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北海道発・記者ブログ

2008年2月 1日先が見えなくても…

 休日、気づくとボーっとしていた。気持ちを整理しなければならないことがあって、考えこんでいたはずだったが、いつしか思考が止まってしまっていた。1人でいる部屋が静かすぎるので、見るわけでもないテレビをつけて紛らわしていた。

 ふと、思い出した。20歳ごろ、まだ今の会社に入る前、ガードマンのアルバイトをしていた。毎日、電話で「あの現場へ行って」と言われて、あちこちへ働きに行く、日雇い仕事。仕事の相手は建設会社や、電線工事会社などがほとんどだが、たまに珍しい業種の人からの依頼がある。その時の依頼者は植木店だった。

 当時住んでいた神奈川・厚木市を通っている、国道246号線の沿線の植え込みを、新しいものに植え替える作業。車両が1車線ふさぐので、突っ込んでこないように誘導する仕事だ。結構ハードな作業で、1日2、300メートルほどしか前進しない。2週間、その現場に付いたのだが、スタート地点から自転車で往復できる距離しか進まなかった。この先どこまで行くのか聞くと、静岡との県境までとの答え。別れた地点から、まだ30キロ以上ある。あと、どれほどかかるのか、人ごとだが、気が遠くなった。

 テレビが騒がしくなり、我に返った。見ると国会中継。首相の気持ちのこもらない答弁に、野党議員が怒っていた。「道路特定財源」。あの植木店ももらっていたんだな(どうでもいいけど)。そこから連想してしまった。印象に残っているのは、植木店の車が進んでいく長い道のりと、日雇いを続ける自分の、先の見えない未来。それが重なって見えて、どうしようもない不安と焦りがこみ上げてきたことだ。

 それから7年、社会人の末席に何とかしがみついている。あのころの不安も、今となればいい思い出だ。ただ、いまだに毎日、先のことを考えて期待したり、不安になったりしている。変わったのは安定感だけで、先が見えないのは一緒だ。期待しても、不安になっても、どうともならない(両方の意味で)ことも多い。

 私事だが、社内で異動することが決まった。新しい環境に対しては、期待も、不安も持たないようにしようと思う。先が見えないことをただ、楽しもう。そう思っている(そこにたどり着くまで、先輩方に八つ当たりしてしまいましたが…すみませんでした)。

大橋 直樹(おおはし なおき)

 神奈川県横浜市出身。02年に北海道本社のレース専門アルバイト(東京勤務)として入社し、04年に正式入社。現在は編集部東京駐在に所属。紙面のレイアウトや見出しをつける整理業務を担当している。1981年1月生まれ。

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