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北海道発・記者ブログ

2007年6月13日ZARDが好きだったあの子

 5月28日。携帯電話に映し出されたニュースに衝撃を受けた。「ZARD坂井泉水さん、闘病中の病院で転落死」。90年代を彩った歌姫の訃報(ふほう)だった。先日、友人とカラオケで故人をしのんだ。ZARDはもちろん、坂井さんが楽曲提供したDEEN、FIELD OF VIEWらの曲も歌った。「きっと今この瞬間、ZARDの曲を歌っている人は日本に何千といるんだろうな」。友人の歌声を聞きながら、そうつぶやいていた。

 彼女もどこかで坂井さんの急逝にショックを受けていたのではないだろうか。中学1年生の時、クラスメートにZARDの大ファンの女の子がいた。男女別の出席番号では私と1番違いで、席は前後。ZARDのCDをよく貸してくれた。彼女は「坂井さんを愛している」という表現がぴったりなほど、いつもZARDの話をしていた。

 彼女は今どこで何をしているのだろう。彼女の家は電気店を営んでいたが、ずいぶん前に店は畳んだようだ。今その場所はカフェになっている。彼女と最後に顔を合わせた卒業式から10年。中学生だった私たちは社会人になった。

 音楽の力はすごいと思う。ZARDと同じレコードレーベルにいたDEENのボーカル池森秀一さんは「作品は僕らのものであってないようなもの」と話していた。ZARDの「負けないで」や「揺れる想い」を聞けば当時の学校での出来事、教室の窓から見える風景、彼女との会話、すべてを思い出すことができる。

 生活に溶け込み、一緒に時代を歩んでいく曲を数多く生んだ坂井さん。戒名は「澄響幸輝信女」。透き通るような声に似合う、きれいな名前。きっと大ファンの彼女は坂井さんの新たな名を心に刻んだはずだ。偶然でも再会できた日には、またZARDの話をしたいと思う。

北尾 洋徳(きたお ひろのり)

 北海道札幌市出身。07年4月北海道本社入社。高校野球、一般スポーツ担当などを担当。好物は甘いもので、酒と漬物がとても苦手。趣味はカフェ巡りと音楽鑑賞。シンガー・ソングライター馬場俊英の「スタートライン」「ボーイズ・オン・ザ・ラン」がお気に入り。1981年8月生まれ。

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