2007年7月30日もっと調子に乗っていい
7月29日未明(日本時間)、サッカー・アジア杯で日本代表はPK戦の末韓国に敗れ、ベスト4に終わりました。その少し前、同12日(同)のU-20W杯決勝トーナメント(T)1回戦・チェコ戦でも、20歳以下日本代表がPK戦をものにできずに8強入りを逃しました。
「調子乗り世代」と名付けられたこのU-20日本代表。予選リーグ初戦のスコットランド戦でゴールを決めたFW森島康仁(19=C大阪)らが「ビリーズブートキャンプダンス」と「弓矢ポーズ」を披露したことで命名されました。
ところが披露翌日、森島のブログにはファンからの”ダメ出し”の書き込みがあったそうです。「もっと日本的なほうがいい」の声に応えるように、同2戦・コスタリカ戦では「侍ポーズ」を追加。決勝T1回戦でも新ワザ「カメハメ波」に、DF槙野智章(20=広島)は「元気玉」まで繰り出してしまう”調子乗り”ぶり。
「そんなことしてるから負けるんだ」という声も聞こえてきそうですが、僕の感想は正反対。「もっと調子に乗っていいぞ」と思いました。なぜなら、彼らは1人を除いて、すでにプロだからです。しかもテレビで見る限り、スタンド(それも、開催地カナダの人が多かったのでしょうか、日本人以外も)の反応は上々だった気がします。観客やサポーターの反応を考えてのパフォーマンス、多いにけっこうではないですか。
国際大会で自国以外の観客を味方に付けること、そして若い世代が自国の視聴者に名前を売ること。どちらもプロとして重要なことだと思うのです。この大会で、日本中に顔を売った選手が多かったのは間違いないでしょう(今どきなイケメン選手も多かったし)。「あの選手のプレーを生で見てみたい」と思った人も多かったはずです。
そんな”調子乗り世代”の代表にコンサドーレ札幌から選ばれた藤田征也(20)は、全4試合に出場(先発フル出場1回、途中出場3回)。途中出場の決勝T1回戦では、延長終了後に相手選手の頭をたたき退場処分を受けてしまいました。現地で取材した記者によると、相手選手が延長終了後も執ように藤田のユニホームを引っ張りながら、挑発的に何事かを言って絡んでいたとのこと。テレビではCMに入る直前のわずか数秒、藤田がたたく瞬間だけが放送されました。寂しいなぁ…。
今大会、ゴールなど知名度アップにつながるような決定的プレーはできなかった藤田。でも、下を向くことはない。むしろ、これからはもっと調子に乗っていいんじゃないかな。枕詞(まくらことば)がつくのは、なかなかあることじゃないんだから。あなたも含めた「調子乗り世代」なのだから。そして、その世代で選び抜かれた21人の中の1人なのだから。