2007年1月30日いろいろな乗り物で予想外のハプニング
記者という仕事を長年やっていると、いろいろな現場に行く。いろいろな現場に行くということは、それだけ公共交通機関を使う機会が多いということでもある。飛行機、バス、タクシー…。記者もずいぶんとこうした乗り物を利用したが、なぜか予想外のハプニングに遭遇してしまうのだ。
昨年2月のトリノ五輪はバスだった。ジャンプ会場から宿泊する町に運んでくれるプレス用シャトルバスに乗り込んだ。場所は2000メートルの山あいの高地、外は吹雪、気温は氷点下だった。意気揚々とバスは出発したが、30分後に異変が起きた。峠道の山頂付近でなぜかバスがストップ。イタリア人運転手は外に出て、タイヤ付近でゴソゴソし始めた。
何をしているか確かめるため、外に出た記者は目を疑った。何とタイヤにチェーンをつけているのだ! 今って2月だよね。真冬だよね。ここって高地だよね。しかも、この大会って「冬季五輪」だよね。もしかしてタイヤは夏用? 疑念はビンゴでした。結局、1時間も車内に缶詰め状態にされた上、チェーンはつけられずじまい。夏用タイヤのまま、出発進行です。外を見るとものすごいがけ。雪は降りやまない。速度は10キロほどのノロノロ運転だったが、町に着くまでの30分は生きた心地がしなかったのは、言うまでもない。
記者にとって最もインパクトがあったのは、北海道のタクシーだった。取材先の小さな町から最寄りの特急が止まる駅までタクシーを利用した。当時はまだ駆け出しのころ。締め切り時間は差し迫っていた。車内でワープロ(パソコンじゃありません)を取り出し、記事をパチパチ打っていた。まあテンパっていたんですね。
ただならぬ記者の雰囲気を察してか、年輩の運転手さんは信号もない国道の1本道をずいぶん飛ばしてくれた。それは突然だった。走行中に左後方の自動ドアがバタンと全開だ。もし、そのドアに少しでも体を寄せていたら、そのまま転げ落ち、死んでいた。何度閉めてもまた開いてくる。運転手さんの説明では、ドアの接触部分に油を差しすぎたとのこと(本当かいな)。その後は記事どころじゃない。ドアを両手で抑えるのに必死ですから。
これ以外にも、飛行機では故障か何かで空軍基地に着陸したこともあった(機長のアナウンスがイタリア語で何を言っているか分からず原因は不明)。ちなみに同僚の女性記者はタクシーでなぜか助手席に座らされ、下半身モロ出しの男性運転手に遭遇した。まあ、いろいろありますが、今無事に生きているのだから運がいいのだろう。そう思うようにしている。