2007年7月23日「全員野球」の駒苫ナイン
高校野球の南北北海道大会が22日、終わりました。南北海道は駒大苫小牧が5年連続7度目の甲子園出場を決めました。昨年の田中将大投手(現楽天)のような大黒柱がいないチームが春夏連続優勝。決勝の函館工戦(15-0)でベンチ入り18人中17人が出場したように、選手一丸でつかみとった栄冠でした。
今年のチームに、なぜスターがいないか。あくまで推測ですが、昨年の香田誉士史監督の言葉にヒントが隠されているような気がします。初戦の南陽工(山口)戦後、報道陣が田中を取り囲む姿を見て「ちょっと待ってよ、と。みんな頑張って、全国大会で1勝したのに、田中だけのチームじゃないんだから…」と違和感を覚えたそうです。もともと北海道有数の選手が集まっているだけに特定の投手を強化し、大黒柱にしようと考えればできたはずです。それをしなかったのは昨年の経験があったからではないでしょうか。
なぜ絶対的なエースをつくらなかったのか。香田監督は「みんなが成長してくれという気持ちだった」と話しました。今夏ベンチ入りした片山孝平、対馬直樹、菊地翔太、久田良太に加え、春の全道優勝に貢献した桶野昭則、増田幸太ら投手陣は誰が投げても同じ実力があると感じているからこそ「自分がダメでも後がいるので」と声をそろえます。そして、その競争意識と信頼感が南北海道大会5連覇の原動力となったことは間違いありません。
いよいよ4年連続決勝進出がかかる甲子園へ乗り込みます。田中を擁しながら、成し遂げられなかった優勝にどこまで近づけるか。「全員野球」で挑む駒大苫小牧ナインが戦う姿をしっかりと目に焼き付けたいと思います。