このページの先頭

北海道発・記者ブログ

2007年6月 3日プロの「努力」と「技術」

 先日、久々に母親の見舞いに行った。ずいぶんと年老いた姿に掛ける言葉が見つからなかった。本人も満足に話すことができず、記者がだれかも分かっていない様子だった。

 しかし、母の日に贈られてきた花の送り主は分かる様子。花はすでに枯れていたが、記者の名が記された送り主カードをうれしそうに眺めては、にっこりと笑って大切そうに引き出しにしまう。寂しくもあり、うれしくもあった。

 看護士さんの仕事ぶりを間近で見ていた。駄々をこねるお年寄りを笑顔でなだめ、時には優しさを込めてしかる。そして手際よくベッドから抱きかかえ、車いすに乗せて移動する。その絶妙なコミュニケーションの取り方、一連の作業は本当にプロの仕事だと思った。「いつもありがとうございます」心からこんな言葉が出てきた。

 競走馬の世界、ホッカイドウ競馬(道営)にも多くの高齢馬がいる。オープン層のほとんどは8歳以上で成り立っている。厩舎への預託料が高額な中央競馬で頭打ちになり、故障や不安を抱えつつ道営で再デビューという例が大半。それらに愛情を注いで「再生」する調教師や騎手、担当厩務員、適切な治療を施す獣医師の努力と技術はいつもすごいな、と感じている。

 記者もいろんな意味で自分を見つめ直さないといけない、そう思った1日だった。

奥村 晶治(おくむら まさじ)

 北海道出身。01年から北海道本社でホッカイドウ競馬の本紙予想を担当している。89年から競馬新聞専門誌の記者としてホッカイドウ競馬を取材した経験があり、厩舎関係者と幅広い人脈を築いている。1965年3月生まれ。

このページの先頭へ