2007年07月15日
強烈さも怖さもない
「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」(日)
キューティーハニーこと、サトエリこと佐藤江梨子が演じているのは、キレイだけど性格ブス、ゴージャスに見えて安っぽい、自己顕示欲と自己愛と勘違いで人間の器が満たされている女優志望の女。両親の事故死で、この女、澄伽が帰省してくるのが物語の始まりです。
家族みんなを緊張させ、怖がらせ、兄や妹を服従させる澄伽ですが、その怖さが、残念ながら底が見える怖さというか…。おだててナンボ、女王さま扱いしてナンボ。実はこういうタイプが一番、御(ぎょ)しやすいんです。家族がここまで怖がる、もう一押しの強烈さが、澄伽にはなかったかもしれません。
家族の不和、故郷に帰って来る兄弟、じっとりわき上がる不穏な雰囲気…。香川照之とオダギリジョーが兄弟を演じた「ゆれる」と設定が重なって見えました。この作品は「何が怖いって、人の心が怖いわ~」と思った作品でした。「腑抜け-」にはそこまでの怖さがなかったのが、またまた残念。
サトエリも熱演してますが、お人形さんのようにスラリと伸びた足ばかりに目がいってしまいました。「演技が全然ダメな女優を演じる演技」が、ミョーに板についていると思ったのは、私だけかな? もっと強烈な最強勘違い女が見たかったです。
光っていたのは、兄嫁役の永作博美。夫に吹っ飛ばされて、ごろごろ転がっても、笑顔。彼女の方がある意味、強烈。身近にいても「御しやすい」なんて絶対思えないタイプです。【小林千穂】
(このコラムの更新は毎週日曜日です)
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/11840
このリストは、次のエントリーを参照しています: 強烈さも怖さもない:
» fairmont hotel dallas from fairmont hotel dallas
news [続きを読む]
トラックバック時刻: 2007年09月03日 03:11