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北海道発・記者ブログ

2008年1月 3日有無を言わせぬ強さ必要

 今年は4年に1度の五輪イヤー。北京五輪が8月に開催される。サッカー、野球などが北京行きの切符を獲得しているが、まだ多くの競技で予選が控えている。その中でも注目されているのがハンドボールだ。

 年末にドッと報道されているので、ご存じの方も多いだろうが、予選のやり直しが決まっている。実際には昨年9月に豊田市で男子の予選は行われ、日本は代表権を獲得できなかったが、中東に有利な判定が顕著であるとして、日本と韓国が国際ハンドボール連盟に改善を求めた結果、男女ともに前代未聞の再試合実施となった。

 背景にはアジアハンドボール連盟が、クウェートの王族で支配されていることがあるようだ。そのため、アジアの大会では今回の予選に限らず、日本は中東有利の審判の笛に泣かされてきたという。このことがクローズアップされ、記者も初めて審判の問題について知ったわけだ。

 本来、審判の判定は公平でなければならないが、こうした不利益というのは実はスポーツの世界では少なくない。10年ほど前のことになるが、スキー・ジャンプのW杯で欧州に行ったときのことだ。ある日本人選手があからさまに飛距離を短く測定されていた。ジャンプの飛距離はランディングバーン横にいる飛距離判定員が決めるのだが、おおむねどの大会も地元の人が務める。0・5~1メートル程度なら誤差の範囲だが、そのときはどう見ても2~3メートルは短かった。

 当時、日本勢は強かった。ジャンプはもともと、欧州のスポーツ。そこにアジア人が連戦連勝すれば気持ちいいわけはない。上からの指示はなかったとしても、飛距離審判員が日本たたきに出てもおかしくはなかった。しかし、その日本人選手は2位に入り、しっかり表彰台に立った。正しい飛距離ならば優勝だったろうが、その選手は「欧州ではよくあること。有無を言わせない大ジャンプをすればいいだけ」と涼しい顔で言っていた。

 ハンドボールもそうなのだ。ようは多少の誤審をもはねのける、強さを身に付ければいい。言うだけなら簡単だ。実際、力が接近したもの同士は、判定が勝負を左右することもあるし、選手の立場になれば、中東有利の笛ははらわたが煮えくりかえる気持ちになるだろう。それでも、それをしのぐ力を見せつければ、最高にカッコイイ。やり直しとなるアジア予選の開催時期は、現時点(3日)で確定していないが、日本にとってこれ以上ないフィナーレになることを期待したい。

小林 明央(こばやし あきお)

 北海道旭川市出身。92年北海道本社入社。主にサッカー、冬季スポーツを担当。五輪は02年ソルトレークシティーと06年トリノを現地で取材。2大会連続で五輪に行きながら、1度も日本人のメダル獲得を見ていない、日刊スポーツでも唯一の記者。1969年2月生まれ。

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