2006年06月17日

視聴率の世界にも「名古屋流」:上野竜一

 まさかの結末に記者の住むマンションでも、あちこちの部屋から悲鳴が聞こえてきた。猛烈な脱力感は翌日まで続いた。12日に行われたドイツW杯の日本対オーストラリア戦。試合はNHKで生中継され、名古屋地区では平均視聴率45・9%を記録した。午後10時キックオフということを考えれば、やはり注目度の高さを証明する数字だ。

 この視聴率、数字はもちろん、実はその内容も地区によってそれぞれ「色」があるのをご存知だろうか。地域ごとの生活や文化スタイルの違いが反映されているようなのだ。メ~テレ編成制作局編成部の竹内肇氏に、名古屋地区の特徴を聞くと、ざっと以下のような分析をしてくれた。

  1 通勤にかかる時間が関東よりも短いため、起床時間も遅い。そのため平日の午前5時、6時台の視聴率は関東に比べて低い。一方で「(繁華街の)名古屋の夜は早い」と言われるが、夜の在宅率は高いため午後11時台以降の視聴率は逆に高い。

  2  いわゆる「定番もの」が強い。時代劇だと「水戸黄門」や「暴れん坊将軍」。ドラマだと「はぐれ刑事」シリーズ。バラエティーでは「新婚さんいらっしゃい」や「東京フレンドパーク」。そして年末の紅白歌合戦などだ。いい意味でのマンネリが評価される番組が、名古屋地区では特に高い支持を得ている。

  3 スポーツものは苦戦。例えば地元愛知出身のイチローや中日福留が活躍したWBCの決勝戦の平均視聴率は関東43・4%に比べ、名古屋地区では35・6%。この傾向は各競技、五輪などにも共通すると言う。

 そんな名古屋で今、他地区に比べて圧倒的な高視聴率を誇るのは細木数子関連番組なのだという。「ズバリ言うわよ」(CBC系)は毎回、25%近い視聴率を維持。「レギュラー、単発(番組)を問わず強い。名古屋人気質の中に、ズバッと言ってくれる人が好きというのがあるのかも。そういえばみのもんたさんの番組も強いし」と竹内氏。

 結婚式が派手。貯蓄好き。お値打ち物に目がないなどのイメージがあり、最近では「名古屋めし」「名古屋嬢」など独自の文化を育んでいる名古屋。視聴率の世界でもしっかり独自の「名古屋流」が存在しているようだ。(視聴率はビデオリサーチ社調べ)

June 17, 2006 10:19 AM 投稿者:上野竜一