかにウソはよくないし、偽装は悪いことです。でも自分でその
商品を選んだという自己責任も忘れてはいけない。
フジテレビに騙されたと、ブーブー言っている江原さんのサイトの
以下の文章を念頭において、上記の発言を読むと噴飯ものだ。
「のぞまれていないカウンセリング(とは知らされていなかった)」
「テレビ局から虚偽の提案を受けた」
「私自身が不覚また迂闊に騙された」
フジテレビを選んだという江原さん自身の自己責任を忘れたのか。
フジテレビがなんとかしてくれるという気持ちはなかったのか。
第一、担当のプロデューサーやディレクターを霊視して、
彼らの主護霊や支配霊を呼び出せばいいではないか。
そうすれば、彼らがどんな仕事をしているか、性格などもわかるはず。
それができないのなら、霊能力インチキ商売と呼ばれても仕方がない。
もう最近の江原さんは、あまりの急ぎビジネスだから、
どの雑誌で何を言ったのか、覚えていないだろう。
だから自分のサイトで、ここまでバカなことを書いてしまうのだ。
テレビ局を全面的に信じる人と、
強制的に年金に加入させられ、国にデータを遺失された人とは、
まったく違うレベルであることが理解できていない。
テレビ局が一局ぐらい消滅してもいいのよ。
でも、年金が消滅すると、国民は困るのよ。
公式サイトで、江原さんは、テレビ番組から引退することをほのめかす。
急ぎ働きで稼ぐだけ稼ぎ、引退したら、そんなの関係ね~よか。
テレビ局の「偽装」も見抜けず、何が霊能力者か。
自分が偽装霊能師じゃないか。
たしかにウソはよくないし、偽装は悪いことです。でも自分でその
商品(江原さん)を選んだという自己責任も忘れてはいけない。
テレビの世界から引退する前に、
茶の間に、そんな風に居直って、
週刊誌のタイトルにあった「たましい」に贈ってみたらどうだ。
関連記事
「世界一商品テスト、第1弾!」
January 26, 2008 09:49 PM | コメント (15) | トラックバック (0)
2008年01月25日
菊水丸を手玉にとった吉兆女将:
河内音頭の菊水丸さん(44)が、営業再開した船場吉兆に
お昼を食べに出かけたことがニュースになっていた。
吉兆が営業を長く停止されていたのは、食品偽装表示したためだ。
それに加え、あろうことか、自社で働くパート従業員に責任をなすりつけ、
また虚言を弄して責任回避をはかったことで、
老舗のプライドをかなぐり捨て、恥の上塗りをした。
あのパートさんが勝手に偽装表示したと役員が弁明したニュースを聞いた時、
私が即座に思ったことは、
パートさんの立場でできるわけない。
吉兆では、パートさんにそこまで権限を与えているのか、
それは絶対ない。
この役員、相当バカだな、そう言ったら、
実になるとでも思っているのか。
そんな風な感想も持ってしまった。
営業再開の日に、菊水丸さんが選んだ昼食メニューは、
6930円の「かご弁当」。
鯛寿司、丹波の黒豆、鰆の焼き物、もちろん牛肉料理も入っていたという。
私は「秋の新宿で、おうろんを食べた」(07年10月12日)のエントリーで、
1365円の「納豆うどん」を食べた話を書いたら、
多くのコメンテーターから、昼食としては高いうどんだ、と判断された。
その感覚で行くと、「かご弁当」は昼食としてはダントツ値段だ。
さて店の様子はどうだったのか。
菊水丸さんによると、仲居さんはやや浮き足立っていたそうだ。
新社長で女将の湯木佐知子さんは、
常連客から「大変やったなあ」と激励され、そんな中、
さらにせがまれて、ツーショットに応じていたという。
気分はすっかり、時の人、セッチー譲りか。
激励も考えてみればおかしな話だ。
今まで偽装表示で騙されていた常連客が、
騙(だま)していた悪党店の女将を激励しているのは、
どういうメンタリティかと疑う。
通常の感覚をしていたら、二度とこの店には足を運ばないと思うけど。
それなのに、ノコノコと再開初日から出かけていくところを見ると、
自腹を切る客ではなく、会社に支払わせている役員か、
つまるところ、領収書をとる客だ。
あるいは、偽装をしても、反省しているという態度を見せたら、
客として、また贔屓(ひいき)にしてやるぞ、という倫理があるのだろうか。
許す人の方が、度量が大きいというのだろうか。
――いや、違うな。この店の味に舌が馴らされてしまった
鰹節と向き合う猫と同じではないか。
菊水丸さん側は、船場吉兆の予約を電話で、前日に行った。
その時、「予約で満席」と言われたが、
実際に来てみると、空席が目立つ状態だった。
彼(カメラマン同伴か?)が来店したのは、午後1時で、
時間的に客の多くが昼食を済ませて店を出た後だったのかも知れないが。
菊水丸さんが店内にいる間、営業再開の特別な日だからということで、
店の外には、大勢の報道陣が詰めかけていた。
食事は45分ほどで終わった。
店を出ようとした菊水丸さんに女将が声をかけた。
何かなあ~と思っていると、
「こちらから」と、裏口を案内されたという。
ここで菊水丸さんは次のように判断をした。
おかげで外の報道陣には気づかれずにすんだ。
そのあたりの気遣いはやはり高級料亭。
つまり、女将の配慮に感心したというのだ。
それは違うだろう。
あれだけ世間を騒がしてなお新社長につく佐知子さんを
「厚顔無恥」と評した人は多かった。
細かく観察をすると、私も、同感だ。
だから、菊水丸さんの解釈は間違っている。
菊水丸さんを正面玄関から、腰45度に曲げてお見送りせず、
裏口からコソコソ帰したのは、
外で待ち構えている報道陣に、彼が
自分(女将)の様子や店内の状況、そして常連客のことを
河内音頭にのせて、ぺらぺらしゃべるのを心配したからではないか。
一見、相手への配慮を示しながら、
実は、自分の利益を裏で考えている。
普通は、客は正面から入って、堂々と正面から帰る。
これが当たり前の感覚だろう。
それを裏口からなんて、こそこそさせるなよ。
頼みもしないのに。
「どのようにさせていただきましょうか」と、
まず、客の意向を聞いてみたらどうだ。
「裏口客」だと値踏みされたのか。
なめるなよな~。
お客様を表から入れて裏から出すようでは、
偽装精神は、まだくすぶっているぞ。
(次回は、江原啓之さんにモノ申す、好評第3弾です)
January 25, 2008 11:20 PM | コメント (12) | トラックバック (0)
2008年01月24日
江原啓之、霊能賞味期限切れ:
霊視ほど馬鹿げたものはない。
昔から霊能を利用するインチキ商売は後を絶たない。
たとえば、ある一家に災難が降りかかる。
その家に巣くう悪霊の仕業だと、迷信深い人々は考える。
そこで、家族は霊能師に助けを求める。
霊能師は、うなりながら、こんな風に叫ぶ。
うぬらの家の庭に楠(くすのき)はあるかッ!
どうやら、この楠木が問題なような。
そこで、畏まって家族の一人が、恐る恐る次のように答える。
ございませぬ!
すると、霊能師は、次のように答える。
無くてよかったぞ! もしあれば、
さらなる災難に見舞われるぞ!
しかし反対に、もし庭に楠があったとしたら、
やはりそうか! あったか!
あってよかったぞ! これぞご先祖様の救いの手だ!
要するに、彼ら霊能師はレトリックの天才であり、
それを巧みにつかって、たずねてくる者たちを信じ込ませるのだ。
江原啓之さんも、この類いである。
その昔、ギボがいた。そして細木が去ろうとしている状況で、
江原さんは、なんだかのだと証明できないことを、
さも霊の仕業だとして、いまだ視聴者の心をイジりっぱなし。
しかし、この人の「後出しジャンケン」には呆れてしまったことは、
すでに昨年の6月12日「江原啓之の霊能後出しジャンケン」で指摘した。
私の記事に感応して、反省する様子も見せず、
よせばいいのに、それ以降もテレビ番組「オーラの泉」に出演したお陰で、
みっともなくも馬脚を現してしまった。
宝塚出身の女優さんの亡きお父さんを霊視し、女優さんに、
「お父さんは宝塚音楽学校の受験を理解し、
見守っていた」
と語って見せた江原さんだけど、これが、ばかっパズレ。
亡くなったお父さんというのは、女優さんの母親の再婚相手で、
この男性のことを、女優さんは宝塚受験の時には、なんとまだ知らなかった。
つまり両親は離婚していたというわけ。
そして、女優さんの実父は健在であった。
一種のどんでん返しね。
茶の間のテレビで「人の死をもてあそぶ」江原さんに、
文春がこのウソをぶつけたところ、なんと江原さんは、
「貴誌の編集方針に疑問があります。
つきましては、貴誌の取材協力依頼には応じかねます」
と、答えただけだという。
もうこの番組を終わらせてはどうだろうか。
今回のことは、食品の賞味期限の偽装以上に悪質だと私は思う。
最近、この「世界一小さい新聞」にもおかしなメッセが届いた。
「私は、江原さん以上の霊能をもっている」
「まさゆきさんの主護霊は、○×だ」
それなら、連れて来てくれ、会わせてほしい。
この先、「世界一」はどうなるのか。
発展するのか、また炎上するのか、それとも静かに散るのか。
はっきりせえよ。
思うに、昨今、想像以上に茶の間で、霊能ごっこが蔓延(まんえん)し、
わけのわからないことを妄信、振り回されて、
親族や知人の間で顰蹙をかって浮いてしまっている人が増えているのではないか。
はっきり言いたい。
それは「オーラの泉」のような、スピリチュアルと称して、
いんちきを続ける人や、それをあおる人が増えてきている。
江原さん、どうせなら、何の政策も打ち出せない、
福田首相の主護霊か支配霊を呼び出し、
やめるのか、居座るのか。
節分の前に、国民に福を持って来い。
と言ってもらいたい。
はっきり言おう。
今や、江原さんの主護霊と支配霊は、週刊文春だ。
今回のいんちき暴露で、
もう完全に霊能の賞味期限が切れてしまった
と、言うに違いない。
偽装するなよ。
January 24, 2008 10:30 PM | コメント (25) | トラックバック (0)
2008年01月23日
熱血監督語る!:
K先生は、私の友人だ。
関西の高等学校で陸上部の監督をしている。
ベテラン熱血監督で、部活練習を通して、
どんな風に今の生徒を見ているか、聞いてみた。
K先生 日頃から感じていることですが、
今の子どもたちは、幼い頃から家庭で厳しく怒られた経験がありません。
私が、こどもの頃は、父親には、鉄拳の制裁を受けたものですが、
今は、殆どが、これらのことがないと思いますよ。
――つまり怒られることに免疫がないということ?
K先生 ええ、ありませんねえ。
だから、厳しく叱咤したあとは、かならず、
それをフォローする必要があって、
ほめてやらねばなりません。
怒るより、できるだけほめるところを探す。
それが、今の子どもたち向きの指導だと思います。

――つまり、「叱る・褒める」ワンセット理論ですね。
部活での指導で、具体的にどんな風にしていますか?
K先生 まわりに人がいる時と一人の時とは、
同じ注意をしても、その反応は全然違います。
大事なことをいうときは、必ず、
一人だけ呼んで話をします。
(写真:古代ギリシャの陸上選手たち)
――どうして?
K先生 生徒自身が、期待されてるということを
認識すると、彼らの気持ちがやる気につながります。
それで彼らが、試合で私が思った以上の大活躍を
してくれることは、よくあります。
――そりゃうれしいね。
K先生 これが、高校生を教えている喜びにも繋がって来ます、ホント。
思いもかけない力を発揮するんですよ。
自分でも驚くほどに、鳥肌がたったり、
目頭が熱くなったりすることがあります。
何にも変えられない感動を味わえるのが、
指導者の醍醐味でしょうね。
陳腐な表現ですけど・・・。
――でも、いつもそううまくはいかないでしょ?
練習がつらくてやめる人がいたりしないんですか。
K先生 幸いにも私のところは、定着率が非常に高いです。
もちろんいつもいいことがかりでなく、
監督として、苦労する時もあります。
一番苦労するのは、そうですね、負けたときにかける言葉かな。
勝ったときは、もう私も生徒も保護者も興奮しているし、
笑顔ですから、なんでもいいんだけど、
本当に惜しい負け方をした時にかける言葉、これが難しくて、
私は、必死で考えるんですよ。
――なるほど。
K先生 「結果はでなかったけど、君は一生懸命やった」「それは、
決して無駄にはならないぞ」などと、彼や彼女に思いこませる。
これを理解できれば、また次のチャンスに頑張れますから。
負けて燃える!これですね。
――技術を指導する監督だけでなく、プラスアルファも要るわけだ。
K先生 私は、プロの選手を育ててるという気はないので、
生徒達には、陸上競技を通じて、何を学び取ったか
と言うことをいつも問いかけるように、気を配っています。
その学び取るのは、生徒それぞれが違うわけで、
毎日の苦しい練習に耐え、自分なりの意義あるものを
学び取ってほしいのです。
――「走る」のもいろいろ費用かかり、生徒も保護者も、
本来の学校費用の他に出費がかさみますが・・・。
K先生 費用ですか? 今の子は、一流のアスリート情報を知っていて、
彼らのアイテムに目がいってしまうから困っています。
高校生には高すぎて、贅沢はよくないです。
スパイクは、1万円から3万円くらいまで、
アップシューズは、5千円から2万円くらい。
ジャージが上下、メーカー品なら2万円、
ウインドブレーカーも2から3万円、
ユニフォームが上下、8千円から1万円ほどでしょう。
――合宿費なんかは?
K先生 合宿費は、3泊4日で1万5千円から2万円かな。
あとは、交通費ですね。強くなれば、比例して、
お金はかかります。
高校生では、スポンサーもいないし、
保護者や先輩からの寄付はとてもありがたいですね。
地域の人たちの応援も。
――たまには、先生として生徒におごってあげることも?
K先生 ええ。マクドなんか行くことありますけど、実際彼らの
食うことと言ったら・・・たまりませんよ(笑)。
――目標は?
K先生 僕も国体出場しましたから、生徒にもぜひ経験させてやりたいですね。
(写真・本文と関係ありません。今朝の東京)
January 23, 2008 06:48 PM | コメント (3) | トラックバック (0)
2008年01月21日
中坊弁の次は鬼追弁の非行:
鬼追明夫(きおい・あきお)という弁護士がいる。
73歳、日本弁護士連合会の元会長、
そして、あの元整理回収機構(RCC)の元社長でもあった。
その社長当時、RCCの債務者だった不動産会社から、
「月10万円の顧問料」を受け取っていた。
弁護士でありRCC社長が利害関係が対立する依頼者をかけもちして、
報酬を受け取ることは、弁護士の職務規定に違反する。
そこで、この規定違反を犯した鬼追弁護士に対して
弁護士懲戒申し立てが行われ、去年の暮に、
彼が所属する「大阪弁護士会」の綱紀委員会から
「弁護士の品位を失う非行」
という決議を受けた。
朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、産経新聞などの一般紙で報道されたが、
一読してもイマイチ事件を理解できないので、
大阪在住のジャーナリスト・今西憲之さんのレポートを参考に、
ちょっと整理してみよう。
鬼追弁護士がRCCの社長を務めたのが、
1999年8月から2004年3月まで。
顧問料を受け取った期間は、
1993年から2007年4月に顧問をやめるまでだった。
2006年2月2日付けで、懲戒申し立てを行ったのは、
兵庫県下で不動産会社を経営するHさん。
翌日の節分を控えて「鬼退治」をしたのか。
この申し立てにより、6月2日、大阪弁護士会の綱紀委員3名と
鬼追弁護士本人とその代理人3名が同席して、調査が行われた。
しかし、申し立ての根拠が「双方代理の禁止」という
非常にシンプルで分かりやすい事案なのに、なぜか結論が先延ばしされた。
そこで「隠蔽工作」ではないか、と疑念をもった申立人のHさんは、
再び1年後、2007年4月25日付けで日本弁護士連合会に対して、
相応の期間内に懲戒の手続きを終えないことに対する異議申し立て書を提出した。
日本弁護士連合会は、同年5月17日付けで会長名による
大阪弁護士会による懲戒手続きを早くするように命じる決定書を出した。
これは、なかなか早い決定だった。
ところが、この決定が出ても、大阪弁護士会はだんまりを決め込み、
ようやく昨年末に議決書を出したというわけだ。
大阪弁護士会の綱紀委員会は、鬼追弁護士がRCC社長と顧問の兼任が、
直ちに弁護士倫理に反するとは言えない、と判断した。
これは言わない方がよかったのに。
だって、RCCは「国策会社」なのだから、その点でも
二律背反の弁護士業務といえるではないか。
綱紀委員会が、にもかかわらず、鬼追弁護士を懲戒に値すると判断したのは、
同弁護士が、2003年12月に、RCC社の債務会社社長と面談して、
相談を受けていたことが重視された。
RCCと弁護士と言えば、同社初代社長である中坊公平弁護士も、
1998年に不当に抵当権を抹消させた責任を問われ、
2003年3月にに懲戒請求された。
しかし、大阪弁護士会は、非行事実は認めたものの、
懲戒請求の期限3年を楯にとって、請求を棄却するという
大物弁護士への配慮を見せた。
別に驚くことではない。
私はかつて、大阪弁護士会の大物弁護士から、
よしだ君、弁護士というのはねえ、かばい合うものなんだ。
と聞かされた。
ところで、私の友人が、この鬼追弁護士に、
彼の知人弁護士Kの非行を注意して、
できるだけ速やかに彼が職務を遂行するように、
お願いしたことがある。
その時の手紙を今日借りてきた(写真:封筒の一部)。
「法人の仕事上、理事同士という間柄にすぎません。
貴殿のかつての依頼事件に関する今回のご相談内容について、
私は介入すべき立場にないと思われます。
ご希望に添いかねますのでご了承下さい」
これが文面の一部だったが、私の友人を突き放すことで、
弁護士同士かばい合っている。
一方、今回の非行では、債務会社には
介入すべき立場になかったと思われるのに、
どうにでも転ぶ手前勝手な理屈に思えてしまう。
・・・・・・・
昨年の昨日「亡くなった方の気持ちはどうなる?」
去年の今日「どげんかせんないかんが知事誕生!」
去年の明日「ブラックバスは日本円が好き?」
January 21, 2008 10:40 PM | コメント (7) | トラックバック (0)
2008年01月19日
低迷ニッポンにドンペリ少年!:
無職の少年Aが、キャバクラに来て高級シャンパンなどで酔っ払い、
豪遊、約37万円を無銭飲食。
詐欺の現行犯で逮捕されてしまった。
埼玉県志木市に住む少年Aは、1月16日の夜、
店に一人でやってきて、ホステスさん5人を指名した。
そして、翌朝午前4時までカラオケなどを楽しみ、その間の内訳は、
ホステス5人の指名料
高級シャンペンドン・ペリニョン2本(1本約10万円)、
カクテル、ウイスキーなど合計60杯。
37万円からドンペリ2本分を引くと、
17万円を他のサービスでまかなうことになる。
1杯当たりの料金を計算して、ぼられたという風ではなさそうだ。
(写真:カギ付きショーケースに納められた眺めるだけのドンペリ)
問題は、入店時に、この少年が
①「未成年でないか」、
②「お金をもっているか」、
③少年Aを「不審に思わなかったのか」だ。
大人びた16歳と言っても、話し方・雰囲気などから
未成年者であることは、いくらなんでも、
プロホステスさんたちには、すぐにわかるはずだ。
「カードを見せて」「前払いにしてよ」と言えば、
無銭飲食を避けられたはず。
ドンペリを飲む人は、
たいていゴールドかプラチナカードじゃないか。
当然「被害者」のホステスさんたちは、「とてもそんな年齢に見えなかった」
「20歳以上に見えた」「遊び方がすごくうまかった」と
あたかもすっかり、だまされましたと、ボケをかますだろう。
認めたら違法だから。
外国では、例えば、イギリス、アイルランド、アメリカでも
未成年のこういう店への入店は厳しく制限され、
もし違反した場合は店も処罰されるルールがある。
そのため、未成年者が入店しないように、
店の入り口にスキンヘッドの恐そうでデカイ男を立たせている。
遵法精神が当然と考えられているのだ。
この点では、日本は非常にぬるい。
風俗関係に詳しい知人の推理はこうだ。
「未成年かどうか見りゃ、一発でわかりますよ。
でも店に入れてしまった。たぶん、
親に払わせるつもりだったんじゃないか。
その辺りの質問は、
たぶん少年に探りを入れてるんじゃないかな」
つまり、彼によると、少年を「担保」にして、
保護者に払わせることができるから、飲ませたという
新手の可能性もあるというわけ。
こういう事件は裏を読めば、理解できるのかも知れない。
たとえば、サルベージ(債権の取立て屋)と呼ばれる人たちは、
取立て先に子供や女性がいたり、世間体を気にするそれなりの親戚がいると、
回収率が非常にやりやすい、と言う。
学生に金を貸す業者も、貸倒が少ない。
背後に債権を回収できる保護者がいるからだ。
今回の事件のような店の場合、少年Aの保護者は支払いを拒む手段を
取れないのだろうか。
アルコールを販売しているから契約は無効と考えられないか。
これを支払ってしまうと、今後同じ手口の事件が起こりかねない。
どうだろうか。
January 19, 2008 09:54 PM | コメント (9) | トラックバック (0)
2008年01月18日
N何とH卑怯でK汚い:
■ 「フォーン・ブース」(2002年)というアメリカ映画があったことを「正蔵の看板に泥を塗った」(07年4月16日)のエントリーで紹介した。姿の見えない犯人が、電話ボックスの受話器の向こうから主人公に「この電話を切ったら殺す」
と恫喝(どうかつ)した。その犯人は次の三つの犯罪を犯したら殺されて当然と言う。
小児性愛
脱税
株のインサイダー取引
しかし日本はこういう犯罪にかなり寛容的になりがちだ。最近まで書店では小児性愛を煽るように写真集が出ていたり、規制される前まで、日本のウエッブにはこの手の映像は野放し状態だった。
■ 脱税も同様。実際、脱税や悪質な申告漏れが発覚しても、「計算違いでした」「税務署と解釈の違いでしたが、すでに納税しております」などと追徴課税を支払えば終わりというところがある。支払えば、「どーもすみません」と頭をかいて、それだけの話になってしまう。後は、高座に戻れる人、それをネタに笑いを取る人、大晦日の歌合戦にも、堂々と歌う人がいるのが日本だ。
■ 禁酒時代にアメリカで、終身刑を受けたアル・カポネは極端だとしても、2004年だったか、カリスマ主婦として敬愛されていたマーサー・スチュアートさんは、インサイダー取引の罪で、禁固5ヶ月、罰金3万ドル、自宅謹慎5ヶ月の判決を受けた。世論はこれでもまだ甘いと見て、元の人気の復活は遠い道のりとなっている。
■ そして、今度は、株のインサイダー取引。これによって、NHKの記者2名と地方局のディレクター1名が、証券取引等監視委員会から疑いをもたれている。事件をおさらいすると・・・。
■ 去年の3月8日、午後3時のNHKニュースで流される前に、外食産業の資本提携ニュース原稿を読み、これを株が暴騰する材料だと判断したNHK職員が、ターゲットの株「カッパ・クリエイト」を1000~3000株購入したという。
■ 資本主義によって証券市場は最重要インフラだ。これがきちんと整備されてないと、内外からの資金が入りにくい。そりゃそうだろ、内部で通じていたり、抜け駆けして情報を得てボロ儲けする行為が発覚もせず、罰も受けないのなら、誰が大事な虎の子を日本の証券市場へ投資しようと思うだろうか。
■ 今日は東京市場は久々に強いリバウンドを見せ、活況だったが、銘柄をちょっと覗いてみただけで、いくつかの売買板におかしな動きが散見された。売買板とは、その株の売り数量や買い数量の動きがわかるボードで、今日私が見たのは、見せ板というものだ。売買成立(約定)させる意図もないのに、注文を出して、相場の流れを有利に運ぼうとするやり方だ。自分が買う気がないのに、実際に売買されている価格より、少し下で、大きな買い注文を出し、買い手に安心をさせて、上の値段を狙わせようとするのは、見せ板の一例だ。もし下げてきたら、その注文を引っ込めるわけだ。むろん、これは違法行為の可能性があるにもかかわらず、規制がほとんど機能していない状態だ(写真:カッパ・クリエイトの板ですが、これは見せ板の例ではありません。楽天証券のブラウザより)。
■ 証券業界の人に話を聞くと、インサイダー取引は珍しくない。ぎりぎりで刑務所の塀の上を歩いていた村上ファンドのような例もある。なぜ徹底的な摘発をしないのだろうか。どうしてここまでなまぬるいのか。
■ 米国証券取引委員会(SEC)をモデルにして組み立てなおすことも大事だが、捜査権限としては、すでにSECを超えているのが日本。日本の証券取引等監視委員会のなまぬるさを非難するのは簡単でも、しらみつぶしに摘発するには、人材と予算が不可欠だ。さらに、しばしば証券犯罪は専門知に頼らねばならないから、それに詳しい人材を確保しなければならない。
■ では、私たちにできることは何か。結局実効性があるのは何もない。だから、日本は投資先として世界から飽きられている。
January 18, 2008 11:22 PM | コメント (13) | トラックバック (0)
2008年01月17日
脅すよりオッパイが好き:
2007年元日に「賀正 幼児虐待している奴いねが?」
というタイトルで、男鹿半島のナマハゲを考えてみた。
私の主張は次の一点、
ナマハゲが出刃包丁片手に、怖い装束と恐い態度で、
一般家庭に乱入して、幼い子供がひきつけを起こしそうなほど
恐がらせることをやめて、ナマハゲ行事を神社内や観光施設など
に制限してはどうか、
ということだった。

書き込みされたコメントには、「親事前承諾説」で、
すでに「訪問」先の戸主には、事前に承諾をとっている
いわば「ヤラセ」であるから、問題はないという意見もあった。
(写真:ナマハゲニュースなので、去年の回し使い)
幼い子供がマジに泣き喚いて、逃げ惑う姿を見ると、
この子たちは何も知らず、知らされていないから、
やはり私は、この行事自体が、
児童虐待に相当する、
と言いたかった。
そして1年後、驚くべき「ナマハゲのワイセツ事件」が起きた。
2007年の大晦日、男鹿市の旅館の大浴場へ、
酔っ払ったナマハゲ装束の男が入りこみ、女性客数人の体を触った。
20代の男で、5名のナマハゲと一緒に、
観光ホテルのショーとして、舞を披露している途中抜け出して
大浴場に侵入、ワイセツ行為に及んだ。
スポーツ新聞はこぞって「エロなまはげ」と見出しを打った。
伝統芸能、国の重要無形民族文化財の格式もぶっ飛び、
地元ナマハゲ保存組織も真っ青だ。
(写真:日刊スポーツ紙面より。確かに凄い取り上げ方だった)
こうなると、次は、
痴漢はいねが。風呂に乱入する欲情ナマハゲはいねが。
と、怒鳴りながら、この馬鹿ナマハゲを叱ってやらねばならない。
男鹿市観光協会が開いた臨時理事会で、ナマハゲによるセクハラ被害が
ほかに7件も苦情があったことが報告されている。
他の浴場で欲情ナマハゲが乱入した事例はなかったものの、
観光施設で「ロビーで胸を触られた」という苦情が寄せられたが、
7件いずれも今回のナマハゲのグループだったという。
そこで代替案だ。
地方経済の活性化を考えると、
特色のある民俗芸能に頼らざるを得ないのが現実だ。
私の懸念する「幼児虐待」の問題をも解決するためには、
アイディアを出さねばならないだろう。
たとえば、ナマハゲに扮するのは男ということになっている。
神儀では、たぶん男なのだろう。
しかし、男だと、幼い子がケイレンを起こすほど恐がるので、
女性、たとえば保母、地域の母親たち、
そしてやはり男にこだわるのであれば、
子供のいる家の父、祖父などがナマハゲ役になるのはどうだろうか。
お面をとった時に、近所のだれそれとわかるような人が演じると
あ、誰誰ちゃんのお父さんだ!
あ、保育園のオチアイ先生だ!
という具合に、そういうご近所さん人間関係の中、
親しみをもってこの芸能を守ることができると思う。
誰かが言ったが、伝統は変わっていく。
変わるのも、その伝統にたずさわる人々が納得できるものにしたいものだ。
・・・・・・・
PS:いつまでも粘着しておられた「土手さん」、なまはげネタですよ、
今こそあなたの出番。読んでいるの、わかっているよお~!
January 17, 2008 10:58 PM | コメント (28) | トラックバック (0)
2008年01月16日
今年の漢字は「回」と予想!:
「これは何だろうか」と首をひねってしまった。
一昨夜、通りを歩いていると、
ちょうどイタメシ屋から40名ほどの若い集団が吐き出されてきた。
仕草からは、とても始めてお酒を飲んだとは思えない酔いっぷりが伝わってくる。
年はだいたい同じぐらいの男女がわいわいやっている。
あ~、成人式なんだあ。
解散していないのは、どうやらそのまま2次会へ回るつもりらしい。
しかし、意外にも女性の振袖姿が見られず、
ちょっとオシャレなスーツ姿やカジュアルな遊び着が混じっているのは、
今夜はもっと飲むぞ~という気持ちの準備があってのことじゃないか。
その集団を眺めながら歩いて、いつものスーパーへ入る。
いろいろと食品が並ぶ中、
先日紹介した「オードブルセット」の器が置かれてあった。
えっ、これは何だろうか。いつか見たあれか?
というのは、その器を見ての私のつぶやきだ。
この器を見たのは、確かクリスマスの夜だった。
次に見たのが、大晦日。
そして、三回目が一昨日、成人式の日だった。
一回目は、「クリスマスパーティ・オードブルセット」
二回目は、「正月用オードブルセット」、
そして三回目は、「二十歳おめでとうオードブルセット」。
内容はほとんど同じ定番メニューなのに、宣伝コピーを違えている。
これは「偽装」ではなく、アイテムの「回し使い」ではないか。
あの食品の日付偽装も、言ってみれば、
古い製造のものをもう一度回し使いしたわけで、
それに比べたら、安直でもアイテムの回し使いはOKだろう。
海外の文化人類学者が日本を「包装の国」と言ったのは正しい。
包装さえ違えば、アイテムが同じでもかまわないようだ。
このオードブルセットは、節分になれば、たぶん、
「節分厄除けオードブルセット」と呼ばれ、
3月3日になれば、「お雛祭り女の子オードブルセット」と呼んで
販売されるのだろうか。
回し使いと言えば、作家もエッセイストも文章やネタの回し使い、
2度売りは当たり前の状態。
評論家の講演などだって、いくつかのネタレパートリーの回し使いだ。
そろそろ確定申告。領収書の回し使いもあるに違いない。
去年、政治家の収支報告書での領収書の回し使いや偽造・変造があった。
去年の漢字1字は「偽」だったけど、今年は「回」になるかも知れない。
二つで、どうやら裏表らしい。
病院の「たらい回し」もひどくなってくるだろう。
最後に・・・ちょっと「ご近所」で聞いてみた。
お歳暮・お中元やプレゼントの回し使いの被害、受けましたか?
「オーデコロン。中身の見えない携帯スプレー型だったけど、
蒸発してしまって、何度プッシュしても霧も出ず」
「塩昆布の佃煮。保護者からだったけど、カビだらけでびっくりした」
「リーフの紅茶缶。湿気で葉っぱ同士が密着して、まるで刻みタバコみたいだった」
「梅干がジャムのようになっていた」
だったら初めからイチゴを入れておいてくれたら、
開けたときに食べごろのジャムになっていたのにねえ。
昔は、ランドセルを兄弟で回し使い、
洋服をお下がりとして回し使いしたそうだけど、
少子化では家族の愛情ともったいない精神の象徴・お下がりも
少なくなったのは残念だ。
January 16, 2008 10:43 PM | コメント (11) | トラックバック (0)
2008年01月15日
アメフト振袖姿に見えないか:
昨日は成人の祝日。
明けて今日、各新聞に新成人たちの晴れ姿の写真が載っていた。
東京ディズニーランドのイベント型成人式など恒例。
しかし、今年マスコミにばら撒かれたのは、
東京練馬区の「としまえん」で、ジェットコースターに乗った振袖姿の新成人が、
万歳、歓喜する姿の写真だ。
カップル座りで10列、20名の振袖披露でもある。
この写真(日刊スポーツ紙面より)を見た瞬間、
私は華やかな姿よりも、
危ない!
と、思った。
その理由は、振袖にある。
だって、ひらひら振れるのが振袖なんだから、
どこかに引っ掛けたら、惨事になってしまう危険性があるからだ。
もう一つ気になったのが、
これって、振袖か
という驚きだった。
私は古いものがスキなので、親戚を訪問した時、
古い写真を見せてもらうことがある。
親戚の人々の撮影当時の生活がそこにあり、
コスチュームも興味深い。
(写真:妻の大伯母と三輪車に乗る少年)
こうしたイメージが私の脳裏に刻まれているので、
ことさら、今の若い女性の振袖姿にちょっと違和感を覚えてしまう。
ジェットコースターと振袖はミスマッチだ。
大胆なことをするために振袖は作られていない。
としまえんの宣伝写真の意図は、たぶん「解放」のイメージだろうけど、
「解放」では和服の美は生まれない。
最近の女性が振袖をイベント・ユニフォームとして
着たい気持ちはわからないことはないが、
もう着るのを諦めた方がよいような人が多くなっている。
私は、アメフト振袖と呼んでいる。
簡単な比較をしてみよう。
振袖姿を含め、着物をゆったりと着こなし、似合う人は、
背が低い
撫で肩
華奢な細首
小さい胸
やなぎ腰
こうした体躯の基本をクリアしてこそ、
色気、上品、艶やかさ、華やかさがにおってくる。
(写真:妻の祖母、18歳の時)
ところが、はっきり言ってしまうが、
今の女性は、昔に比べて、定形外気味になっている。
背が高く、手足が長い
怒り肩
白い綿菓子襟巻を巻かれた猪首
デカパイ
デカ尻
という、着物を着るにはきつく、苦しい体躯になっている。
ブーツ、コートはよく似合うことを認めた上で、
体形の違いを無視して振袖を着るのはどうなんだろう。
そんな風にしては、
着付けた着物をことさら分厚く見せることになり、
たとえば、「『いき』の構造」を著わした、
九鬼周造の言葉を借りると、
全身に関して「いき」の表現として見られるのは
うすものを身に纏うことである。
ということになる。
茶髪をぴったり前髪斜めアシンメトリーにしたアメフト振袖では、
とても日本の伝統美を守る姿態であるとは言いがたい。
中には私の背丈並の女性も着物を着ている。
以上の意見は、思うに、単に私の好みなんだけど、なんか文句あるう?
関連記事
「茶髪が行く」
January 15, 2008 10:18 PM | コメント (17) | トラックバック (0)
2008年01月12日
ホラー脳になりたくない!:
「デップのヒゲソリ歌芝居」のエントリーに
次のようなtkbankerさんのコメントがあった。
今日そのコンビの旧作映画をテレビ放映してましたね。
我が家の子供達の大のお気に入り映画らしく、真剣に見入ってました。
今度の映画、個人的にはものすごく興味アリだけど。
社主曰くR18なので、子供には見せられないし。
(日付:2008-01-12 00:43:08)
一週後の土曜日にロードショーされる
デップの新作映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」を
個人的にR-18指定に変更してみたいと書いたが、それだけで終わる問題ではない。
映画を観る場合、R(restriected規制された)が付くと、
ちょっと考えてしまう。
映画のストーリーを含め、映像、音響など中身全体を考えると、
制限は実年齢の判断だけに任せるのは不十分だろう。
僕は年齢の配慮を含めて、映画の中身の鑑賞に耐えられる観客かどうか、
悪影響を受ける恐れはないかどうかを含め、
R指定を考えるべきではないかと思う。
(写真:オーストリアの規制レイティング)
日本の場合、R-15なら15歳未満(中学生以下)の入場は禁止される。
R-18だと、旧「成人指定」で、18歳未満の未成年者は入場禁止だ。
日本では、禁止の配慮は、性的感情を刺激するとか、
残酷・暴力的な描写が過ぎたり、反倫理・反社会的な行為の描写に向けられている。
ハラハラ、ドキドキが過ぎるパニックものは大丈夫だろうか。
今回の殺人鬼はカニバリズム(人肉喰い)のエピソードを含め、
あまりに血飛沫が多く、不快感を強く感じただけでなく、
15歳とか18歳とかの年齢制限を越えて、
許可された大人でも、かなり精神的に悪影響を受けるのでは、
という危惧を感じてしまった。
妊娠中の女性や高齢者だって心配だ。
では、どんな悪影響があるのかと質問されると、
科学的には非常に説明が難しくなる。
ある映画を見て、その描写がすぐにあるいは後に
どんな悪影響を見る側に与えるかなどということは、
調査をすることが非常に難しく、
また見る側の頭を覗いてみなければわからないだろう。
ある刺戟を受けて、後日、たとえば数年後、何らかの犯罪を起こしてしまう、
などと言っても、きちんと因果関係を説明するのは不可能だろう。
今、ふっと思い出したのだけど、
ジョエル・シューマカー監督、ニコラス・ケイジの「8 MM」(1999年)を
観た夜、異様な興奮状態が継続し、
私は夜中まで気分が悪くて、眠れなかったことがある。
あの映画を平気に思う人ももちろんいるだろうことを承知の上で言えば、
どんな別の制限基準表示が考えられるか具体的には難しいものの、
心のダメージに対する配慮が何らかの形で観客に伝えることが
必要な時代社会的背景にきているのではないか、と思う。
それにしても、最近の洋・邦を問わず、
映画作品に死臭が漂うネクロフィリア的な作品が
増殖してきていると感じないか。
脳にやさしい映画がいい。
●映画関連記事
「姉歯ファイヤーウォール」
「ヒデ俊輔、フーリガン魂だ!」
「少女ハイジの愛し愛され方」
「UA93便、応答せよ!」
「アメリカから見た硫黄島」
「悲しみの愛蘭土にだぶった朝鮮」
「知らない間にごちそうさま」
「過ぎた火遊びのアカデミー賞」
「ウサギさんの遺言」
「サンタの兄は落ちこぼれ」
January 12, 2008 08:38 PM | コメント (7) | トラックバック (0)
2008年01月11日
火渡りのカラクリ:
「荒行ショーの謎に迫る!」から続く。
たとえば高尾山大火渡り祭。
火渡りの際、火床を歩く人が足裏にやけどを負わないように
どんな風に工夫されているのか。
今日のテーマは、この”ナゾ”。
まず火渡りの前に、火作りをしなければならない。
神式では天水分神(あめのみくまり)などを祭神として祝詞をあげたり、
仏式では不動明王などを祭り、不動経や観音経を唱える。
火作りの材料で一般的なのは、杉や松の割れ木。
だいたい長さ3.6メートル、幅1.5メートル、高さ30センチほどを
積み上げ、四方に竹を立て注連縄を張る。
割れ木の壇にヒノキの青葉を載せることもある。
そして、火をつける。
猛火の佳境で、修験者が真言を唱え、護身の秘法の九字(くじ)を切る。
やがて薪の山が燃え尽き、炭火となると、
その上に「清め」と称して塩を撒くと、炎は青色に変わる。
これを棒で上から叩いて、板状に慣らす。
まず、修験者たちがこの上を素足で歩いて行く。
彼らはまだ火勢がある間に渡らねばならない「プロ」だから、けっこうコツが要るそうだ。
しかしこれを真似て、信者たちが、
心願成就を祈りながら、「あっちち!」と恐る恐る渡る頃になると、
ほとんど炭は踏み固められしょぼくなってしまっている。
恐る恐るは、もはや演技の部類と言えよう。
最近はすっかりイベント化している火渡りで
誰かがやけどでもしたら大変なことで、
いくら炭火の上と言っても、修練による皮膚の強化や、
歩行するための難しい訓練やコツなどは要らないように、
工夫がなされている。
松や杉が選ばれるのがその証拠。
なにしろ火熱が弱い木材だからだ。
もし信者が燃え盛る勢いを楽しみたいのなら、
割り木に石油を染み込ませたものも用意されるそうだ。
ヒノキの青葉だって、燃える時のものすごい煙で、
「いかにも~」って感じで、見映えがよい。
割れ木が燃え切ると、炭を棒で叩いて板状態にすることで、
内部は空気の流通が悪くなり火の勢いはまったく弱まってしまう。
さらに撒かれた清め塩は不燃だから足の裏を
やけどから守ってくれる役割を果たす。
さらに何十人も渡った後なら、せいぜいぬくもり熱程度になる。
科学的に熱伝導率を低くするようにすれば、
別に取り立てて、心頭滅却をしなくても、
火渡りの術は、それほどムズいことではなく、
一般人でも参加できるイベントだ。
January 11, 2008 10:53 PM | コメント (11) | トラックバック (0)
2008年01月10日
デップのヒゲソリ歌芝居:
ジョニー・デップが来日した。
来週1月19日に封切りになる
新作映画「スウィーニー・トッド フリート街の悪魔の理髪師」
のPRのために、監督のティム・バートンも一緒だ。
全米では暮れの12月21日に、
この殺人鬼の復讐劇がクリスマス・プレゼントされ、結果は、大ヒット、
IMDbのユーザー・レイティングでも8.3/10(17,031名)を獲得している。
簡単にあらすじを書いておこう。
時代はヴィクトリア朝のロンドンか。
我が物顔で法の権力をふるう悪徳判事がねたみ心で、
美貌の人妻に目をつけた。
夫は、フリート街にあるパイ屋の二階で理髪店を営む
ベンジャミン・バーカー。
名人級のカミソリ術の腕前をもっている。
悪徳判事は、この妻と娘を奪うために、理髪師の夫に冤罪をかけ、
流刑の島・オーストラリアへ追放してしまった。
彼は、15年ぶりに、古巣に戻って来た。
名前もスィーニー・トッドに変え、容貌は昔の面影もない。
復讐すべきは、あの悪徳判事だけではない。
ヘドロのようなロンドンの権力者たちだ。
トッドは彼らのノドに愛用のカミソリを振るい始める。
物語自体は非常に単純で、つい退屈しそうなのだが、
ミュージカル仕立てをしてあるために、楽しめる。
デップの歌声を始めて聞いて、役者って、ここまで化けられるのか、
と、ちょっと感動もので、それを聞くだけでも価値アリで、
一食抜かなくてもよい。
映画を見た後、飯が食えないだろうから。
共演するパイ屋の未亡人役を、この映画の監督ティム・バートンの奥さん
ヘレナ・ボナム=カーターがよく演じている。
豊満な胸の妖艶さだけでなく、
モノトーン気味の画面に真っ赤な血が噴霧する状況で、
軽やか殺人賛歌をコミカルに歌い上げるのだから、
心臓をぱくぱくさせつつも、この「歌芝居」に魅了されてしまったのは、
決して僕だけではないだろう。
そして殺した人間をどんな風にリサイクルされるかは、
たいていの観客は察しがつくだろうから、ネタバレをあえてする必要もない。

復讐鬼を演じるデップのメーキャップを見た時、直感的に、僕は、
日本の歌舞伎の化粧法・隈(くま)が利用されているのではないか、
と思ってしまった。
来日したデップも監督もそのことを語っていないようだが、
メーキャップ・アーティストは、歌舞伎を参考にしたに違いない。
「むきみ」
血がたぎるイメージを出すために利用される隈だ。
もし、歌舞伎を利用してデップの新しい魅力を引き出していたら、
日本人としてとてもうれしい。
(日本人も芝居でトッドを演じていたそうだが、残念ながら観ていない)
ヒット作間違いないと思う。
1月19日(土)から、全国ロードショーだ。
本来は、R15指定だけど、刺戟が強すぎるので、
僕はあえてR18まで上げておきたい。
January 10, 2008 11:07 PM | コメント (3) | トラックバック (0)
2008年01月09日
荒行ショーの謎に迫る!:
女性は冷え性の人が多く、概してその手は冷たいと聞く。
私の妻も例外ではなく、冬場、外出時には手をつないであげないと、
本当に冷たく、心が切なく感じてしまう。
私は逆で、手足は暖かく、
寒い夜、お風呂から上がっても湯冷めということがなく、
就眠で布団に入ってもぽかぽかした状態が続く。
私は、電子レンジで暖めたスープの容器などとても素手では持てない。
もう「あちっち!」と耳に手をやるのに、
妻は手のひらで包みこんでお盆に移せている。
沸騰したヤカンの取っ手でもさほど熱く感じないで持っている。
聞いてみると、
「主婦は一種のナレでしょう。たいていはさっさと持っているわ」
たぶん私と妻では、熱伝導が違って、熱に対する感覚が異なるのだろう。

小学生の頃だったか、
真言密教の火渡り行事を観に出かけたことがあった。
行者というか、山伏装束のおじさんたちが、
燃える炭火の上を軽快な足取りで、次々と渡って行くのを
恐々見ていた記憶がある。
(写真:この炭火の上は歩けない)
行者さんたちの足が、炭火の上の焼き鳥や蒲焼のように
なるわけでもなく、
彼らが渡った後は、信者や参詣者が渡っていた。
この火渡り行事は、一つの修行であり、
信者たちにとっては祈願のための行事でもある。
火渡りの最中に、自分の願いを神仏に託すわけだ。
しかし、ちょっと熱いものを手にしただけで、
大仰に熱いと感じてしまう私は、
火渡りをする際の足の裏は熱くはないのか、
やけどをしないのだろうか、
と、率直な疑問をもったものだ。
神の世界から人間界へ火を持ち込んだのは、
プロメシュウスだけど、以来、火は宗教と強く結びついた。
火はその実用性だけでなく、不思議な魅力が古代の宗教裁判に影響を与え、
たとえば、刑事被告の両手を火で焼いて、やけどの有無で判断した、
とヒンズー教の文献に見られる。
火渡りや火踏みといったことを利用して裁判をするのは、
ヨーロッパでも珍しくなく、中世に教会が止めるまで続いた、と
時代考証家の綿谷雪氏が述べている。
綿谷氏が集めた風習事例として、
ローマ皇帝オウグスツスの治世に、ソラクト山麓の女神の神前で
官主が炭火の上を素足で歩いた話が「博物誌」(プリニウス著)にある。
また小アジア・カッパドキアのアルタバラ神の巫女(みこ)が
火渡りをした話が残っており、その名残がポリネシア諸島などにも残存する。
たとえば、タヒチ島の首都パピートではバステイユ祝祭日のクライマックスに
盛大な火渡り式が繰り広げられ、人々が火床を次々と渡って行くという。
素人事典のウイキペディアにはバラモンのことが記されているけど、
出典が明示されていないから、確認のしようがない。
またこの事典には、
17世紀後半、イエズス会の神父。ル・ジューヌは、
北米インディアンが治癒の儀式として火渡りを行っているのを
目撃したと上司にあてた手紙の中で記している。
と記述されているが、出典がないのでこれも確認のしようがない。
火渡りの話は世界中のあちこちに残っている。
日本も神社や修験道、それに真言密教の寺院で広く行われ、
たぶん私も年少期にその一つを見たのだろう。
火渡りを行者は「火伏せの術」と呼び、
心頭滅却すれば火もまた涼し
という具合に、私は、火床の熱さを精神力で制御する術だと理解している。
一方で、火渡りはなぜ「やけど」をしないか、に関心を抱いてしまう。
どうやら精神統一などしないでも、火渡りはできるといわれている。
その手口を書いてみよう。(つづく)
・・・・・・・
去年の昨日「妹殺害:私の歯痛は、私が痛い」
去年の今日「中村ノリ選手が見逃した「ナンピン思考」」
去年の明日「歯科医一家のカクレクマノミ君」
January 9, 2008 11:02 PM | コメント (3) | トラックバック (0)
2008年01月08日
首相をバカにする「品格先生」:
「品格ブームというけれど」から続く。
この雑誌で、ベストセラー「国家の品格」の著者・藤原正彦さんが、
次のように述べていた。
<以前、日本の首相がフランスの大統領から奥の細道の話を切り出されて、ろくに答えられないことがありました。フランスの大統領はそれきり、その日本の首相と話すのをやめてしまったそうです。真の国際人になるのに英語は関係ありません。情緒が真の国際人を育てる。それには国語が大事なんですよ>
今日のエントリーのテーマは、
藤原さんによって教養がないと指摘されてしまった日本の首相って、
一体誰のことだろうか?
藤原さんは、フランス大統領、日本の首相ともに、
特定の名前をあげていないけど、フランス大統領の方はわかる。
ジャック・シラク大統領だ。
彼が大統領職にあったのは、1995~2007年。
その期間に藤原さんが示したエピソードに合いそうな日本の首相は、次の5名だ。
① 橋本龍太郎
② 小渕恵三
③ 森喜朗
④ 小泉純一郎
⑤ 安倍晋三
「日本の首相」と言うだけで特定な名前をあげず、またもアバウトな表現だ。

藤原さんは「以前」と述べておられるから、06年9月26日から
07年9月26日までつとめた安倍さんは、除外してよいと思う。
とにかく一人一人、確認してみよう。
(写真:松尾芭蕉と弟子・曾良の旅立ち)
① 橋本さんの場合
シラクさんは橋本さんを親しく「リュウ」と呼んでいたことで、
かなり親愛感を持たれていたことは、皆に知られている。
彼は日本歴史や日本文化の造詣が深く、シラクさんと同じ教養主義にある。
一方で、剣道にも長けていたことで、文武両道の彼はシラクさん好みだ。
「話すのをやめて」どころか、二人の間に時間はいくらあっても
足りなかっただろうと想像できる。
② 小渕さんの場合
私は小渕さんの秘書官と話した時、小渕さんが大変な読書家であると知った。
贈呈本は必ず一通り目を通すし、趣味の切手収集をはじめ、
映画・絵画・演劇など一通りの教養を積んでいた。
「奥の細道」の質問を振られても、恥ずかしくないレベルで返答はできたに違いない。
彼が傾注していたのが、太宰治の本をはじめ古本収集だった。
ちなみに、小渕さんは歴代の内閣総理大臣の中で初めて修士号(政治学)を取得した人。
③ 森さんの場合シラクさんは、会談前に、
会談相手に関する事前調べのメモに目を通すはずで、
森さんはラガーマンで、書物よりもスポーツ偏重系だ。
だったら、シラクさんは「奥の細道」の質問を森さんに
ぶつけるようなことは決してしないだろう。
ただ、藤原さんは同年代を意識して、教養のなさを非難しているとすれば、
森さんがぎりぎり「危険水域」に残る余地はあり得る。
④ 小泉さんの場合
藤原さんの話を真に受けた上で、消去法で見つけると、小泉さんが残る。
恋愛を人生の第一義におくフランス人・シラクさんから見れば、
おそらく日本の首相としては少しダンディな2世の小泉さんが独身であり、
恋人とのウワサ話もないことが不思議でたまらなかったに違いない。
会談の席で、それなりに、彼を試したくて、
「奥の細道」について質問をしたのかも知れない。
それにしても、名前を特定せずに、藤原さんから
日本の首相は無教養よばわりされ、何年も過ぎてから、
話のネタに使われては、やっていられないだろう。
さらに言えば、すでに亡くなった首相もおられるのだから、
抗弁できず、夫人のお気持ちを考えたら、いい加減にしろ、と言いたい。
(追記)
コメンテーターの方からの指摘があり、
村山富市さんも、ナポリサミットで大統領になったばかりの
シラクさんと会っているそうだ。
彼の場合、オリーブ油か桃ジュースに当たって、
大変体調を崩していたそうで、その彼にシラクさんが話しかけて、
奥の細道の話をするだろうか、という疑問を感じる。
体調の悪い人にそんな浮世離れしたトピックをぶつけないと思うがどうだろう。
●コメント更新情報
「品格ブームと言うけれど」akhoさん
「賀正・新年明けましての疑問」yujiさん
「季節のみかん物語」tkbankerさん
「あなたのお賽銭、ハウマッチ?」どっちもどっちさん
「イチローのマスコミ嫌いは本当か」ケティさんら
January 8, 2008 08:10 PM | コメント (12) | トラックバック (0)
2008年01月07日
品格ブームというけれど:
ベストセラー「国家の品格」の著者・藤原正彦さんが、
ある雑誌で次のような発言をされていた。
<江戸時代の会津藩の藩校の教えには、「年長者の言うことに背いてはなりませぬ」「卑怯(ひきょう)な振る舞いをしてはなりませぬ」「弱いものをいじめてはなりませぬ」…といったことが書いてある。私はこうした武士道精神を父から教わりました。重要なことは幼いころから、理屈ではなく、押し付けることが大事なんです。「いけないことはいけない」とね>
藤原さんは、日本人に武士道を行動基準として採用することをすすめている。
これは一つの意見であり、提言されることには問題はない。
しかし、私が藤原さんのお話でいつも気になることは、
彼の語りがとてもアバウトで、端折り気味になる点だ。
おそらく上の引用文を読んだ読者は、
ふ~ん、そうかそうか、武士道か。いいじゃない?
昔の子供たちは、年上への尊敬の念も強かったし、
弱いものいじめもしなかったなあ。
と、復古調で賛美しそうだ。
しかし、士農工商のシステムの中で、武士という階級そのものが、
すでに農工商を下に見ていること、
そのシステムを利用して武士が下の階級の人間を弱いものいじめにしていること、
武士の子は最下位の身分である商家の年長者の話を果たして聞くのかどうか、
といった、本質的な問題を検討しないで、
それを文句なしに押し付けること自体に私は疑問を持っている。
こういう根本的なことに言及されていない本がベストセラーとなり、
多くの読者が上滑りの理解をしてしまっては世の中によい影響を与えない。
また「いけないことはいけない」などと、
かつて「ダメなものはダメ」といって思考停止に陥った、
政治家・土井たか子さんを思い出して、鼻白んでしまう。
「…といったことが書いてある」のフレーズがとても気になった。
しかし「藩校の教え」は他にもあったはずだ。
それはどんな教えなのか。
会津藩の藩校と言えば、「日新館」だ。
博物館仕立てになっており、以前、会津若松へ取材に出かけた折、
訪れたことがある。
会津藩のサムライの子弟は10歳になると、この藩校に入り、
素読から始めた。
彼らは、ここに入学する前に、
「什の掟」(じゅうのおきて)と呼ばれる簡単な武士道精神を叩き込まれる。
藤原さんの説明よると、藩校で教えられたとあるが、それは事実に反し、
実はもっと幼い頃から武家の家庭では教えられていた。
この「什の掟」は7条ある。
一 年長者の言うことに背いてはなりませぬ
二 年長者にはお辞儀をしなけれはばなりませぬ
三 虚言を言うことはなりませぬ
四 卑怯な振舞をしてはなりませぬ
五 弱い者をいぢめてはなりませぬ
六 戸外で物を食べてはなりませぬ
七 戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ
ならぬことはならぬものです。
藤原さんが、この七つのうち、一、四、五を読者に提示した。
「什の掟」を行動基準として勧めるのならば、
たとえば、六や七はどうして勧めないのだろうか。
とりわけ、私が気になるのは、
七 戸外で婦人と言葉を交えてはなりませぬ。
これはどうやら、藤原さんは勝手に無視されたようだ。
「ならぬことはならぬものです」ではなかったか。

そういえば
