このページの先頭

北海道発・記者ブログ

2007年9月18日母は強し

 ブラジル・リオデジャネイロで行われている世界柔道で谷亮子選手が母親として初の金メダルを獲得した。

 まったくプライベートな話題なのだが、16日までオーストラリア・シドニーで行われていた「フェンシング世界ベテラン選手権」に60歳の私の母親が出場した。一応? 代表選考会を突破して、06年英国大会から2年連続の参戦。日本フェンシング協会のホームページでも60歳以上の派遣選手団として公表されているから、れっきとした“O(over)-60”日本代表なのだろう。競技歴は高校時代から40年以上。かつてインカレ(学生選手権)連覇を果たし、指導者としては今夏の佐賀インターハイを含め、4人の高校王者を父と2人3脚で育ててきた。今でも毎日、10代の子どもたちと同じ運動を平気でこなしている。見た目はアテネ五輪女子ソフトボール監督の宇津木妙子監督と料理愛好家・平野レミさんを足して2で割った感じ。とにかく元気だ。

 先月、大学時代の先輩が、「世界ベテラン…」を控え“出稽古”に出ていた私の母と練習試合をしたらしい。とにかく「身軽で驚いた」という。ちなみにポイントを取るたびに「うぉ~っ!」と雄たけびをあげるらしい。これが自分の息子の話とかであるなら“勇ましくて良い”のだろうが、孫が3人もいる「おばあちゃん」だけにどうにも複雑な心境だ。一般的な60歳を超えたオバさんが、どんな“ふけ具合”なのかよく分からない。うちの母親は昔からこんな感じだから、私には普通のことなのだが、他人から見るとやや違和感があったようだ。正直、恥ずかしかった。

 そんな母も、01年に一度体をこわし入院した。あまりに珍しいことだったので、当時勤務地だった札幌から1日だけ休みをもらい実家の茨城まで見舞いにいった。どんなに健康だと思っていた人でも、年を経るごとに必ず衰えは出てくる。長年いろいろ苦労を掛けただけに、息子3人独立した今だからこそ、動けるうちに目いっぱい好きなことを楽しんでほしいと思う。そして雄たけびは是非、知人のいない「国外」で目いっぱいあげてきてほしいと思う。

 最後になったが、遠く南半球の空にこだましたであろう? 勇ましい母の絶叫と生き様に敬意を表し、1日遅れの「敬ろうぉ~の日」としたい。

永野 高輔(ながの たかすけ)

 茨城県水戸市出身。06年北海道本社に入社。編集部東京駐在で整理業務担当。学生時代は両親が指導者だった影響でフェンシングに熱中。競技歴15年。00年富山国体出場。好きな食べ物は札幌・カリー軒のハンバーグカレー。1973年7月生まれ。

このページの先頭へ