2008年01月29日
ハリウッドに衝撃、ヒース・レジャーの死
「ブロークバック・マウンテン」でゲイのカウボーイ役を演じて一躍脚光を集めたヒース・レジャーの死は、ハリウッドに大きな衝撃を与えています。
まだ28歳。俳優として将来を嘱望され、今夏公開予定の「バッドマン・ビギンズ」の続編「ダークナイト」をはじめ、今後も出演作が目白押しだった人気俳優のあまりにも早すぎる死を惜しむ声が広がっています。
オーストラリア出身のヒースは、99年に「恋のからさわぎ」でハリウッドに進出。「パトリオット」や「ROCK YOU!」などに出演し、05年には「ブロークバック・マウンテン」で主演男優賞にノミネートされ、受賞は逃したもののその演技は絶賛されました。現在公開中の「アイアム・ノット・ゼア」ではボブ・ディランを演じ、今年は「ダークナイト」でかつてジャック・ニコルソンが演じたジョーカー役に抜てきされ、そのヒース版ジョーカーの狂気に満ちた姿がちまたで話題になっている矢先の悲報でした。恐ろしいメークをしたヒースのジョーカー像を見て衝撃を受けたファンは、多いはず。私も昨年末にプロローグでその姿を見たときには、大きな衝撃と期待で胸がいっぱいになり、今夏の公開を心待ちにしていただけに、残念でなりません。
死の数日前までロンドンでテリー・ギリアム監督の新作「パルナッサス博士の想像力」の撮影に参加していたヒース。今週からカナダで特殊効果の撮影に入る予定でしたが、残念ながらそれはかなわず。この作品は未完成となってしまったため、遺作は「ダークナイト」となってしまう可能性が高いでしょう。しかし、一部ではギリアム監督がジョニー・デップを代役に立てて、撮影を続行することを望んでいると伝えられています。関係者によると設定上、ヒースの演じるキャラクターが途中からジョニーに入れ替わっても問題はないということで、これが実現すると死の直前まで演じていたヒースの姿をスクリーンで見ることができるかもしれません。
「The Queen’s Gambit」で長編映画の監督としてデビューすることも決まっていたヒース。死因がまだ断定されていないため、その死因を巡っては、自殺説や違法薬物の使用も取り沙汰されましたが、真相は睡眠薬など複数の処方薬を誤って大量に飲んでしまったためとみられています。05年に「ブラザー・グリム」でヒースにインタビューをした際には、まじめで演じることに夢中といった印象でした。ドラッグを使うようにも自殺をするようなタイプにもみえませんでした。雑誌のインタビューで「平均2時間くらいしか眠れない」と不眠症を患っていることを告白していたこと、当日にマッサージの予約をしていたことを考えても自殺はありえないというのが大方の見方。また、自宅からは違法な薬物も発見されていないことから考えても、薬の誤飲による事故だったのでしょう。
若すぎるヒースの死は「ジャイアント」の公開を目前の控えて、交通事故死したジェームス・ディーンをほうふつさせるというメディアもありますが、ハリウッドでは20代の若さで亡くなる俳優が意外に多いのです。ヒースが亡くなる1週間前には、「スリーパーズ」や「ゴールデンボーイ」などで知られるブランド・レフロン(享年25)が、自宅で死亡しているのが発見されたばかり。そして93年には、「スタンド・バイ・ミー」で一躍スターとなったリバー・フェニックス(享年23)が、ヘロインとコカインの過剰摂取で亡くなり、ブルース・リーの息子ブランドン・リー(享年28)も撮影中に小道具の拳銃から発射された実弾で死亡しています。
ヒースは「ブロークバック・マウンテン」で共演した女優ミシェル・ウィリアムとの間に2歳の娘がいます。2人は昨年破局していますが、自宅近辺では娘と一緒のヒースが度々目撃されており、子煩悩で知られていただけにミシェルも大きな衝撃を受けているといわれています。また、ミシェルと交際する前には、同郷のナオミ・ワッツと長年に渡って交際していましたが、ナオミはヒースの死後、予定されていた記者会見などをすべてキャンセル。憔悴(しょうすい)しきっていると伝えられています。
ヒースが演じて反響を呼んでいるジョーカーで大々的に「ダークナイト」を宣伝しようとしていたワーナー・ブラザーズも、撮影が中断された「パルナッサス博士の想像力」の関係者も、突然の訃報に大きな衝撃を受けていることでしょう。特にヒース亡き今、「ダークナイト」の宣伝方法の行方に注目が集まっています。「ダークナイト」はいろいろな意味で今夏もっとも注目される作品となることは間違いないでしょう。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
January 29, 2008 12:17 PM | トラックバック (1)
2008年01月22日
奇行に拍車、ブリちゃんから目が離せない
年明けからお騒がせぶりに拍車がかかっているブリトニー・スピアーズ。もはや、彼女の精神状態の悪さはしゃれでは済まされない状態で、「多重人格症」の疑いまで囁かれています。
養育権を失った2人の息子との面会後に引渡しを拒否して息子を人質に自宅のバスルームに3時間に渡って立てこもり。警察や救急車まで出動する騒ぎとなった後は、パパラッチの男性との親密関係が発覚、ウェディングドレス姿でディーラーを訪れ車を物色したり、親権を巡る裁判では遅刻した揚げ句に裁判所前まで行きながらそのまま車に引き返してしまうという奇行。洋品店では試着室から全裸で出てきて周囲を驚かせ、立てこもった際に遺書を残していたという報道もなされるほど、破滅の道をまっしぐら。いったい、ブリトニーに何が起きているのでしょう。
4日に息子と共にバスルームに篭城したブリトニーは、警察の説得に応じて外に出てきた時にはパンティーが透けて見えるシースルーのドレス1枚だけのほぼ裸状態だったと伝えられ、担架で運ばれる際に布で隠そうとする警察官らに「触らないでよ。暑いのよ!」と暴言を吐いたと伝えられています。薬物使用も噂されましたが、運ばれた病院から早々に退院し、そのまま交際が噂されるパパラッチのアドナン・ガリブ氏と共に逃避行。ロサンゼルス近郊の避寒地パーム・スプリングスへ向かった2人は、手をつなぎ、キスをするなどラブラブモード全開の様子が目撃され、8日には国境近くのメキシコのリゾート地でバカンスを楽しんでいます。
9日にはそろってロサンゼルスに戻り、11日には元夫のケビン・フェダーラインとの結婚式で着たウェディングドレス姿でベンツのディーラーを訪れ商談したため、「結婚をするのでは?」とメディアを色めき立たせました。13日にはロサンゼルスのショッピングモールを訪れ、試着室から全裸で出てくる奇行で世間を驚かせ、翌14日には出廷を直前に取りやめ、ガリブ氏と共に教会へ直行。白のドレスを着ていたことから再び、このまま電撃結婚か?とメディアを騒がせましたが、「息子たちの親権を取り戻せるように祈っていただけ」とのこと。さらに、大勢のパパラッチが見守る中、妊娠検査薬を購入し、今度は妊娠説まで浮上。もう、誰も彼女を止めることはできそうにありません。
気になるお相手のガリブ氏は、ブリトニーとのデートの様子が自ら所属する写真エージェントのサイトに次々と掲載されていることで、ネタを提供して大金を稼いでいるともっぱらの評判。さらに、既婚者であるとも伝えられています。しかし、2人は今年に入ってほとんどの時間を一緒に過ごしており、家族も2人が勢いで結婚してしまうのではないかと心配しているといいます。
そんな中、AP通信社がブリトニーの死亡記事の予定稿を用意していたことも判明。不安定な精神状態から衝動的に自殺を図る可能性も充分に考えられ、過熱する一方の報道は、故ダイアナ元妃の二の舞にならないとも限りません。「いつ何が起きてもおかしくない状態」であることは明白。このままでは、本業の歌手活動どころではないと思われていたのですが、いきなり映画出演の話しが浮上しています。
数々の奇行だけでなく、明らかに精神不安定なブリトニーをキャスティングすること自体、危険な賭けであり、ありえない気がするのですが、数本の映画に出演が取り沙汰されています。クエンティン・タランティーノ監督がリメイクすると言われる伝説のポルノ映画「ファスタープッシーキャット キル!キル!」にタランティーノ監督自らラブコールを送られたと伝えられる一方、低予算のスリラー「メモリーズ・オブ・ア・メディケーティッド・チャイルド」への出演オファーも受けているとのこと。契約寸前に別の女優に役を奪われたと伝えられていますが、関係者は現在もブリトニーと交渉中であるとし、出演の可能性を示唆しています。
さらに、キリスト誕生を過激に描く「スウィート・ベイビー・ジーザス」でも、聖母マリア役をオファーされているのだとか。3月クランクイン予定の同作は、出演者たちはブリトニー起用に反対しているといわれていますが、このまま本当に起用されるか注目されています。
女優としては02年に「ノット・ア・ガール」でスクリーンデビューしていますが演技が酷評されたブリトニーだけに、果たして本当に女優復帰となるのでしょうか。これを機に、立ち直る道を見つけることができるのでしょうか…。今年もブリトニーから目を離せそうにありません。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
January 22, 2008 09:41 AM | トラックバック (0)
2008年01月15日
近づくアカデミー賞に影を落とすWGAスト
米脚本家組合(WGA)の長引くストライキの影響で授賞式が中止に追い込まれた第65回ゴールデン・グローブ賞が13日、ひっそりと発表されました。
例年と同じく、ビバリーヒルズのヒルトン・ホテルで行われた受賞発表会ですが、そこには赤じゅうたんはなく、豪華なドレスに身を包んだスターの姿もない。会場にいるのは各賞にノミネートされたスターではなく、報道陣というなんとも寂しい記者発表会となりました。
昨年11月5日から行っているWGAストライキは年を越しても解決の糸口が見つからず、授賞式の台本が作れないこと、WGAを支持するスターたちが授賞式への不参加を表明したことなどで、苦肉の策として中継するNBCテレビは人気エンターテインメント番組の司会者が各賞受賞者を発表する記者会を1時間の特番として放送することに。
例年なら大物スターたちが華やかにレッドカーペットを歩きながらインタビューに答え、会場では多くのスターの談笑する様子や受賞者のスピーチなどが見られるだけに、今年はいったいどれだけの人が番組を見たのでしょう。視聴率もそうですが、広告収入も激減し、NBCは多額の損失を被ったことでしょう。
ゴールデン・グローブ賞はアカデミー賞の前哨戦として知られ、受賞作品は今後のプロモーションや興行にも多大な影響を与えてきただけに、今回の授賞式中止は各作品の興行面にも暗い影を落とすことでしょう。本命不在と言われ、激戦が予想された今年のゴールデン・グローブ賞は各作品にバラつきが出る結果となりました。ドラマ部門作品賞を制したのは、キーラ・ナイトレイ主演の「つぐない」。コメディ/ミュージカル部門作品賞にはジョニー・デップ主演の「スウィーニー・トッド/フリート街の悪魔の理髪師」が輝き、ジョニーは同部門主演男優賞も受賞しました。
ドラマ部門主演男優賞は「ゼア・ウィル・ビー・ブラッド」のダニエル・デイ=ルイス、同主演女優賞は「アウェイ・フロム・ハー」のジュリー・クリスティーが、それぞれ受賞しました。前評判の高かったコーエン兄弟がメガホンを取った「ノーカントリー」は、脚本賞と助演男優賞(ハビエル・バルデム)が受賞する2冠という結果に。
授賞式後に行われる恒例のアフター・パーティーも当然ながら中止となるなど、同賞の中止に伴うロサンゼルスの経済損失は計り知れないものがあります。一説には90億円近い損失とも言われており、長引くストライキにハリウッドではいら立ちの声も出ています。
そして今月22日にはいよいよアカデミー賞の各候補が発表されます。アカデミー賞を主催する映画芸術科学アカデミーと生中継するABCテレビは、今年の授賞式はいかなることがあっても予定通り行うと明言していますが、WGAのストライキが長引けば、影響が出ることは必至。2月24日に予定されている授賞式は果たして無事に行われるのでしょうか。関係者たちはまだまだ不安な日々を過ごすことになりそうです。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
January 15, 2008 11:13 AM | トラックバック (0)
2008年01月08日
見えてきた実写版「ドラゴンボール」の全容
ハリウッドで実写版が製作中の「ドラゴンボール」。その登場人物や配役を巡って、日本では原作ファンの間でちょっとした論争になっているようですが、撮影はメキシコで順調に進んでいる模様です。
日本でハリウッドのオーデョション情報を伝えるサイト「ハリウッドコメッツ」のサイトに「ドラゴンボール」のオーディション情報が掲載され昨年11月ごろから、原作とかけ離れたキャラクター設定にネット上が大騒ぎになっているようですが、ようやくここ、ハリウッドでもその全貌が少しずつ明らかになってきました。
「宇宙戦争」などで知られるジャスティン・チャットウィンが演じる悟空は、学校では目立たないが実は才能のある武道家と紹介されていましたが、「ユニテック高校」に通う高校生という設定のようです。可愛くてインテリな女性で、父をピッコロ大魔王に奪われ、悟空と共に戦う決意をするという役どころと紹介されていたブルマは、「オペラ座の怪人」などで知られるエミー・ロッサムが演じるそうです。ロッサムは自身のブログで撮影秘話を明かしており、マーシャルアーツや銃の使い方などアクションの猛特訓を受け、ブルマのように青い髪のカツラをかぶって演じているとつづっています。
気になるキャストもこれまで、ピッコロにはテレビドラマ「バフィー~恋する十字架~」などで活躍したジェームズ・マースターズ、チチ役に韓国系アメリカ人のジェイミー・チェンが起用されたと発表されていましたが、他のキャストも次々に明らかになっています。日本人としては唯一のメーンキャスト入りを果たした田村英里子は、悟空の敵ピラフ一味のマイ役をゲット。韓国からは、アイドル歌手パク・チュニョンが悟空の悪友ヤムチャを、チョウ・ユンファが亀仙人役を演じることが決まっています。
日本のファンとしては、どこまで原作とかけ離れているのか気になるところでしょうが、その辺も少しずつ明らかになってきています。ジャスティン演じる「ユニテック高校」に通う悟空がオレンジ色のTシャツに黒いズボンにバックパックという普通の高校生らしい姿の撮影写真がすでにネットに出回っています。
そしてなんと、「ドラゴンボール」は3部作として企画されていることも判明。悟空の親友テトを演じるメキシコ俳優ルイス・アリエタが、ネットで明かしています。監督は「ファイナル・デスティネーション」などで知られるジェームズ・ウォンで、今作は8月に全米公開される予定です。果たしてどんな作品になるのでしょう。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
January 8, 2008 11:00 AM | トラックバック (4)
2008年01月01日
WGAのストで暗雲漂う2008年ハリウッド
昨年11月5日から始まった脚本家組合(WGA)のストライキの影響で、新作映画の撮影が延期されたり、脚本のリライトが出来ないために出演が決まっていた俳優が降板するなど相次ぐトラブルに見舞われているハリウッドで、今最大の関心ごとは今年の賞レースシーズンをどう乗り切るか。WGAのストは解決の糸口をつかめずにおり、このままではゴールデン・グローブ賞やアカデミー賞などの授章式も無事に行われないのではないか? と、心配する声もあがっています。
13日に予定されているゴールデン・グローブ賞授章式は、NBCテレビが全米に生放送することになっていますが、当日までにストが解除されなかった場合、多くのスターが授章式を欠席するという前代未聞の事態になるかもしれないと予想されています。というのも、WGAが授章式当日に会場前でデモを行った場合、彼らを無視してピケを突破して会場入りすることは出来ないという声が、多くの俳優たちから挙がっているからです。
ジョージ・クルーニーらWGA支持している俳優は少なくなく、俳優組合(SAG)もWGA支持を表明していることからWGAのデモ突破は事実上不可能。ノミネートされた俳優たちも、メディアの取材で授章式への参加については明言を避けるなど重苦しい雰囲気が漂っています。授章式を進行するための台本も構成作家がWGA会員のため執筆依頼することできず、今年のゴールデン・グローブ賞はどうなるのか直前まで分からない緊迫したものになりそうです。このままでは台本なし、出席者なしという史上最悪の事態になってしまうかもしれません。
WGAはゴールデン・グローブ賞とアカデミー賞主催者側からのWGA著作物の使用許可申請を拒否することを明言するなど、非協力的な態度を示しているだけに、今後の対応次第では授章式がテレビ中継から消えることもあるかもしれません。
そんな中、8日に行われる第34回ピープルズ・チョイス賞の授章式は、早々に非公開で行われることが決まりました。これに伴い、レッドカーペットをスターが歩くこともなくなると予想されています。映画ファンにとってはなんとも寂しい授章式になりそうです。
例年ならこの時期のハリウッドは1年でもっとも華やかになる季節。街中でさまざまなパーティーが行われ、授章式に参加するスターたちの様子がメディアに取り上げられるのですが、今年はトーンダウンした感じが否めません。各授章式後には盛大なアフターパーティーが行われるのが恒例のハリウッドですが、今年ばかりは授章式の行方すら不透明なため、アフターパーティーの準備も行えない状況になっているといいます。
88年に実施されたWGAのストライキは5カ月にも及び、総額5億ドルの損害をもたらせたといわれていますが、すでに多くのテレビ番組や映画の製作が中止され、解雇者が続出しているだけに、業界全体で前回を大幅に上回る損失が出ると予想されています。このままストが長引けば、テレビドラマのラインナップも大幅に変更を余技なくされ、映画館もリバイバル作品が目立つようになってくることでしょう。そして今夏に契約が切れる監督組合(DGA)も年明け早々にテレビ局・映画スタジオ製作側の団体との話し合いを行う意思を示しており、両者の話し合いの行方にも注目が集まっています。
さらにストライキが長引けば、2月24日に予定されているアカデミー賞授章式にも多大な影響を及ぼすことは明白。ハリウッドは先行き不安な2008年の幕開けとなってしまいました。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
January 1, 2008 11:46 AM | トラックバック (0)
