2007年3月21日チームバルクの戦いに勇気をもらった
この時期になると自然と勇気がわいてくる。もちろん、感動のオンパレード!(ちょっと言い過ぎか?)、本格的な競馬シーズンが始まるからだ。
先週、スプリングS(G2、芝1800メートル、フライングアップルが優勝)が終わり、トライアルがすべて終了(毎日杯はトライアルではない)。あとは本番を待つばかりとなった。昨年、スーパーホースのディープインパクトが引退したとはいえ、今年も牡馬戦線は4戦4勝と圧倒的な強さをみせるフサイチホウオー(栗東・松田国)を筆頭に関東の雄、藤沢和厩舎のフライングアップル(スプリングS)、アドマイヤオーラ(栗東・松田博、弥生賞)、牝馬戦線では2歳女王ウオッカ(栗東・角居)を中心にアストンマーチャン(栗東・石坂、フィリーズレヴュー)、関東馬のショウナンタレント(美浦・二ノ宮)と主役候補生がズラリと揃い、楽しみはつきない。
クラシックシーズンに入ると思い出すのはホッカイドウ競馬のコスモバルク(牡6、田部)の戦いだ。今年のバルクは、たった50日間で日本(大阪杯、4月1日)、香港(クイーンエリザベス2世C、4月29日)、シンガポール(シンガポール航空国際C、5月20日)と3国をまたにかけた前代未聞のアジア制圧に挑戦とファンにとっては楽しみの多い1年となりそうだが、常に逆境の中にあったバルクのクラシックでのあくなき戦いこそ見る者の心をとらえて離さなかった。
地方馬ゆえに科せられた長距離輸送、常にトライアルに出て出走権を確保しなければならないなどの多くの過酷な条件のなかでの戦い。初めて中央のトレセンに入厩したときは、「田舎ザル」と関係者にやゆされる場面もあった。それでもひるまず皐月賞2着、ダービー8着、菊花賞4着とクラシックロードで主役を張り続けファンに感動を与えた。苦労をともにしてきた田部師は菊花賞後、「挑戦し続ければいつかチャンスはある。あきらめるわけにはいかない」と話した。当時、人間関係のトラブルに悩みこの仕事を辞めようと思っていた記者も、逆境に挑み続けるチームバルクの戦いに勇気をもらった1人だ。
単身、北海道にきて半年が立とうとしている。不慣れな生活と失敗ばかりの毎日にめげそうになるが、そんな時はバルクとともにあったあのころを思い出せば踏みとどまれる。年始に田部師にあいさつとバルクの動向を聞くために電話を入れた。「今年ももちろん頑張る。またよろしく」。記者もまだまだあきらめるわけにはいかない。