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北海道発・記者ブログ

2007年4月 2日野球界の怪物くんたちに注目

 タッキー&翼がフジテレビ系の人気アニメ「ワンピース」(日曜午前9時30分)に出演? した。1日放送のオープニング映像にキャラクター化された2人が登場。担当する主題歌「Crazy Rainbow」をバックに主人公ルフィや仲間たちと「共演」した。実在のタレントと人気アニメのキャラクターによる、夢のコラボレーションである。

 CG(コンピューター・グラフィックス)と無縁の昭和40年代はスポ根アニメ全盛だった。梶原一騎原作の「巨人の星」(68年放映開始)「タイガーマスク」(69年同)「あしたのジョー」(70年同)に胸を高鳴らせた。小学生時代、1週間後が待ち遠しかった。星飛雄馬の大リーグボールに夢中になり、タイガーマスクのウルトラタイガードロップに息をのみ、矢吹丈のクロスカウンターに衝撃を受けた。

 さらに少女漫画をアニメ化した「アタックNO・1」(69年同)の影響で女子バレーボール人口が当時急増した。スポ根シリーズだけじゃない。「おばけのQ太郎」(65年同)「マッハGOGOGO」(67年同)「ゲゲゲの鬼太郎」(68年同)「妖怪人間ベム」(同)「紅三四郎」(69年同)「赤き血のイレブン」(70年同)「ルパン三世」(71年同)「天才バカボン」(同)「宇宙戦艦ヤマト」(74年同)…。不朽の名作&迷作が次々と生まれ、ちびっ子たちをテレビの前にくぎ付けにした。

 幼少時に耳にしたテレビアニメの主題歌は、なぜか心に残っている。前記アニメのテーマ曲は、ほぼ歌える。最近、頭の中にふと浮かぶフレーズがある。「おれは怪物くんだ 怪物ランドの王子だぞ…」。藤子不二雄Aの少年漫画「怪物くん」のテレビアニメ版(68年同)の主題歌である。怪物ランドからやってきた怪物くんがドラキュラ、オオカミ男、フランケンを従え、人間界で騒動を巻き起こす。

 この春、野球界の怪物くんたちに注目である。3月23日開幕のセンバツで「なにわの怪物」が爆発した。大阪桐蔭・中田翔は2回戦(対佐野日大)で大会史上10人目の2打席連続本塁打を放った。92年の星陵松井(ヤンキース)以来15年ぶりの連発に「プロで活躍しているスゴい選手に並べたのは、うれしい」と声を弾ませた。甲子園の3年連続アーチはPL学園のKKコンビ、清原(オリックス)桑田(パイレーツ)以来の快挙だった。

 「北の怪物」はプロの洗礼を浴びた。楽天の黄金ルーキー田中将大はプロ初登板初先発のソフトバンク戦で「涙のノックアウト」を食らった。1回2/3で6安打6失点と精彩を欠き、降板後のベンチで悔し涙を浮かべた。先輩になぐさめられ、野村監督から「特別講習」を受けた。「(収穫は)こういう経験ができたことです」。怪物らしからぬ、18歳の素顔をかいま見た。

 昨年夏の甲子園で怪物2人を取材した。史上2校目の3連覇を目指す駒大苫小牧のエース田中は全国の強豪校から「標的」にされた。05年夏の甲子園準決勝で直接対決した大阪桐蔭の中田は公式練習時に「(田中は)対戦しないといけない投手。打つ自信? あります」と言った。報道陣を介して「挑戦状」を受け取った田中は「うれしいです。期待に応えられるようなピッチングをしたい」と答えた。1学年違いの怪物同士が高校野球の聖地でライバル心をむき出しにした。

 甲子園の元祖怪物は江川卓氏(当時作新学院)だった。高校通算33勝、無安打無得点9度、完全試合2度、奪三振531、防御率0・41…。73年センバツの大会通算60奪三振(4試合計)は不滅の大記録である。さらに同年夏の甲子園2回戦(対銚子商)でサヨナラ負けを喫した雨中の押し出し四球、その後の2度におよぶドラフト指名拒否、空白の1日で巨人入りなど、記録以上に記憶に残る投手だった。

 甲子園で史上5校目の春夏連覇を達成したレッドソックス松坂大輔(当時横浜)は「平成の怪物」と呼ばれた。夏の準々決勝(対PL学園)で延長17回の死闘のすえ、完投勝利を飾った。同決勝(対京都成章)で史上2人目の無安打無得点をマークした。西武入団後、パ新人王(99年)同最多勝3度(99~01年)沢村賞(01年)同最優秀防御率2度(03~04)WBC最優秀選手賞(06年)と着実にステップを踏み、日本球界のエースに成長した。

 松坂とマリナーズ・イチローの直接対決に胸躍る。注目の米大リーグは1日(日本時間2日)に開幕する。総額約130億円でレッドソックスと契約した松坂は5日(同6日)のロイヤルズ戦でメジャーデビューする。さらに5日は楽天田中のプロ2度目の先発登板予定日と重なる。地元仙台で昨季日本一の日本ハムを迎え撃つ。メジャーに旅立った「平成の怪物」。日本球界の次期エースを目指す「北の怪物」。背番号18を背負う怪物たちの「日米共演」から目が離せない。

白船 誠日(しらふね まさひ)

 北海道札幌市出身。92年北海道本社入社。編集部、販売部、編集部、営業部、編集部を経て07年4月から編集部東京駐在。過去にサッカー、高校野球など担当。1963年12月生まれ。

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