2007年3月23日赤ちゃんポストよりも…
パソコンや携帯電話のメールが急速に発達した時代に、ポストの設置が全国的な論議を呼んでいる。「赤ちゃんポスト」だ。親に事情があって育てることのできない新生児を受け入れるもので、日本では過去に実例はなかったが、熊本市の病院が設置を計画しているという。
当然、賛否両論はあると思う。ゴミ捨て場などに新生児が遺棄される事件が絶えない中、赤ちゃんの命を守るための緊急措置と考えれば、とてつもなく大きな意義がある。逆に育児放棄や子どもを捨てることを助長する、保護責任者遺棄罪などにあたるのではないか、などの確固たる反対論もある。
個人的には反対派だ。ポストによって赤ちゃんの尊い命が救われることは十分に理解できる。だが、気軽にと言ったら語弊があるかもしれないが、「面倒くさい」「子育てが大変だから」と言って簡単にポストに頼ってしまうのではないかと危ぐしてしまう。当たり前だが、子どもは手紙とは違う。
育児遺棄で逮捕された親の供述に「望んでいなかったのにできてしまった」という言葉をこれまで何度も耳にした。あまりにも無責任ではないか。大人が勝手につくって、赤ちゃんには何の罪もない。赤ちゃんポストが、こんな無責任な人間をさらに増やしてしまう要因にはならないだろうかと思うからだ。
確かに金銭面や病気などで、子育てをするには大変な事情を抱えている人もいるだろう。ただ、産んだからにはどんな事情があろうとも、子育ては男女を問わず親の責任以外の何ものでもないはずだ。赤ちゃんポストの設置よりも、金銭的な支援を含めて赤ちゃんを育てやすい環境や制度を改善していくことが最優先だと思う。