2007年12月18日

知ってる?ベストクリエーターのアパトー監督

 毎年数百本の映画が生み出され、時代の先端を行く作品や話題性の高いものもたくさん作られているハリウッドですが、そんなハリウッドで働くもっとも頭の良いクリエーターっていったい誰なのでしょう? そんな素朴な疑問に答えるランキングが先日発表されました。

 米エンターテイメント・ウィークリー誌が発表した、「ハリウッドでもっとも頭の良い50人」は、とても面白い結果になっています。単なるハリウッドのパワーランキングではなく、作品選びなどで見られる頭の良さ、つまり時代を先読みする感のようなものを基準に選んでいるという点では、なかなか興味深いと思います。

 並み入る大物を押さえて栄えある1位に輝いたのは、ジャッド・アパトー監督。日本ではおそらく、誰それ? という反応になると思いますが、自ら脚本を執筆した「40歳の童貞男」を大ヒットさせた監督としてアメリカでは知られています。タイトルから想像するように40歳で童貞の男性が主人公のこの作品で、オタクでもてない男の悲しい性を描いていて大ヒットに導いた手腕はさすが。二枚目のかっこ良い男性は登場せず、むしろ普通はあまり主人公にはなりえないタイプの人物像を取り上げ、性格俳優たちがユーモアたっぷりに演じて作品を素晴らしいものにしています。

 主人公を演じたスティーブ・カレルもこの作品でブレーク。低予算だったにも関わらず1億7700万ドルを超える興行収入を稼ぎ出したのです。その後も、低予算コメディ「ノックド・アップ」とプロデュースを手がけた「スーパーバッド 童貞ウォーズ」で、合わせて2億7000ドルも稼ぎ出し、今や飛ぶ鳥落とす勢いのある監督です。

 2位は言わずと知れたスティーヴン・スピルバーグ監督で、3位はジェームス・キャメロンという結果に。

 そして4位にランキングされたのは、エンデヴァー・エージェンシー創設者アリ・エマニュエル氏。かつてパリス・ヒルトンも所属(服役後に解雇されている)していた他、ウィキペディアによるとクライアントにはベン・アフレックやヒュー・ジャックマン、ジュード・ロウ、ジェニファー・ガーナー、ジェシカ・アルバなど大物の名前がずらりと並んでおり、渡辺謙の名前もあります。

 俳優だけでなく、マーティン・スコセッシ監督などハリウッドのエンターテイメント業界で200人の顧客を持つ大手エージェントの創設者です。1995年に彼を筆頭とする若手エージェント数名が大手エージェントICMを突然離脱して、エンデヴァーを設立。わずか12年でハリウッドの4大エージェントにのし上がった手腕は、ハリウッドでも伝説となっているほどです。

 そして5位は俳優としてトップにランクインしたウィル・スミスです。主演作を確実にヒットさせるだけでなく、伝説のボクサー、モハメド・アリを演じた「アリ」や昨年公開された「幸せのちから」でアカデミー賞主演男優賞にノミネートされるなど、俳優としての評価もとても高い。また、「バッド・ボーイズ」や「メン・イン・ブラック」など娯楽作品にも出演しており、ハリウッドでの地位は不動のものとなっています。

 6位は女優メリル・ストリープ。理由は、58歳になった現在もヒット作を生み出していること。一般に50代になった女優は演じる役が限られてしまい、なかなか思うような配役にめぐり合うことが難しいと言われる中、2006年には「プラダを着た悪魔」でファッション誌の鬼編集長を好演し、アカデミー賞主演女優賞にノミネートされただけでなく、作品も1億2500万ドルを超える大ヒットとなりました。20年前よりも現在の方がヒット作を生み出しているとても貴重な女優なのです。

 以下、トップ10は、7位は俳優タイラー・ペリー、8位がフォックス・サーチライト社長ピーター・ライス氏、9位はプロデューサーのデビッド・ヘイマン氏、そして10位がILM視覚効果スーパーバイザーのジョン・ノウル氏という結果となっています。

 こうしてみると、意外な結果だったのではないでしょうか? ちなにみ、ジョージ・クルーニーは13位、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズなどを大ヒット作を次々と生み出す敏腕プロデューサー、ジェリー・ブラッカイマー氏は14位、ジョニー・デップは21位、マイケル・ムーア監督は27位、アンジェリーナ・ジョリーは33位にそれぞれランキングされています。

(このコラムの更新は毎週火曜日です)

December 18, 2007 01:26 PM

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