2006年12月11日

舛名大を生んだ異色イベント:桝井聡

 名大在学中の舛名大が現役国公立大として初の角界入りを果たして久しい。大学に入るまでは相撲と無関係の生活を送っていた舛名大が、相撲を始めたきっかけは何だったのか。本人に聞いてみると「相撲部のイベント」という答えが返ってきた。

 名大相撲部はこれまで数々の相撲イベントを開催してきたという。今年7月には名古屋城を借り切って『どすこい名古屋城 RAVE』を開催。名古屋城の敷地内に即席の土俵をつくり、相撲部員がけいこを披露した。DJブースも持ち込んで、名古屋城をライトアップ。クラブと相撲の融合を成功させた。このイベントは1日で2000人を集めるほど好評だった。こんな催しが、入学間もない舛名大の心をとらえた。

 本業の相撲と違うこのようなイベントに当初、部員から反対の声が相次いだ。「狂言や能といった日本的なものといっしょにやるならやむなし」という声もあったという。だが、舛名大は言う。「もちろん相撲が本業です。ただ相撲人口の底辺拡大をしなければいけない。相撲に対するネガティブなイメージを払拭したい。そのためにはギャップが必要ですよ」。相撲部の細谷辰之部長(47)も「うちのような国公立大では相撲部は振り向いてもらえない」と事情を明かす。

 学生相撲には強さに応じてA~Cクラスがあり、名大相撲部はB。国公立大のなかでは健闘しているが、Aクラスの日大や日体大などの強豪にはまだまだ及ばない。現部員すべてが入部時は未経験者。クラスを上げることが目標だが、前提となるのは部員集め。その「きっかけ」が欲しいということだ。

 相撲部は来春、三重・鳥羽市答志島でジャズ、和太鼓、ボサノバと相撲を融合させたイベントを企画しているという。相撲部本来の姿ではないかもしれないが、イベント参加者の中から第2の舛名大が出てくるかもしれない。

December 11, 2006 01:13 PM 投稿者:桝井聡