2007年02月09日

競輪界、新たな主役候補にチャンス到来:川尻将志

 またしても涙だった。1月25日から28日まで、小倉競輪場でG1競輪祭が開催された。その開催中に小倉をホームバンクにして活躍し、昨年限りで現役を引退した吉岡稔真さんの引退セレモニーが実施された。吉岡さんは自身が中心になって立ち上げた練習グループ「不動会」のメンバーに胴上げされると、「小倉のファンに育ててもらった」と引退レースとなった昨年のグランプリに続き、再び大粒の涙をこぼした。

 吉岡さんは名実ともに競輪界の看板選手だった。これからの予定はまだはっきりと決まっていないが「恩返しのためにも、自分でファンの方々にお礼を言いたい」と各競輪場を行脚し、イベント等に出席する予定だ。4日に岸和田競輪場、8日には花月園競輪場で開催されるトークショーに出演する予定。競輪ファンにとっては一時代を築いた吉岡さんの来場は、大きな楽しみとなりそうだ。

 しかし、いつまでも吉岡さんに頼っているわけにはいかない。1つの時代が終われば、新しい時代は必ずやってくる。不動会のメンバーであり、現在トップクラスのS級で活躍する園田匠(25=福岡)も「吉岡さんの引退は凄くショックだった。常に背中を追いかけてきたし、突然目標がいなくなったみたいで…」と感慨深げに話しながらも「吉岡さんの分まで、僕らが頑張っていかないと」と気合を入れ直す。

 絶対的な主役がバンクを去り、次はどんな展開が起こるのか。一抹の寂しさはあるが、いい意味で考えれば、新たな主役候補たちにとっては大きなチャンスでもある。“吉岡不在”の競輪界の行方を、期待を持って見守りたい。

February 9, 2007 06:12 PM 投稿者:川尻将志