2003年07月25日

結婚って、いろいろ大変なことが多いのよねぇ~!

「マイ ビッグファット ウェディング」(米国)

 正直言って、女性の見る映画と思っていました。ところが、男が見てもおもしろいのです。

 厚いメガネをかけ、洋服にもおかまいなしの30歳ウエートレス。ある日、目の前に現れた白馬の王子のような美男子に恋をして、メガネをコンタクトに変え、ダイエットもすると、今度は白馬の王子の方からプロポーズ…。そして最後はハッピ-・ウエディング-。そんな展開の映画。これだけ聞けば、やっぱり女性向きの映画と思うでしょう。

ところが、この映画の本質はどうやら『異文化コミュニケーション』。文化も宗教も違う者同士の結婚がテーマ。それは想像以上に「モー大変」。

女性の方はギリシャ系2世です。父親がギリシャからシカゴに移り住んで、1代で、レストランを成功させたコテコテのギリシャ人。むろん、娘の結婚相手もギリシャ人と決めています。一方の白馬の王子は、物静かな両親と暮らす学校の先生、両親も本人もいかにもインテリといったアメリカ人です。

2人の交際を知り、初めて、男性の両親が、女性の家を訪問した日、女性の父は、歓迎の意を込め、ギリシャ系の親せき一同を呼び集め、お祭りのような大騒ぎ。慣習にそって、ペッぺ、ペッペと互いにつばをかけあって喜んでいます。男性の両親の方は手作りの小さなケーキを持って、静かに「ごあいさつだけ」と思っていたのに、このバカ騒ぎに苦い顔。おまけに持参したケーキは、真ん中の穴に、花を飾られてしまう始末。こんな家族同士、うまく付き合っていけるのでしょうか? 見る者をハラハラさせます。

 でも、考えてみてください。結婚って、たとえ日本人同士、いやご近所同士であったとしても、どこか異文化コミュニケーションに似てないでしょうか?

劇中でも、主人公の男性が言っていました。

「どこの家族も、よそから見ればヘンなものさ」。

それがお互い親類同士になるのが結婚。多かれ少なかれ異文化との遭遇です。

愛し合う若い2人が、その壁に負けずに頑張る一方で、自分たちを育ててくれた『ヘンな家族』をも大事に思いやるやさしさも忘れていないところにホロリ。見終わった後、ちょっぴり幸福な気持ちにさせられるのです。

 【馬場龍彦】

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2003年07月18日

ビジネス本より仕事の活力になる!

「踊る大捜査線2」(日本)

 「冗談じゃないですよ!」「まあ、分かってくれ。会社が決めたことなんだから」。よくある部下と上司のこんな会話。部下にとって理不尽な上司の命令。上司に迎合しながらも、部下の信頼にこたえようとする中間管理職。組織に生きる人間が抱える苦悩と葛藤を「警察だって会社と同じ『組織』」として、会社員ならぬ刑事たちを描くのが「踊る大捜査線」の世界だ。

 前作で織田裕二演じる熱血新人刑事から飛び出した名ゼリフ。「事件は会議室で起きてるんじゃない。現場で起きてるんだ!」。組織の都合に振り回される現場刑事の叫びだ。日ごろの自分の状況を重ねて共感した若いサラリーマンも多かったはず。続編となる今回は、部下だけでなく、上司も胸のすくセリフが飛び出す。悩める若手が上司から「しびれるような命令」を受けて「リーダーが優秀なら組織も悪くない」とつぶやけば、独断で部下に仕事を任せた中間管理職も「責任をとる。それが私の仕事だ」。

 組織の中で生きるサラリーマン必見の映画。仕事で失敗した日、会社に失望した日、部下に真意を伝えられなかった日、もちろんちょっと仕事をサボりたくなった日、近くの映画館に駆け込んでみよう。最近何だか疲れ気味だった筆者も、「よっしゃ~っ」と、みるみる元気に。理屈だらけのビジネス本より、よっぽど明日の仕事の活力になるかも。でも、前半のギャグが滑りっぱなしなのが残念。

 【松田秀彦】

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2003年07月15日

12年ぶりヘビー級アクション復活!

「ターミネーター3」(米)

 これぞヘビー級チャンピオンのアクションだ。ここ数年のアクション映画の見せ場は、「マトリックス」「チャーリーズ・エンジェル」などに代表されるワイヤーを使ったアクロバティックなものが主流。コンピューターグラフィックスをふんだんに使ったスピーディーかつスタイリッシュなライト級アクションにそろそろ食傷気味だった今日この頃、やってくれました、我らがシュワちゃん。肉体派スターとして一躍脚光を浴びた出世作の12年ぶりの新作で、金属製ロボットの役を、鍛え上げた筋骨隆々の体を使い、重量感あふれる動きを表現。武骨なキャラクターならではの、ギャグも連発する。

 衝撃的だった第1作で感じた不気味さは減ったものの、新登場の女性型ターミネーターとの死闘は、コンクリートにぶつかり、トラックにひかれ、しまいには便器に頭を叩きつけられるなど「痛み」を感じる王道アクションを復活させた。

 「ロッキー」「ランボー」で肉体派俳優の代名詞となったシルベスター・スタローン、「ダイハード」シリーズでマッチョスターに仲間入りしたブルース・ウィリスとともに、ヘビー級アクションスタートリオとしてハリウッドアクションを支えてきた。しかし、体を張るには少々きつい年ごろになってきた。スタローンとウィリスは、ドラマ路線への転換を図ったが、いま一つ成功していない。そんな2人を横目にオーソドックスなアクションにこだわるシュワちゃん。そんな職人肌の心意気が、今でも日本で受け入れられる大きな要因なのかも知れない。

 【松田秀彦】

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