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北海道発・記者ブログ

2007年2月26日バルクはやっぱりタフな馬

 「無事是名馬」 最近、ホッカイドウ競馬のコスモバルク(牡6、田部)を取材するたびにこの言葉を思い起こす。先週、滞在先のコスモビューファーム(新冠町)で約1カ月半ぶりにバルクと対面した。

 同牧場は太平洋沿いの高い丘にあり、新冠の街並みを見下ろす美しい景観が広がる。しかし、その反面、海風は半端じゃないほどきつい。体感温度はかなり低く、記者は立っているのもやっとだった。在厩馬のほとんどが毛布のような長い冬毛に覆われている中、バルクはピカピカの馬体を維持していた。いつパドックに出て、レースを迎えてもいいと思えるほど。そこには関係者の努力もあるが、あらためてすごい馬だ、と感じた。

 26日はバルクと同世代の2歳王者で同じザグレブ産駒、コスモサンビームの命日。1周忌にあたる。若駒時代から調教をともにし、ターフを沸かせてきた良きライバルでパートナーだった。昨年、同日に行われた阪急杯での競走中に故障を発症し予後不良となった。04年の皐月賞、ダービー、菊花賞のクラシックを走り抜いた馬はバルクを含め3頭いたが、スズカマンボは昨年4月の大阪杯、ハーツクライは同11月のジャパンCを最後に引退。残るはバルクただ1頭。しかも、ほとんどのレースを北海道から本州への長距離輸送で挑み、昨年は香港、シンガポールと2度の海外遠征に出向いた。日本、いや世界を探してもこれほどの移動距離をこなしている競走馬はいないはず。

 全長800メートル、最大斜度約8度というまさに心臓破りの急坂でトレーニングを積んでいるバルク。「3本駆け上がってもケロッとしている」と関係者が言うように、始動戦となる4月1日の大阪杯(G2、芝2000メートル=阪神)に向け順調に調整されている。タフな名馬が今年、どんなドラマを見せてくれるのか楽しみでならない。

奥村 晶治(おくむら まさじ)

 北海道出身。01年から北海道本社でホッカイドウ競馬の本紙予想を担当している。89年から競馬新聞専門誌の記者としてホッカイドウ競馬を取材した経験があり、厩舎関係者と幅広い人脈を築いている。1965年3月生まれ。

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