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北海道発・記者ブログ

2007年6月 4日日本代表よりクラブありき

 先日のサッカー・キリンカップ日本代表-モンテネグロ代表で気になった記事があった。

 スタジアムに閑古鳥が鳴いた。この日の観衆は2万8635人で、97年以降に国内で開催された国際Aマッチ(計84試合)でワースト3位の不名誉な記録となった…(6月2日付日刊スポーツ)

 この試合、テレビで見ていたが、確かに観客席はずいぶん空いていた。オシム監督が就任してからというもの、観客動員ばかりではなく、テレビ視聴率も芳しくない。15%を割る試合もある。ドーハの悲劇から始まり、初出場を果たした98年フランスW杯、自国開催でベスト16に進出した02年日韓W杯と右肩上がりだった日本代表の人気が下降線をたどっているようだ。

 サッカーファン以外には知名度の低い選手の招集が多い。期待感の高かった06年ドイツW杯の予選リーグ敗退による失望感。W杯予選のような大きなイベントがない。要因はいろいろあるだろう。これまでサッカーでは圧倒的に注目度の高かった日本代表だけに、人気低迷ととらえがちだが、これが本来の姿なのかもしれない。

 日韓W杯の前の話と少し古くなるが、イタリア・トリノでイタリア代表-イングランド代表の親善試合を取材した。日本では人気の高い2チーム。さぞ、多くの観客が詰めかけるだろうと想像していたが、観客席はガラガラ。収容人員7万1000人のスタジアムに集まったのは確か2万人強。日本代表-モンテネグロ代表は50%は超えたが、この試合は収容人員の半分以下だった。

 当時、現地の人がこんなことを話していた。「W杯でもないし、代表の親善試合なんてこんなもの。セリエAのほうが燃えるよ」。そういえば、日本も最近は代表より浦和や新潟のほうが客は入る。島国の日本だけに、ナショナリズムをくすぐる代表戦に意識が向きがちになる気持ちも分かるが、年に数えるぐらいしか試合のない代表よりも、地元に根付いたクラブ。欧州のようにまずクラブありきのほうが、健全のような気がする。オシムもその辺を知っているからこそ、スターシステムを批判し、日本サッカー協会のスポンサーの意向を気にせず、若い選手を続々と呼ぶのだろう。

小林 明央(こばやし あきお)

 北海道旭川市出身。92年北海道本社入社。主にサッカー、冬季スポーツを担当。五輪は02年ソルトレークシティーと06年トリノを現地で取材。2大会連続で五輪に行きながら、1度も日本人のメダル獲得を見ていない、日刊スポーツでも唯一の記者。1969年2月生まれ。

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