2007年04月28日

ボク、デバ地下の迷子おとな:

東京・新宿に、伊勢丹(いせたん)というデパートがある。
近年、韓国、中国、台湾からの客も激増して、
日本一のデパートと言ってよいかも知れない。

新宿で用事の帰り、久しぶりに伊勢丹に寄ってみた。
そう言えば、地下食料品売り場がリニューアルされたと
折込広告が入っていたことを思い出した。

一般的な売り場に一歩、足を踏み入れた途端、
何がどこへ移動したのか、一瞬呆けた状態になってしまった。

あの店は消えていた(正確には別の場所に移動していた)。
どのコーナーがどこへ移ったのか、
異なったカテゴリーのお店をどんな風に分けているのか・・・
など、まったくややこしいことになっている。

そこへもってきて、大勢の買い物客が私と同じように通路を迷い、
自分のお気にいりの店を探すものだから、ぶつかり合うし、
照明が強いのか、やたら暑かった。

もうこれでは、何のためのリニューアルかわからなくなっている。
客がリニューアルに単純に迷っているうようには見えない。
「いずれ慣れるだろう」というのは、客にとっては酷である。

この売り場の複雑性は、売り場デザインの失敗に、起因すると思う。
利用者側から見て、こういうことだ。

混迷デバ地下

原因ははっきり言って、決定的なものだ。

地下食料品売り場には、テナントとして何十軒の店が入っている。
海外から、また地元東京をはじめ、全国各地から、
有名、こだわり、人気、お洒落度、パッケージや包装への見栄感を競い、
オリジナルコンセプトで自信をもった店ばかりが
伊勢丹にテナントを借りて、店を出している。
(セレブ店舗は別格扱いで浮いていた)

それなのに・・・。

これらの店の品物を並べたり、
ディスプレイをするショーケースが皆同じなのだ。

   個性のあるテナントを入れて、
   没個性化を進めるのはちょっとおかしい。

と、思う。

高さ、幅、奥行きが、見事に均一化されている。
1つの定番サイズが基本にあり、
そのショーケース自体の数で、
テナントとして借りてる面積の広さがわかってしまう。

だから、例えばパリのパティシェの店、韓国や中華の惣菜店が
同じサイズの同じガラスのショーケースを使うことになる。

その上、これらの出店は、その前に立たないと、
店のオリジナル店名やロゴが見えないし、わからない。

たとえば、フライ物屋さんが複数入っている場合、
いちいち、店の前まで見に行かなくては区別ができない。

店の前まで行かないと分からないのでは、
疲れているときや急いでいる時などは、
探す時間ばかりがかかり、どうでもいいや、と帰る人も結構いるだろう。

実際、私も1軒気になる店があるので、
探し回って、ようやく店の前に立つと、
顔見知りの販売員の人が、

   あー、こんにちは。
   すぐに見つけていただけましたか。

と、心配そうな声で話しかけてくれた。

   ちょっと分りづらいですね。
   伊勢丹の人に聞いたら、その人も
   売り場の案内図見てくれたんですが、ややこしそうで、
   私たちもまだ不慣れなもので申し訳ございません、
   と言ってましたね。
   でも、実際これってまずいですよね。

お店の方も接客以外にずいぶん、負担が多いし、
客はよけいな負担を強いられているようにも思う。

以前は、和菓子コーナーと洋菓子コーナーが隣合わせにあったので、
ちょっと使い物など買い求める時でも、
和洋の両方を簡単に見られたのに、
今は和と洋がまったく離れてしまい不都合が生じている。

人間工学というのだろうか、
客の動きや嗜好や社会的人格などを把握して、
効率的に収益を上げるという点では、
やはりよい売り場にはなっていない。

だって、和洋の和で迷っていて、向こうの洋コーナーまで行くのを

   メンドクサー

と感じたら、売れ行きにこの客の心理が反映されてしまうと思う。

また販売の人も、それぞれの特色をもった店の人であるにもかかわらず、
伊勢丹オリジナル共通ユニホームを着せられているので、
本当に各店の識別がしにくい。

たまに見つかる、テナントさんがキャップなどで特徴を出して、
目だっている出店は、ファッション性もあるけど、
きっと混乱を防ぐための工夫の一つなのかも知れない。

ここしばらくしたら、また販売の人のユニホームが新しく変わるそうで、
一体どんな風に変わるのか また見に来なければならない。

高島屋のクビかけカード

今日のウエッブのヒマネタに、
デパートの高島屋が、立川店と岐阜店で、

   来店客サービスとして、
   「S.E.E.(シー)カード」というカードを発行した。

というニュースが載っていた。

英語のイニシャルは、

   Silent(静かな)
   Easy(ゆったりとした)
   Each(それぞれ)

・・・から、とったもので、このカードには、
人差し指を口元に当てる仕草のイラストが描かれている。

静かにゆったりとショッピングを楽しみたい客が、
このカードをクビにかけていると、
販売員が客に声を控えるというサービスだそうだ。

27日までに利用した客はまだ5人だが、
「アイディアが面白い」「使いたい」という声があり、
反応はなかなかのもの、だって。

それは違うだろう。
わずか5人利用ならば、反応はさっぱりと言うべきだ。

悪く言えば、犬ネコじゃあるまいし、
クビからカードをぶら下げた客に店内を回らせるってこと。

客にしてみれば、こういうおかしなカードをクビにかければ、
他の客からジロジロ見られる。
販売員から声はかけられないが、他の客の衆目を浴びる。

   そのカード、なんなんスか?

などと、いちいち聞かれる別のわずらわしさが生まれてくる。

   ちょっと、見せてください。

と頼まれたら、ショッピングを楽しむのをまた邪魔される。

要するに、日頃から声をかけて、客から鬱陶しい目で見られたりして、
迷惑がられているのなら、声をかけなければ済む話。
客の方から、聞くことがあれば、聞けばよい。

デパート側としては、
一種の客識別法として、このカードを利用したいのではないか。
このカードをクビにかける人は、どうせ見るだけの冷かし客、
相手にするだけ無駄だから、声をかける手間が省けるというわけだろう。

27日間で、利用者5名。

すでに、この企画は頓挫(とんざ)している。

・・・・・・・
コメント更新情報
ヤクルト古田、「やんけ」発言」あたさん
逆学歴詐称、こんなんあり~?」おやおやさん
人体実験に挑戦!」kojiさん
犬猫さまが教える危機管理」大地震予知大ミミズ様さん
情けをかけられたYAWARAママ」りんごさん
プロの接客を体験!」みくりんさん他多数

April 28, 2007 10:14 PM | コメント (16) | トラックバック (0)

2007年04月27日

慰安婦問題、7人目の謝罪:

7人の日本の首相が謝罪してきた。

慰安婦問題に関してである。

今回、安倍晋三首相も訪米するや、共和党と民主党の議員と会談し、
改めて慰安婦へ同情と「申し訳ない」気持ちを吐露した。

両党の議員もイラクで米兵たちがやったことや、
戦後まもなく米兵が多くの日本女性を陵辱した事実を
知っていたら、なんとも落ち着きの悪い気持ちだったろう。

民主党議員の中には、米国内でこうした日本への謝罪要求が続くことに
懸念を表明している人もいる。

ホワイトハウスの外では、
しかし、韓国系の住民の団体がデモを行い、
日本政府の謝罪を求めていた。

当然、そのデモの中心に、元慰安婦で旧日本軍に強制連行されたと主張する
もはやアイコン、シンボルと化した人である
韓国人の李容洙(イヨンス)さんもいる。

日系のマイク・ホンダ議員(民主党)は、
下院で対日謝罪要求決議案の採択を目指しているけど、
個人的な謝罪はあったが、今なおあいまいだということで、
公式な謝罪を要求している。

懸念を表明する民主党議員のように、
多くの日本国民も、しつこい日系だな、と思っているだろう。

考えてみれば、慰安婦問題もそうだし、強制連行問題もそうだが、
今の倫理、今のイデオロギーを
「時効」の壁の向こうの世界にまで適用させようとすると、
無謀を行なうことになる。

彼らの倫理の力は、法のルールの一つ「時効」さえも無視する。
私たち日本法に生きる者は、時効で請求権が消滅することを納得し、
殺人さえもある期間を過ぎれば罪を問われなくなることを納得している。

日本人の一部や中韓の人々は、
どうもそういう法意識を持っていないようだ。

たとえば、事後法というのがある。
ある法律施行以前の行為にさかのぼって摘発し、
施行以降にその罪で処罰すること。

野蛮な法ということで、自由とデモクラシーを愛する人には
ひどく嫌われるが、韓国はしばしばこういう事後法を認める。

1995年12月6日、全斗煥・元韓国大統領が逮捕された。
彼は16年前の過去の軍事時代に起きた軍関連の事件の
責任を問われたのだった。

その時の金泳三大統領は、事後法を制定し、
全斗煥さんは、逮捕された。
むちゃくちゃだと普通なら思うが、韓国人は思わなかった。

しかし法が強調するのは、
正当な手続きで行なわれたかどうかであって、
これを無視すると、野蛮国と思われてしまう。

今の一部の日本人も、こうした外れた法意識のまま、
倫理や道徳が法を打ち破れると信じてごり押しする人たちがいる。

やはり戦後処理は特別扱いということなのだろうか。

April 27, 2007 11:56 PM | コメント (104) | トラックバック (0)

2007年04月26日

プロの接客を体験!:

買い物にでかけても、
お店のサービスが低下していることをひしひしと感じる。

一言で言うと、専門的なことを知らない、
客に対して対応できないという販売員が目立って
多くなってきていることだ。

その販売員さんの商品知識は知識としてだけ存在しておらず、
客とのコミュニケーションのやりとりで、
応用されつつ適切なものとなっていくというのが
一つの理想の姿だとすれば、
先日、私と妻が買い物に出かけたあるメンズブティックの販売員(30代、男)は
十分に満足させてくれたと思う。

ここに、再現しておきたい。

 いらっしゃいませ。      

 こんにちは、ちょっと見せてくださいね。

 どうぞごゆっくりごらんくださいませ。

 今シーズンに着る綿素材のブルゾンあるかしら。

 綿素材のいわゆるジップアップのタイプですね。

 ええ。

 申し訳ございません。あいにく今シーズン、
  そのようなタイプのお作りがございませんで。
  ・・・このようなシャツジャケットが、
  人気アイテムとして出ております。
  よくあるオーソドックスなブルゾンは正直申し上げて年々すくなくなりました。
  あ・・・少しお待ちください。
  ちよっとお客様のイメージにあいますかどうかわかりませんが、
  1着ジャンパータイプのものが・・・今お持ちします。

 (クビをヨコに振って)あー、これはペケだわ。

 やはりイメージちがいますよね。

 そうね、だったら、楽に着られるジャケットがいいんだけど。
  (ディスプレイを見て)このあたりのがいいわね、
  これは綿麻かしら?

 いえ、綿は入ってませんで、麻素材だけでございますので、
  お召しになるのは楽かと思います

 裏地は?

 背抜きでございます
  どうぞお試しになってみてください。
  (私の体形を見て)おサイズはMでよろしいかと思いますが。

 (着てみて)うん、いいね。

 こちらにもうひと型、同じ素材で3つボタンの物もございますが、
  お試しになられますか。
  ボタン1つ位置が高くなり、胸のアキが小さくなるだけですが、
  イメージは随分変わると思いますが・・・。

 うーん、先ほどの方がいいと思うけど、どうかしら?

 そうでございますね。
  これからの季節を考えますと、
  3つボタンはちょっと暑い感じは、確かにございますよね。
  涼しくはございません。
  あくまでお洒落重視といいますか・・・。
  ・・・2つボタンのほうが、
  たくさんにお召しになっていただけると思います。

 このパンツとは、セットアップですか。  

 はい。

 ステキね。

 有難うございます。
  ただジャケットと同じ麻素材でございますので、
  パンツの場合、シワを気になさるようでございましたら、
  お勧めは致しませんが。

 そうね、やっぱりシワとヒザが出ちゃうかしら。

 はい、出ないと言ったら、嘘になります。
  それでしたら、こちらの綿にホンのわずかでございますが、
  ストレッチ素材が5%入っておりますが、
  これでしたら、シワもお膝も気にせず、
  お召しになれると、お勧めできますが・・・。

 へえー、ストレッチ素材って、見た目、わからないわネ。

 はい。5%ぐらいですから、
  まあ手にとってみないと、わからないくらいです。
  後、お洗濯のさいの縮みも、絶対に縮まないとは言い切れませんが、
  その分、ご心配は少なくなります。
  どうしても、綿だけですと、パンツの裾丈が、
  縮みがちですので・・・お試しになられますか。

 じゃ、ちょっと試してみるよ。

 サイズ的には、Mでいけると思いますが、
  わざとゆったり目にはいていただいた方が、
  上のジャケットとのバランスがよろしいいかと思いますので、
  Lをお勧めさせて下さい。

  (私、試着してみる)

 いいよ。ストレッチ、気にならないなあ。

 裾はいかが致しましょうか。

 少し長めの方が好きなので・・・。

 はい、そうですね。ジーンズ仕上げの方がおよろしいかと思います。

 でも、縮みの分を考えて・・・やはりパンツはお洗濯で
  必ず縮むから・・・。
  それとロールアップにしてもはきたいので、
  その分、考慮してほしいわ。

 はい、本当にパンツの裾って、
   わずかのことでも、台無しになっちゃいますから。
   おっしゃるイメージ、わかります。(以下略)


押し付けがましい、売らんか主義ではなく、
こういうプロの丁寧な接客の方のいるお店は、
いつでも客を逃さないだろうし、安心して買い物ができると思う。

April 26, 2007 11:12 PM | コメント (12) | トラックバック (0)

2007年04月25日

人体実験に挑戦!:

昨日、久しぶりに赤ワインを飲んだ。
数日前に、赤ワインが眼病予防に効くという新聞記事を読んだので、

   効くのかなあ~

と、読者のために自ら「人体実験」をしてみた。

大阪市で開かれた日本眼科学会で、
旭川医大などの研究チームが、赤ワインに含まれるポリフェノールの一種、
レスベラトロールに、目の血管を拡張させる機能があること報告した。

糖尿病の網膜症という病気があって、
これは成人の失明原因のトップ。
これと血流障害による病気とかの予防効果を
赤ワインの成分レスベラトロールが発揮できるというのだ。

glass.jpg

もともとこの成分はがんの抑制効果があるが、
研究チームは、人が赤ワインを3~4杯飲んだときの血中濃度に
相当するレスベラトロール溶液を作って、
ブタを実験に使った。
ブタの網膜血管を5分間浸して血管の直径を測定したら、
なんと通常の状態から約1.6倍まで拡張したという。

血管が広がると、当然血流がよくなるわけで、
目の血管を広げる必要がある人にはこの研究は期待できる。

赤ワインを飲んだ翌日、やはりな、とちょっと意識した。
通常はドライな白ワインを飲むようにしているのだが、
目によいということで赤ワインを飲んだのに・・・。

どうも体の動きが重くなるのは、どうしてかな。
白だと、同じアルコール濃度にもかかわらず、
アルコールが抜けるのが早いし、体も重くなく心地よい。

これって、私だけかな、と思って、妻に聞くと、

   私もそんな気がするけど

赤は、ちょっとズシンと来るみたいだ。
目に効く前に別の感覚に来るみたい
確かにワインには、体によいとされる側面がある。
たとえば「フレンチ・パラドックス」というものが知られており、
これは、1991年にテレビマガジンの「60分」で紹介され、
人々を驚かしたことがある。

南フランスの住民は、アメリカの住民と同じように、
高脂肪のチーズ、バター、卵、内臓やコレステロールの高い食品を
食べているのに、アメリカ人よりはるかに心臓病にかかる人が少ない。

この現象は、南フランス人はアメリカ人よりも
赤ワインをたくさん飲むのが原因だそうだ。

今回の研究では、糖尿病による網膜症の予防に効果があるということだけど、
考えてみれば、私がいた英国の大学で赤ワインの飲みすぎで、
実際に糖尿病になってしまった人がいた。
赤ワインの酔いで目を充血させている人もいた。

間違いなく言えることは、飲み過ぎは逆効果。
グラスに1杯のおいしいワインが、オシャレでいいと思う。

April 25, 2007 10:33 PM | コメント (9) | トラックバック (0)

2007年04月24日

逆学歴詐称、こんなんあり~?:

逆「学歴詐称」の事件が起きた。

神戸市では、最終学歴を偽って採用試験に合格した職員38名がクビになった。
最終学歴を偽るとは、大卒や短大卒の学歴があるにもかかわらず、
高校卒業枠の採用にアプライするさい、
虚偽の学歴申告、つまり高卒と申告して、試験に受かってしまうことだ。

大阪市でも、同様のケースが発覚したが、
全職員約4万5千人のうち、1141名だという規模の大きさから、
解雇することもできず、
ある期間までに偽ったことを申告したら、
停職1ヶ月で済むこととなった。

結局、やったもの勝ちの、いつものパターンである。

自治体のファイナンス事情も悪い今なら、
自治体にとっては、職員の非をとがめてやめさせることができる
千載一遇のチャンスだったのに、実に甘い対応の仕方だ。

逆学歴詐称をした人たちは、高卒よりも、2年から4年、
採用試験に有利な学力を身につける時間をもったわけだから、
最終学歴が高卒の人よりも有利なことはわかっている。
当然ながら、彼らの逆学歴詐称者のために、
不合格になってしまった人も出たことだろう。

一方、逆学歴詐称者が、自己否定している点に、
私たちは、きちんと注目したい。
大学を出たのに、高校卒業と偽るということは、
言葉を換えれば、大学を出る必要がなかったと言っているのと同じじゃないか。

大学の卒業証書をもらうために、
親ががりで、高い入学金、授業料、生活費などの出費をして、
大学生活をエンジョイ。
モラトリアムで生きて、高卒条件で公務員に採用を求むメンタリティって、
正気の沙汰かを言いたくなる。

日本の大学で一人を卒業させるために、
国がその人に税金を投入していることを知っているのだろうか。

ところで、この逆学歴詐称は何も今に始まる話ではないので、
別段、驚きはしなかった。
私はオジさんから以下のような話を聞いていたからだ。

昭和40年ごろだったか。

オジさんの家で、
昔からいるお手伝いさんが高齢のためお休みさせたいので、
新しいお手伝いさんを新聞広告で募集した。

12月のちょうどクリスマスの頃、面接に五人くらいきた。
その中から、28歳の中卒のA子さんに決まった。

採用の理由は、A子さんの印象が良かったからだ。

彼女の履歴書によると、
大手電機会社の工場で仕事をしていた。
会社の寮に住んでいたが、このままでは毎日つまらないし、
いつまでたっても結婚もできない。
もうそんなに若くないし、田舎の両親も見合いのために帰って来い、
とせっつくが、田舎の東北には帰りたくない。
いろいろ考えあぐねていた時、
お手伝いさん募集の新聞広告が、目に止まった。

家族の少ないお医者さんの家の住み込みは、
TVやラジオ、個室があって、今のお給料よりいいし、
3食付でコストもかからないから、貯金もできる。
もしかして、お医者さんの知り合いができるかもわからないし・・・
なんて一方的に、A子さんは想像していたらしい。

オジさんの方は、一応話だけは決めておいて、
お正月休み明けからと言ったのだけど、
1日も早く来たいということで、
実際、暮れの30日に荷物をもって、彼女が姿をあらわした。

   今日から、お願いします。
   お正月もここに、いさせてください。

と、彼女は言った。
オジさんの方も、手伝ってもらえたらありがたいから、
できるだけ彼女の要望を聞いた。

食事は、家族と一緒にとった。
献立も同じ。
夜は7時ごろに自分の部屋に戻る。
朝も7時ぐらいから動いてくれればよかった。

仕事の内容は家事一般、掃除、洗濯、アイロンかけ、食事の後片付け。
さして難しいことじゃない。

しかし、A子さんは何にもできなかった。
ちょっとびっくりするぐらいできなかった。
面談の時は、大丈夫だと思います、と言っていたのに・・・。

でも、慣れれば問題はないだろうと、
オジさんの家族も、気長に1つ1つ教えた。

食器の洗い方から、教えたそうだ。
それまでまったくしたことがないと言ったからだ。

ところが、4日目の1月3日のお昼ご飯の後、
A子さんが、いきなり、

   これで辞めさせてください

と言い出した。

オジさんも家族もびっくりした上に、心配してしまった。
何か気に障(さわ)ることがあったのだろうか。

   条件面が改善できるなら考えるから訳を話してごらん。
   どうしても辞めるならそれでもいいから。
   聞かせてくれないとね。
   そうでないと次の人を募集するにしても直しようがないから

というと、A子さんは思い詰めた顔をして、

   実は私、東北大学を出ているんです。

と言った。

オジさんがいちいち確かめないことをよいことに、
大手電機会社の工場勤務の話も、寮生活も作り話であった。

彼女は、こんなお手伝いさんの仕事は、
「私には向いていない」というのだ。
つまり、人生を試してみたかったけれど、うまくいかなかった。

結局、オジさんの家族は、また広告代を支払って、
お手伝いさん募集をしなければならなかった。
給与を支払ったものの、それに見合ったものを提供してもらえなかった。
面接の時、本当にこの仕事をしたがっていた人がいたのに、
残念なことになった。

結局、A子という女性は、周りのことを考える配慮も、
一般的な家庭の仕事もできない、
大卒であるということを身につけた自己中愛系ではないかと思う。

April 24, 2007 04:15 PM | コメント (34) | トラックバック (0)

2007年04月21日

ヤクルト古田、「やんけ」発言:

ヤクルトの古田敦也兼任監督(41)は、自分の
2000試合記念を自己退場という形で、ぶち壊してしまったやんけ。

19日の対横浜戦の7回裏、0-11の大差がついた場面で、
横浜が盗塁を仕掛けたことに激昂(げっこう)したからやんけ。

この激昂の理由は、横浜と大差がついただけでなく、
大リーグには暗黙のルールとして、
「大差のついた試合の終盤に盗塁するのはマナー違反」
というのがあるからやんけ。

代走石川が3球目に盗塁した時、古田監督はこう毒づいたやんけ。

   「なに走っとんねん、コラッ!!」

furuta.JPG

その直後の4球目、打者内川の背中に死球が当たった。
死球を当てたのは、遠藤政隆投手(35)。
94年から中日で生え抜きで活躍、
去年戦力外通告を受け、ヤクルトに移籍してきたベテランである。
(写真:日刊スポーツ紙面)

今シーズン、遠藤投手は25人の打者と対戦、
92球投げて、与死球はゼロだった。
内川打者に投げた死球まで与死球はなかったのだ。

ところが、村田選手へ投げた初球カーブが、
あろうことか、頭部に当たった。
再度、死球である。

これをきっかけに、両軍がベンチを飛び出して
小競り合いが起こった。

遠藤投手は、危険球を投げたと判断され退場処分。
この退場に対して、古田監督は再度激怒。

   「抜けた球は危険球ちゃう言うたやんけ」
   「何キロ出てたか言うてみろ」

と、悪態プラス暴言を吐き、彼も退場宣告を受けてしまった。
古田監督の捨て台詞は、

   「なんでおまえらに敬語なんか
    使わなあかんねん」

おーおー、何というかまし方か・・・。

耳をおおいたくなるような罵詈雑言である。
はっきり言って、これじゃ1ヶ月ぐらい出場停止にされても文句は言えまい。

明らかに審判を見下しているやんけ!
ひどい思い上がりが出ている。
自分はスター監督で、審判など無名だと言いたいようだ。

こういう暴言を吐いた時点で、すでに監督として失格である。
さらに、こういうガラの悪い言動をとることで、
スポーツマンシップを愛するファンを失望させることになる。

古田監督は、球が抜けたから、危険球ではないと思っているようだが、
審判たちが言うように、
二球連続の死球の流れから、「故意」に当てたと見るべきだろう。

遠藤投手は、中日在籍中に、
合計1789人の打者を相手にした。
それに対して、与死球は、合計24だった。

   実際、少ないよなあ。

12年間で24だから、1年当たり2個。
死球を与えなかった年は4年ある。
総与死球の数を総打者で割れば、1.34%。

今年は27人の打者を相手に2回の死球だから、
率で言って、7.4%。

もし1789名に対してこの率で死球を出せば、
132名にのぼってしまうから、統計的に見て、
いかにこの2個の死球が「自然」には有り得ないかがわかる。
むろん、中日時代の24個の死球があくまで
「故意」ではないと見ての計算上の話。

さらに推察するに、私は、遠藤投手が、
古田監督のどなり声をマウンドで聞いて、
あるいは彼の心を忖度(そんたく)して、
横浜の内川選手へ死球を投げることで応えたように思う。

彼は、戦力外通告されてヤクルトへ。

   な・る・ほ・ど!

これは、打てば響く投球ということではないのか。
それはそれで、私なりに、そう考えて面白いゲームだと思ったが、
やはり、古田監督の罵詈雑言は見苦しかった。

どうやら、古田監督は我を忘れた激昂状態だったため、
遠藤投手の心が読めなかったようだ。

審判を罵倒しなければ、
この古田・遠藤コンビは「あ・うんの呼吸」だったのに。

遠藤投手の方が、はるかにプロだった、と思う。

April 21, 2007 10:53 PM | コメント (82) | トラックバック (0)

2007年04月20日

立候補させていただきました:

統一地方選挙カーもこき使われてあと一日の命だ。

それにしても・・・。

うるさい。
わずらわしい。
まるで、音の公害だ。

毎日、選挙カーが走り回っている。

駅前の繁華街では、何人もの立候補者が
自分の名前をなんとか覚えてもらおうと、
最後の連呼をする声が入り乱れて、
結局、顔と名前と政党が一致しないまま、人々は通り過ぎていく。

speaker.JPG

そのうえ、選挙カーがスピーカーを全開にして通り過ぎる。
こんな具合に・・・。

   ○○町の皆様おはようございます。 
   私、よしだでございます。
   「世界一党」のよしだです。
   この度、区議に立候補させていただきましたよしだ、
   よしだまさゆきです
   お騒がせしておりますよしだです。
   ご通勤ご通学、ご苦労様、お疲れ様でございます。
   お気をつけていってらっしゃいませ。
   よしだが、お見送りさせていただいております。
   本日はまた、お天気も悪く冷たい雨の中、
   よしだまさゆきがお邪魔しております。
   お爺ちゃん、お婆ちゃん、お体お気をつけられてくださいね。
   小さなお子様は、大丈夫ですか。
   よしだが心配申し上げております。
   「世界一党」のよしだが、只今戦っておりますが、
   若い党ゆえに、よしだまさゆき、苦戦をしいられております。
   どうぞよしだを、よしだまさゆきを○○町のおやさしい皆様のお力で
   何とぞ、何とぞ、区議会へ送ってやってくださいませ。
   本当におさがわせ申し訳ございません。
   よしだが衷心からのお願いにあがっております。
   どうぞ、よしだを皆様のよしだまさゆきをよろしくお願いします。
   こんにちは、こんにちは、御声援有難うございます。
   よしだ頑張っておりますが、今1歩とどきません。
   どうぞ○○町の皆様のお力をよしだにお貸しくださいませ。
   ハイ、ご声援ありがとうございます。
   よしだ、最後のお願いでございます。

舌を噛みそうな異様な媚(こび)売る敬語、謙譲語の羅列・・・。

猫なで声の騒音を残して走り去っていくけれど、
得票に一体どれほどの効果があるのだろうか。

確かに、こうした連呼によって、
よしだと言う名前は耳タコ状態になってはいる。

でも、「うるさい奴だ」、
「あんな名前ばかり連呼する人間にはいれたくない」
「なんて感じの悪い人だ」と思われては、損にならないか。
たいていの人は、騒音という認識しかないだろう。

また、その後に、別の候補者が来て、

   私、日刊でございます。
   区議に立候補させていただいております日刊、日刊花子です。

と、似たような、選挙お願いコールを否応なしに耳に入れられたら、
一般的には、先のよしだよりも後の日刊花子の方が記憶に残るだろう。

そうすると、結局、投票日に用紙を前にした時、
どの名前が強く印象づけられているか、
なんてことで投票が決まってしまわないだろうか。

いきなり選挙カーでうるさく走り回られても、
人々の暮らしは千差万別の時代だ。

病人もいるだろう。
看護の為昨夜一睡もできなかっり、2交代3交代シフトの仕事の人もいる。
ぐずっていた赤ちゃんがようやく眠りについたこともある。
徹夜仕事を余儀なくされた人など、
これらの暮らしを全部無視した名前の押し売りにはヘドが出る。

思えば、英国の選挙は静かだった。
見事に静かだった。恐ろしく静かだった。
静かにしても選挙運動ができるし、
賢明な有権者は、ちゃんと自分の判断で投票をする。

・・・・・・・
コメント更新情報
転居案内状は語る」主婦Aさん
正蔵の看板に泥を塗った」マロリーさん
この再生案はコケる!」匿名さん
情けをかけられたYAWARAママ」金太郎さん
竜助さんの中の紳助さん」gっぎゅさん
英国王子とおせっかいママ」けいぴーさん
銃乱射事件容疑者の怨み」sinさん他多数

April 20, 2007 10:06 PM | コメント (19) | トラックバック (0)

2007年04月19日

135年前の2ちゃんねらー:

今回の米大学における銃乱射事件は、
世界的な規模でネットの掲示板やブログで、取り上げられ、
事件の異様さから、恐怖が先立ち、悲しいことに
さまざまな間違った情報が乱舞している。

どのあたりに正しい情報が落ち着くのか、
誤情報はそのまま事実として、情報を受けた人々の記憶に
固定されてしまうのか、
まさに、ネットの神様だけが知るところだ。

とにかくガセ情報をもてあそび、日頃の欲求不満や
鬱憤を晴らすという、屈折したネット住民が多くなってきており、
彼らがこのゲームに「飽きてしまう」という
自然鎮火を期待するしかないのが現実だ。

無知とか間違った情報が悲劇を生むという例は、
決して現代のネット社会の産物だけではなく、
今から130年以上前の文明開化の頃にも珍しくなかった。

明治4年のことである。

土佐、今の高知県で、先導農民によって一揆が計画されたことがあった。
一揆隊は、役所を襲い、戸籍簿や徴兵準備の帳簿を破棄する。
同盟に加わらず、役所に通報する農民の家をつぶす。
そして、大勢で県庁に討ち入るというものだった。
総勢は、優に2000人を越えていた。

県庁は騒然となった。
師走12月に、各戸長あてに、暴行者を見たら
斬り捨てよとの命令を出し、鎮撫隊を差し向けた。

農民側は、油紙に煙硝を包み、それに紐をつけた即席の武器を製造。
役人が鎮圧にやってくると、油紙についた火縄に火をつけ、
彼らや屯所に、その「爆弾」を放り込んだ。

これが起きたのが、土佐の吾川(あがわ)郡。
土佐の他の郡の旅人が通りかかり、
この騒ぎのことを自分の村に持ち帰った。

たまたま村の徴兵適齢の者に通達が届いていた。
しかし適齢とされる者には、目や耳の障害者が含まれていたので、
こういう者をサムライ、兵士にするわけはないと村人たちは考えた。

では、どう考えればよいのか。

徴兵令の目的を考えた結果、農民たちは、
槍、竹やり、鉄砲、刀などで武装し、立ち上がった。

この二つの武装農民が確信した徴兵制の結論は、

   脂抜き取り

であった。

「脂抜き取り」とは、人間の体から「脂」を抜き取るということ。
土佐に吸江(ぎゅうこう)という地名がある。
ここに、西洋式病院ができた。

ここで植え疱瘡(ほうそう)、つまり種痘を行なっていた。
当時の県内の医師はほとんどが漢方医で、
ここだけ、政府のお雇い西洋人医師が勤めていた。

病院は官による建物だから、なんともいかめしく、
病室には、鉄製の大きな寝台が備えてあった。

土地の人々には、この寝台が、見慣れない奇怪な形の
いわば「悪魔の道具」に映ったのである。

この鉄の寝台を、大きな「鉄灸」と勘違いをした。
鉄灸の付いた今のグリラー

ここに横になって診療を受ける患者は、
異人医師の手で、体内の脂を抜き取られてしまう、
知らず知らずの間に脂を抜かれた患者は、
「笑い笑い死ぬんだ」と、言いふらされた。

さらにタイミングの悪いことに、
その当時戸籍法が実施された時とぶつかって、
家々に役所から人が来て、
屋敷番号をつけたり、徴兵制の準備のために、ノートをつけた。

この調査やナンバーリングを、
異人が村の若者の脂を抜く準備であると村の者は誤解し、
屋敷番号は脂を抜き取る順番だと思い込んでしまった。

さらに、一揆をそそのかした参謀格に、陰陽師がいた。
自分の政治的な野心のために、迷信を信じる農民のこころを逆利用した。

農民一揆は、つぎつぎと首謀者が捕縛されて、
あっけなく鎮圧されたが、この話を現代に生きる私たちも
決して笑ってはおられない、と気づく。

2ちゃんねるの掲示板を見ても、そこにあるのは、
間違った情報の乱舞であり、
今回紹介した135年前の騒動師たちとそのメンタリティは
さほど差はないように思える。

April 19, 2007 10:19 PM | コメント (25) | トラックバック (0)

2007年04月18日

銃乱射事件容疑者の怨み:

東京では、とても四月とは思えないほど冷たい雨が降っている。
今日一日、滅入る思いだった。

米バージニア工科大学で16日朝起きた銃乱射事件。

さらに滅入ってしまう。

容疑者は、韓国人学生のチョ・スンフィ容疑者(23)で、
同大学英文学科在学中だった。

32名を殺した後、自殺しているから、
その動機を容疑者自身から語られるチャンスはなくなった。

内外の報道も、その動機の解明にやっきとなっている。
情報を拾うと、容疑者の心の暗部が少し見えてきた。

tech.JPG

孤独な学生生活だったと言える。
寮では6人の共同部屋を使っていたにもかかわらず、
ルームメイトとの会話はほぼゼロに近く、
返事を返しても、わずか一、二語だったという孤独な状況にいた。

男子学生ならたいてい、自分のベッド近くの壁にベタベタと
ヌード写真を貼ったりするが、彼は違った。
本と衣服とラップトップのコンピュータだけ。
部屋にいる時はいつも、ロック、ポップス、クラシックを
コンピュータでダウンロードして聞いていた。

シカゴ・トレビューン紙は、部屋に残された容疑者直筆のメモを
動機解明のよりどころとしている。
メモには、周囲の学生への罵りが記されていたという。
失恋があったとも伝えられている。

容疑者が内にこもる性格であることがわかるし、
実際、抗うつ剤の処方箋をもらっていた。

1992年、8歳の時に、彼は両親とともに、
少年移民として韓国から渡ってきた。
家業はクリーニング店で、彼の妹は名門プリストン大卒。
儒教ベースの価値観を持つだろう両親にとって、
彼への期待の強さは人一倍であったろう。

戯曲を書くクラスで一緒になった学生は、
容疑者のことを「キモイ奴だった」と証言していた。
気味の悪い、グロテスクなストーリーであったので、
強く印象に残っており、よく覚えていたそうだ。

義父を憎む息子が主人公のストーリーで、
劇の中では、電動のこぎりやハンマーで傷つけるエピソードが出てくる。
そして、最後は窒息させるというもの。

彼を語る人たちは、それなりのシグナルを見ていたのかも知れないが、
何事もそうであるように、実際に起こってみないわからない。

容疑者を大量殺戮に突き動かしたものは、
「激情」であるに違いない。

今回のような事件の度に、本ブログに登場する
精神分析のフロムあたりは、「激情」をいくつかに分けている。

まず「遊びの激情」。
これは「激情」が破壊に向かわない、スポーツや武道を支える感情で、
生産的な感情と言える。

第二が「反動的な激情」。
自分とか他人の命や自由や財産を守るための強い感情で、
これは恐怖に根ざし、目的が防衛だから、
生きることに結びつくものだ。

第三の「欲求不満の激情」は、自分の願望とか欲求が挫折する時に
人間が攻撃的に出るための感情で、
しかしこれも生きるための攻撃だから、生産性があるといえる。

救いがたい激情が「復讐の激情」で、
「目には目を」の概念に支えられて破壊があるだけで、
戻る道はないから、もはや行き着くしかない。
しかし、許す人とか復讐を思わない人には、
生産性があると言える。

これに密接に関連あるのが、未成年者に起きやすい
「信頼の破綻」が原因である破壊性を帯びた「激情」だ。
自分に近い人たちから裏切られ、失望の傷が深くなると、
人生を憎み始めるという。
つまりチョ・スンフィ容疑者が8歳から住み始めた
米社会との関わりに動機が潜んでいるのだろう。

信頼というものを容疑者自身が愚かなことと思えば、
悪魔に魂を売ることになる。
自分を悪だと規定した時、人は破壊的行動をとる。
この破壊性は絶望であり、人生の憎悪だと、
フロムは言うのだけど、今回の韓国人容疑者は、
過去にその動機を刻んでいるのではないか。

関連記事
15階男はなぜ落としたのか
韓国病「火病」の正体
「激情」の中で生きた鈴香容疑者

April 18, 2007 09:26 PM | コメント (23) | トラックバック (0)

2007年04月17日

英国王子とおせっかいママ:

ウィリアム王子のロマンスが破局した原因について、
英国のパブはにぎやかだ。

こうした話題は大衆紙の独断場。

デーリー・ミラー紙やデーリー・メール紙などでは、
破局は、ケイト・ミドルトンさんの母親・キャロルさんが原因だとする、
「キャロル説」が主張されている。

「キャロル説」とは、いったい何なのか。

問題の底にあるのは、英国の階級性だ。
言うまでもなく、ウィリアム王子は、
チャールズ英皇太子と故ダイアナ妃の長男、
エリザベス女王を祖母とする王位継承者の一人である。
だからその伴侶はその階級にふさわしい女性でなければならない。
そして、その家族も・・・。

ミドルトン家は「崩壊した家」でも何でもなくうまくいっている。
ケイトさんは、頭がよく、感じのよい女性だ。
ところが、お母さんのキャロルさんが問題。

キャロルさんは、元スチュワーデスで、
ミドルトン夫人とは呼ばれず、陰では、

   メドルトン夫人(おせっかい夫人、干渉夫人)

と呼ばれるほどの強いキャラクターの持ち主だ。

去年12月、ウィリアム王子の陸軍士官学校の卒業式に
出席した時に、始終チューインガムを噛んでいて顰蹙をかった。

また、エリザベス女王に謁見の際には、
王室の人たちに紹介された時、
「How do you do?」というところを「Pleased to meet you」と
言ってしまい、ケイトさんをがっかりさせたという話が伝わっている。

キャロルはセレブ志向が強く、
たとえば、ウィリアムズ王子がセント・アンドリューズ大学へ進学する
と聞いたら、ケイトに願書を出すようにうながしたという。
しかし、入学の手続きを調べると、そういうことは実際に有り得なかったのだけど、
こういう話がまことしやかに伝わるところが、
キャロルの性格を示しているようだ。

ウィリアム王子は、父のチャールズ皇太子と弟のハリーと
何度もディスカッションをして、ケイトとの破局を結論したというが、
キャロルが次のどんな行動で、メドルトン夫人ぶりを
発揮してくれるか、マスコミは注目している。

関連記事
タメ口のすごい会話力
ポール、真赤~に炎上離婚
政治家の品格

April 17, 2007 11:14 PM | コメント (6) | トラックバック (0)

2007年04月16日

正蔵の看板に泥を塗った:

落語家の林家正蔵(44)が東京国税局の税務調査を受けて、
05年3月の襲名披露時の祝儀約2200万円の所得隠しが発覚。

さらに、05年までの3年間で、申告漏れ額が約9800万円。
脱税と申告漏れで、合計約1億2000万円。
追徴税額は、重加算税を含め、約4500万円とみられている。

米国映画に「フォーン・ブース」という作品があった。
その中で、電話主の「天の声」がアメリカで三大悪といえば、
「脱税、小児性愛、インサイダー」だと表現していた。

日本では、いずれも実にぬるくて、まったく悪が後をたたない。

正蔵の所属事務所は、単純に「申告忘れ」と説明しているようだが、
このコメントでは、無能税理士が処理したと言われたようなものだ。

祝儀隠しは脱税なんだから、本来、違法性があるけど、
人気商売だし、これ以上林家正蔵の看板に傷がついてはいけないという
当局の配慮が働いて処理したとも考えられる。

しかし、ここはやっぱり正蔵自身が、
噺家、タレント活動の謹慎を含め、
落語家のコミュニティへの明確なメッセージを
出すべきだろう。

庶民の演芸、八・熊の世界とはほど遠い。

さらに、この一族を統括する正蔵の母、
海老名香葉子さんにもとがめは向けられるべきだろう。
だって、彼女は、昨年10月から、政府の教育再生会議委員に就任している。

「道徳」「徳育」での再生を図る会議に、
脱税息子を育てていた母親というのでは、
いくら亡き三平師匠のおかみさんとは言え、
すみませんではすまないだろう。

彼女は、バカ笑いの芸人を目指すこぶ平を、
正統派、伝統派へ軌道修正させた、かしこいおかみさんである。
財布と台所を切り盛りしてきたと考えるのが妥当だろう。

私自身、かつて、根岸の自宅に取材で訪れたことがある。
弟子らが並んでの出迎えや見送りにはちょっとびっくりだったし、
後日、礼状まで届いた。
当時のこぶ平にインタビューをした時、
伝統に生きようという噺家ではなく、
ジャズ狂で苦労知らずのお笑いタレント風で、
噺家としては、一門の伝統の重みにつぶされそうな時期だった。
現在、あの頃のもがきを忘れ、ワインと美食で
アンパンマンのようなま~あるい顔と、ぶくぶく体躯になってしまっている。

これでは、キレのよい江戸弁の語り口はできない。
たぶん、父三平師匠は、天国で、

   息子の不祥事、どうも~すいませ~ん!

と、言っても、ファンは笑わないだろう。

April 16, 2007 08:10 PM | コメント (30) | トラックバック (0)

2007年04月14日

転居案内状は語る!:

ちくま新書の「男の嫉妬――武士道の論理と心理」の著者
山本博文さんは、歴史資料をもとに、
江戸期のサムライの嫉妬を分析している。

山本さんは著書のエピローグで和田秀樹さんの、
やはり嫉妬という単語がついた「嫉妬学」を引用している。

嫉妬には二つの型が分類可能か。

   ジェラシー型嫉妬
   エンビー型嫉妬・・・だ。

ジェラシー型は、「誰かに負けたくない」という感情が、
それを越えようとする積極性を持たせる嫉妬で、
対して、エンビー型は、
相手をただ羨むだけで自分の実力を伸ばそうとせず、
代わりに相手の足を引っ張ったり、悪口を言ったりする嫉妬の形だそうだ。

会社模様をちょっと思い返してみると、
サラリーマンの出世で起きる感情が、
この分類でかなり説明できそうだ。

たとえば・・・

能力のある人がライバルに出世の先を越されたことを知った時、
遅れをとったという感情が起きるものの、
いつかは見返してやるという積極的な感情をいだく。
これは、おそらく嫉妬に分類できる感情だろう。

能力のない人が同期の人の出世を知ったら、
相手をただ羨む感情から、相手の足を引っ張ったり、
悪口に精を出すことはしばしば起こりえることだ。

むろん、山本博文さんが書いているように、
優れた人物であっても、相手によっては、
ジェラシー型嫉妬を抱いたり、エンビー型嫉妬を抱いたりするもので、
きちんと嫉妬の感情を区分できるものではないし、
嫉妬自体、一概に否定すべきではないようだ。

   「この間、引っ越したって言っただろ」

と、友人が話し始めた。

mansion.JPG

彼は最近、マンションを買ったので、
次のような住所変更案内の葉書を「ばらまく」という。
(写真:本文と関係ありません)

「この度下記の住所に引越し致しました。
我が家もいよいよマンションにはほど遠いローンションに移りました。
いつになったら、「バンクホーム」から「マイホーム」になるのやら。
お近くへお出かけの折には遊びに来てください」

友人: 毎月の小遣いも厳しくなるローンション地獄の生活になるけど、
    やっぱり一生に一度の大盤振る舞い。
    一発決めて、同僚に転居葉書を送ろうと思って。
私:  なぜ、こんなにだらだら書くの?
友人: さんざんもらっちゃったからさ、この手の葉書を。
私:  何、言いたいのン?
友人: まあ、正面切って質問しないでくれる?
    ある種の見栄感が、仕事にもリキ入れてくれるだろ、と思ってさ。
私:  しかしなあ、コレ、まずいよ。
友人: なんでえ?
私:  このだらだら催促葉書だけど、送り先のシト、
    全員、家持なの?
友人: そりゃ、調査してねえよ。
私:  じゃあ、リスクがあると思うよ。
    どうも、君の真意がわからんな。
    「バンクホーム」と自嘲しつつ、見栄感にも浸り、
    で、どうしたいの?
友人: 単なる住所変更だったら、面白くもなんともない。
    わかんねえかなあ、オレ、買ったんだよ、キヨブタで。
    一家のアルジだ。
私:  わかってるよ、だから、
    なぜ、新住所のお知らせだけで、終わらせないんだ?
    だって、買おうが、賃貸しだろうが、先方には
    何の関係もないだろ。
    いちいち買ったなんて言えば、住所変更じゃなく、
    買ったことを言いたいんだなあ、って思われるし、
    今まで、買えなかったのかと思うシトといるんじゃないの?
友人: え~っ!
私:  前に誰かさんから、同じような葉書もらって、
    嫉妬心を燃やした、意趣返しかい?
    それなら、筋が通るけど・・・なんだか、
    メメシイ女みたいで・・・ボクは嫌いだな、カッコよくないよ。
友人: こんな葉書一枚だけど、いろいろ受け取られて、難しいなあ・・・。

嫉妬なんて、女性の専売特許だと思っていたけど、
これも勝ち組・負け組の影響なんだろうか。

April 14, 2007 09:30 PM | コメント (14) | トラックバック (0)

2007年04月13日

「がばい本」はタレントじゃない:

「佐賀のがばいばあちゃん」で大ベストセラーを生んだ
漫才師・島田洋七さん(57)が、今年8月末をもって吉本興業との
専属契約を解除することになった、と聞いた。
この作品は、洋七さんが祖母との思い出をつづった自伝だ。

「自分のペースで仕事をしたい」というのが、
契約解除の表向きの理由。
けれども、この自伝的小説の収益をめぐって、
吉本興業と意見の相違があった、と言われている。

「佐賀のがばいばあちゃん」は、映画化、そして
テレビドラマや漫画化までされて、大ヒット、
がばいばあちゃんシリーズ7冊は相乗的に売れ続け、
佐賀のPRに貢献している。

baa.JPG

収益をめぐっての紛争は、吉本興業相手なら、ありだろう。
ここで言う「収益」が、通常の収益とはちょっと違うからだ。

   どういうことか?

ちょっと洋七さんのことを思い出してみよう。

洋七さんは、洋八さんとB&Bという漫才コンビを組み、
1980年の空前の漫才ブームのさいには、
月収8000万円、テレビのレギュラー週26本、
睡眠時間は10分だったという、伝説も残っている。

アタッシュケースに入れたキャッシュを持って、
銀座で豪遊、行く先々でレミーマルタンのボトルをキープして、
自分もこれで一流であると実感したらしい。

一晩数百万を使うこともあり、
使っても使ってもお金が減らなかった。

しかしブームが去り、B&Bは凋落(ちょうらく)。
じっと我慢の日々を送り、ようやく再起きっかけとなったのが、
自費出版した「佐賀のがばいばあちゃん」だった。

この著作権がもめごとの原因だ。

簡単に言ってしまうと、「佐賀のがばいばあちゃん」には、
洋七さんと彼の祖母の精神を著作物に移し変えて、
二人の精神を表象しているのである。

吉本興業は、この点を十分に理解して契約交渉ができなかったのではないか、

著作権物を生み出す、人の精神は、作品の中に生き続けるから、
メーカーが作り出した交換がきく「物」とは、その特性が違う。
とりわけ、洋七さんの「がばい」シリーズには、
17年前に「亡くなった」、敬愛するばあちゃんの「魂」「精神」「人格」が
込められている
ものだから、あまりにも特別なものになってしまっている。

ばあちゃんは、洋七さんにとって、もはや「規範」、
つまり自分の行動の基準とさえなってしまっている。

このように考えてくると、
吉本興業は、洋七さんに対して、通常の収益以上のものを
配慮してマネジメントをする必要があったように思う。

しかし、がめつい吉本興業は、
おそらく精神のシンボルを内在させている著作権物を
「単なる商品」「お笑いタレントの延長線上での営業」だと
考えたため、洋七さんとの交渉の間合いを読み間違えて、
物別れとなってしまったのだろう。

考えてみれば、がばいばあちゃんは、吉本と契約を交わしていないよね。

・・・・・・
コメント更新情報
ホリエモンは主役じゃないよ!」なんというかさん
中国人は赤ちゃんポストだった」tkbankerさん
私が遭遇したATM大仏」ぺーぺー崇拝さん
時代逆行だ、給食費連帯保証」ジャックさん他多数

April 13, 2007 10:54 PM | コメント (6) | トラックバック (0)

2007年04月12日

時代逆行だ、給食費連帯保証:

今、全国的に給食費未払いが問題になっている。

報道によると、栃木県宇都宮市も状況は深刻で、
去年5月の時点の調査では、01年度~05年度分の給食費滞納は、
702人で、その滞納額は約3289万円にのぼった。

そこで、市は昨年9月以降、悪質な滞納者に対して
簡易裁判所へ支払い督促の申し立てなどを行なった。
結果、今年2月現在、滞納者は446人、滞納額約2414万円に減った、という。

市教育委員会は、最近さらに滞納防止の手を打った。
市立小中学校93校に通う児童生徒約4万人の保護者全員に、
今年度から「給食費納入確約書」の提出を求めて、
書類を配ったのだ。

確約書は市長に当てて、

   私は、学校給食費を納入期限までに
   納入することを確約します。

と書く。

加えて、連帯保証人をつけることを義務づけ、
連帯保証人の住所、氏名、電話番号を記した上で、
捺印も求めている。

連帯保証人をつけたことが、保護者の間で、極めて不評で、
市民の「常識」と役人の「常識」がズレを起こしてしまった
一例となってしまっている。
こういうことは、別に珍しくないけど。

なぜ、市民の反応が不評なのか。

調査によれば、5ヵ年度分で滞納した人は702人。
納入対象は、小中学校に通う児童生徒約4万人。
つまり、滞納者は1.7%である。
悪質滞納者を排除した結果、滞納者は446人、
つまり総数に対してほぼ1.1%にまで
数字は改善している。

にもかかわらず、きちんと給食費を「納入」している保護者にまで
連帯保証人をつけた確約書を提出することを義務づけるのは
どう正当化できるのだろうか。

問題は、給食費を支払わない、支払えない人の滞納にあるのだから、
滞納する人を対象に対策を立てれば済む話で、
きちんと支払いをする人に、支払い以上の負担を与える必要はまったくない。

実際、簡裁への支払い督促を申し立てることで、
滞納問題はかなり改善できたのだから、
滞納が進む前に、もっと早く市が、利用できる法的処置をとっていれば、
ここまで問題は深刻にならなかった。

負担かけるな

また今回のような「連帯保証人」をつけた確約書提出などと
強制に至らなかったはずで、その怠慢の責任は棚に上げて、
きちんと支払っている人に負担をかけてどうするのよ。
まったく不愉快な市の判断である。

この問題では、滞納者だけにむけた、別の方策を立てるべきだ。
滞納の場合は利息をとるとか、
何ヶ月滞納したら、機械的に利息をつけた請求書を送るといった
ルールを決めて、実行する・・・これで良いだろう。

簡単に「連帯保証人」を見つけろというが、
昨今の核家族の状況を考えると、
多くの保護者にしてみれば、給食費ぐらいで、
誰かに頼むという負い目を感じるし、
けっこう気が重いのではないか。

連帯保証を引き受けてもらった相手から、
それを口実に、保証人になってやっていると恩を着せられたり、
新たな金銭の連帯保証を要求される可能性だって有り得るから、
市はそういうやっかいな人間関係を作ることになるなんて、
思ってもいないだろうけど・・・。

市側は、どうにも、自分のポジションのことばかりを考えて、
市民の人間関係への配慮がなさすぎる。

仮に市側と給食に関して問題や争いが生じ、
給食費支払いを拒否する保護者がいた場合、
「連帯保証人」には、催告の抗弁権も
検索の抗弁権もないから、債務者(市側)は、
本当の債務者(保護者)の頭を越えて、
即、連帯保証人に請求し、強制執行できるのだ。

催告の抗弁権とは、「保護者に先に請求してよ」
と抗弁する権利だけど、連帯保証では、これができない。

また検索の抗弁権は、「保護者には資産があって、
そこから弁済を受けてくれ」と抗弁する権利だが、
これも連帯保証にはない。

だから・・・

給食費は、給食を享受した側が支払う義務があるだけで、
食べてない人にそれを市側が無理やり支払わせようとするのは、
個人の自立精神に反することではないか。

宇都宮市の今回の対策は、保護者側の人間関係に介入し、
それを担保にして、給食費の弁済をさせようとする
非常に因習的な体質が露呈したものだと言わざるを得ない。

宇都宮市の地元、下野新聞のウエッブ版を見てみると、
この問題について、市民や保護者の声もなく、
通り一遍の記事で終わっていて残念だ。

批判精神がぬるい新聞とは聞いていたが、
これでは、地域社会でのオピニオンリーダーの役割を
果たしていないも同然だ。

・・・・・・
コメント更新情報
道徳で焼き鳥を考えれば」Kさん
中国人は赤ちゃんポストだった」東京人さん
情けをかけられたYAWARAママ」たさん
私が遭遇したATM大仏」inaさん他多数

April 12, 2007 08:32 PM | コメント (21) | トラックバック (0)

2007年04月11日

私が遭遇したATM大仏:

一昔前、電車のドア付近に立って動かない人は
「ドア地蔵」と呼ばれたことがあった。

今日午後3時過ぎのことである。
私は、郵便局のATMを利用するために出かけた。

その郵便局は1階が通常業務を行なっていて、
2階がATM利用になっている。

ATMは2機、並列に設置されており、
私が上がっていくと、先客の中年女性が二人、
それぞれのATMを操作していた。

ATM.JPG

一人は、太女で、後一人はヤセ女の中年女性であった。
この2人はそれぞれのATMを操作しているので、
私は、ヤセ女の後ろに並ぶことにした。
(写真:本文とは関係ありません)

ところが、隣りのATMを操作していた太女が

   いきなり・・・横すべり状態で

操作をしているヤセ女と、次に並んでいる私の間に
割り込み、立ちはだかった。
そこがまるで自分の位置であると、
これっぽっちの疑いもない態度であった。

   「おたく、何?」

と、私が尋ねると、

   「あのね、あっちのATM、振込みできないのよ」

太女はそう答えて、指差した。

私  だから? だから、何だよ?
女  だから、使えないって言ってるじゃないの。
私  使えないなら、後ろに並ぶべきだろ。
女  ・・・ (プイとヨコを向いた)

ヤセ女は作業を終え帰るところだった。
すると太女は、私に背を向け、
目の前のATMを操作し始めたではないか。

私の番だぞ。
太女は、私の後ろに並ぶのが当たり前であるにもかかわらず、
「ちょっとすみません」もなく、立ちはだかっている。

あまりの傍若無人ぶりに呆れるのを通り越して、

   「おい、オマエ、何してんねん!」

思わず、ちょっとヤンキーしてみた。

聞こえないふりをして、無言でATMを操作しようとするので
私は太女の肩をトントンとやさしく叩いてみた。

   「何すんのよオ~!」

と、太女は、ボケをかました。
やはり、動かない。
手はしっかりと操作を続けている。
まるで大仏のように、態度がでかい。

   「おい、後ろへ並べよ。
    私の後ろへ並べよ。
    順番ってもんがあるだろう!」

語気を荒げる私に、言うに事欠いて、振り返り、

   「あ~、怖わあ~。
    こんなに怖い人がいるところでなんか、
    振込みできないわ」

と、私にむちゃくちゃ言い始めた。

   「私に文句があるなら
    下の郵便局員呼ぼうか」

そう正論を吐くと、太女は、

   「そ、そんなの呼ばなくてもいいわよ、わかったわよ。
    もう二度とここへは来ないからね。
    こんなATM使わなくていいもの」

と、操作をやめて出口へ向かった。

   「だったら、来んとけよ。
    おたくが来なくても、誰も困らんわ」

そう私は、返事を返しておいた。

割り込みは、国内だけにしてほしい。
ゴールデンウイークも近いことだし、
頼むから、外国ではちゃんと並んでくださいね。

・・・・・・・
コメント更新情報
無意識の中で呼んだ女の名前」ギガさん
赤ちゃんポスト、準備完了」安久徳次郎さん
中国人は赤ちゃんポストだった」五月雨祭さん他多数
情けをかけられたYAWARAママ」アンチカルトさん他多数

・・・・・・・
時事通信の見出し「ライブドア方針認識は買い占め直前=「会見はうそ」と
村上被告-東京地裁」
関連記事「村上容疑者の見せ板人生」(6月7日)

April 11, 2007 10:25 PM | コメント (15) | トラックバック (0)

2007年04月09日

情けをかけられたYAWARAママ:

ママと妻とメダリストの役割を背負って、
8日の柔道選手権に挑んだ谷亮子さん(31歳=トヨタ自動車)だったが、
女子48キロ級の決勝で、福見友子さん(21歳=筑波大)に敗れた。
福見さんには、2002年大会につづいて2度目の敗北だ。

子育てであまり練習を積んでいなかったし、
年齢のこともあって、本来のキレを欠いていたのは
誰の目にも明らかだったが、勝負は勝負である。
福見さんが、大会で勝ったことは厳然たる事実。

なのに、強化委員会は、
激しい討論の末に優勝した福見さんではなく、
亮子さんを世界選手権代表に選んだ。

   なぜ勝った福見さんじゃ、いけないの?

これでは、福見さんは何のために
今回の全日本選抜体重別選手権を目標に練習を積んで、
参加したのかわからなくなる。
優勝すれば、世界選手権に出場できると思うからこそ、
ここまで調整しつつ、本番で最高の力を発揮できたに違いない。

勝負という名がつく以上、
コンディションも最高の状態で戦うのは、
暗黙の前提であり、それができなかった亮子さんは、
必然的に2位に甘んじなければならなかった。

あの無敵の亮子さんにしてみれば、
今回の強化委員会の判断は、きびしい勝負の観点から

   お情け選出

という、屈辱まじりの選出といえるのではないか。

もう一つ、このような勝負の厳しさを直視しない判断をしていると、
一般の人々がいだくスポーツの魅力がなくなり、
女子柔道への興味を失わせることになる。

かつて男子と女子のマラソンにおいて、
オリンピック代表選考をめぐって紛糾があった。

一つは、1988年のソウルオリンピックに向けて、
陸連の強化指定選手が出場を半ば義務づけられた、
五輪代表選考会となっていた前年の福岡国際マラソンを
怪我で欠場した瀬古利彦選手が、翌年3月のびわ湖毎日マラソンに
優勝して代表となった。
これは、瀬古選手の救済策だと、物議をかもした。

あと一つは、有森裕子選手の場合だ。
1992年のバルセロナオリンピックの代表選考をめぐって、
有森選手よりも記録が良かった松野明美選手を落選させるという
不透明かつ曖昧な代表選出となり、
女子マラソンファンの怒りと抗議の声があがったという例でも明らかだ。

その大会で決めると決めたら、決める。
番狂わせが起きたら、過去の経験と実績を買うという
後付ルールが登場してきて、
決定の権限を持つ機関の判断が変更されてしまう。

谷亮子さんが福見選手に敗れた時の表情は、
しっかり負けを意識していた。
この負けの意識は、世界選手権出場できないという意識のはず。

敗れたという事実の重みが、柔道の美しさに通じるのに、
またしても、余計な政治的判断が働いたとファンは見るだろう。

選手権で優勝したものが次に進むのが当たり前。
それがアメリカなどのやり方だ。
ゆえに、勝利を求めて、アメリカンドリームが描かれる。

スポーツは勝負がはっきりしているのが、最大の魅力だ。
それなのに、またしても日本式が出てしまったことに
ああ、これだもんなあ~、と人々はがっかりしているだろう。

April 9, 2007 11:15 PM | コメント (54) | トラックバック (0)

2007年04月08日

中国人は赤ちゃんポストだった:

レギュラー投稿者のハヤブサさんから、
コメントをいただきました。(投稿時間:2007-04-08 11:20:26)

・・・・・・・投稿引用始め・・・・・・

>私は、このシステム設置に賛成である。

社主様は、ハヤブサの早合点かもしれませんが、「赤ちゃんポスト」というものが内包する本質的な課題、問題点に対する認識を欠いているように思えるが・・・というのは、社主は合理的思考法の実践例として、安倍首相夫妻に

>この際、赤ちゃんポストに来た子を一人もらっていただき、
育てられたらいかがだろうか。
>その養子を育てる過程をリアルに国民に語ることこそ、

と、驚愕するような提案をされているからです。今般の「赤ちゃんポスト」は、子猫や子犬ではなく、まさに「人間」の赤ちゃんを対象にするものですよね・・・「赤ちゃんポスト」は、「当然に、新生児、幼児の身元を明らかにすることなく利用されるもの」だと思います。

「赤ちゃんポスト」に託された子供は、「何処の誰の子供かも不明」という、人生の出発点から或る意味で大きなハンデイキャップというか、不条理な不利な条件を背負わされることになると思います。システムに対するそのような理解が当を得たものであるのなら、病院などの関係者はこのシステムに不幸にして託された子供の「不条理な不利な条件」を可能な限り軽減できるよう、将来に亘っての人生計画等を細心の注意を払って考えると思います。

そのような赤ちゃんを首相夫妻が引き取り、養育の過程をリアルに国民に語るということは、何を意味するのでしょうか?社主様は「赤ちゃんポスト」に託されたことなど人生にとって何の負い目でもないのだ、多くの人の目に晒されながら強く生きよ!と主張されているのでしょうか?摩訶不思議な主張に思えるのですが・・・社主様が推奨する「合理的に考える方法」を実践すると、そのような結論が出てくるのでしょうか?・・・如何でしょうか?

・・・・・・・投稿引用終り・・・・・・・

(ここで私の考えをもう一回説明することで、
昨日の記事の補足と考えていただければ幸いです)

出生は、まったくの偶然性によります。
男に生まれるか、女に生まれるか。
金持ちの下に生まれるか、貧乏人の家に生まれるか。
親が犯罪者か、怠け者の公務員か、
宗教家の家にか、梨園の家か、農家の家かも・・・。

偶然性によって、この世に生を受けます。

「赤ちゃんポスト」に入れられる子に生まれるのも、
一つの偶然性であるならば、
その子が自分の出自を自分の力で
どうにもできないことは明らかです。

ところが、難儀なことに、日本の社会は、
そのどうにもできないことを責めるのです。
「言ってどうにもならないこと」を言うのが快感なのか、
癖なのか、話題にしたがるのが、日本の一部の人たちなのです。

社会がどのような色メガネで見ようと、
理性で考えた場合、自分の色メガネを正当化できることはないので、
重要なことは、理性を身につけるための教育をしてあげれば、
「赤ちゃんポスト」経由の子は堂々と生きることができるのです。

その子供の理性の前に、色メガネの大人たちは完全な敗北となります。

仮に安倍首相夫妻が「赤ちゃんポスト」経由の子供を
育てた場合、「今日から、この子は私たちのファミリーです」
と言えばよいし、それで済む話であって、
それがその子の出発点になります。

それでいいのではありませんか。

世間へさらされるリスクはあるとしても、
その負の部分(私はそうは思わないが)以上のプラス、
社会的、それも世界的な視点にたって、有意義な家庭生活、
場合によっては、社会の中の子供に対する価値の変化が
ダイナミックに生じる可能性も出てくる期待があります。

ある狂信的教団関連の「子供」をめぐって、
あるジャーナリストが理性的に考えて、
行動を起こしたように、社会は、少しずつよい方向に、
つまり、閉塞した社会ではなく、将来を見据え発展する社会へ
向かって日本は進むと思うのです。

ジリ貧の少子化対策が続くのは、
子供に対する社会の目がしっかりしていないからだと
常々、私は思っています。

アメリカはいろいろ問題が山積みされている国ですが、
あえて、ダウン症の子を養子にしたいと、
要望する大人がいて、実際、養子として育てています。
そういう懐の深さは頼もしい限りです。

あるいは、有名な俳優の白人夫婦は、
あえて、黒人の子供を養子にして育てます。

お金に余裕があれば、贅沢で消費するのではなく、
実子以外に、他人の子供を養子にして育てることを
人生の喜びにする人も少なくはありません。

従来の閉塞した視点ではなく、
ちょっと海外を見たら、将来の日本の苦しみを助けてくれる
発想を得られるのではないでしょうか。

harupin.JPG

そう言えば、「赤ちゃんポスト」もない時代に、
日本人の親たちが旧満州から引き上げる時に
置き去りにせざるを得なかった赤ん坊を、
一部の中国人は、苦労をいとわず、何十年も育ててくれましたね。
(写真:ハルビンの子供たち(まさゆき撮影))

他国の人々が実際に出来ることなのに、
なぜこれほど日本人は受け入れがたいと考えるのでしょうか。

>その養子を育てる過程をリアルに国民に語ることこそ、

この私の発言は、子供を人前にさらすことを言っているのではありません。
首相夫人が子供を育てている姿や、
考え、喜びなどを語ることによって、
ああ、子供を育てるとはどういうことなのか、
大変だけど、こんな喜びがあるんだな、と
生の声で国民に伝えられるはずです。

こんなところからも、少子化対策に良い影響がでれば、
と思ったわけです。

>多くの人の目に晒されながら強く生きよ!と主張されているのでしょうか?

ハヤブサさんのこの質問ですが、
どうして「赤ちゃんポスト」経由の子供だけに
強く生きよ、などと求められるのでしょうか。
普通に育って行ってくれれば良いのではありませんか。

・・・・・・・
コメント更新情報
清原選手の筏(いかだ)」きんさん
無意識の中で呼んだ女の名前」rikaさん
道徳で焼き鳥を考えれば」日の丸さん他多数

April 8, 2007 08:55 PM | コメント (54) | トラックバック (0)

2007年04月07日

赤ちゃんポスト、準備完了:

熊本市が慈恵病院に、「赤ちゃんポスト」の設置を許可した、
という報道が、一昨日5日にあった。

「赤ちゃんポスト」とは、様々な事情から
不幸にも育ててもらえない赤ちゃんとなってしまった新生児を
病院などが緊急避難的に引き取ることで、
時々起きる置き去りや殺害などから守るシステムのこと。

慈恵病院では、1ヶ月後をめどに、運用を次のやり方で始めるそうだ。

babypost.JPG

病院の外壁にタテ45cm×ヨコ65cmの「窓口」を設け、
内側の個室には体温と同じ36度ぐらいに温めた保育器を置く。
室内に監視カメラを設置し、保育器に新生児が置かれると
ブザーが鳴って、24時間態勢の待機看護師が、
すぐに保護する仕組みになっている。

「赤ちゃんポスト」試みは日本では今回が始めてだけど、
すでにドイツなど欧州では運営されている。

ドイツでは、2000年秋から始まった。
「赤ちゃんのゆりかご」と呼ばれている。
この写真を見てみよう。

金属ボックスを開けると、向こうにゆりかごが置いてあり、
24時間監視状態の下、新生児がゆりかごに乗せられると同時に
ブザーが鳴って看護師たちに知らせるという簡単なシステムだ。

一方、金持ち日本は、単なるゆりかごではなく、
高額な保育器を日常的にこの「新生児遺棄」のために設置するつもりだ。
やはりコスト高を選んでしまう。

新生児が預けられるや、ブザーで看護師に知らせが届き、
すぐ処置ができるのだから、
常に36度に設定された保育器を置く必要があるのかなと疑問を感じる。

ドイツでは、毎年40~50名ぐらいの新生児が親に捨てられるそうで、
15歳ぐらいの未成年の母親もいて、時には、
新生児は誕生と同時に始末されるそうだ。

「赤ちゃんのゆりかご」システムを始めた病院の女性牧師は、
未婚の若い女性の妊娠がわかると、
宗教的コミュニティや親族がかなり過酷な仕打ちをするので、
追い詰められた母親が新生児遺棄をしてしまう、
と事情を説明している。

慈恵病院もドイツの病院も赤ちゃん側に立った
ヒューマニズム精神でこのシステムの設置を決めたが、
命を救う緊急処置だと評価する一方で、
捨て子を助長するという批判も根強くある。

私は、このシステム設置に賛成である。

反対者は捨て子助長というが、ドイツの例を見ても、
年間何百の新生児が遺棄されて、病院まかせ、国任せに
されるわけではなく、乳児院に預けられた後、
元の親にもどされたり、里親にだされたりして、
吸収されていく。

安倍首相は、こんな風に述べる。

   匿名で赤ちゃんを置き去りにすることは
   許されないのではないか。
   政府は一般的に認めることはない。

とにかく、不快感を表明しているわけだが、
この発言は、自己の「倫理観」「規範意識」の表明に
過ぎなくて、政治家に必要な「合理的思考法」を使って
この切実な問題の解決に至る道に導いていない。

図らずも私が「徳育」よりも「合理的思考法」を主張していることの
一つの事例を出すことになったが、
では、どうすれば、人々の心に、新生児遺棄が間違っている、
子供の命は大切である、みんなで育てる気持ちを作ろう、
といった「徳」を身につけさせることができるのか。

   安倍さんご夫婦は子供にご縁がなかったということで、
   この際、赤ちゃんポストに来た子を一人もらっていただき、
   育てられたらいかがだろうか。

そして、ゼノフィリア(外国人大好き)な昭恵夫人が、
つまらないたいくつなブログではなく、
その養子を育てる過程をリアルに国民に語ることこそ、
国民のモデルとなり、発信されれば、
国民の生き方のモデルを作ることに貢献できる
首相夫人としてこの上もない仕事と言えないか。

それぐらいの覚悟が、安倍ご夫妻にあるのだろうか。

「赤ちゃんのゆりかご」というシステムが動き始めても、
その子供が成長して行くまでどんな風に支援をすればよいのか、
子供に出自をどんな風に説明するか、
システムを支援するためには、
阻む法律の解釈を