2007年12月11日
驚異の迫力アイマックス製作「ザ・ダーク・ナイト」
「バットマンビギンズ」の続編にあたる「ザ・ダーク・ナイト」の6分間の映像が先日、メディアに初公開されました。来夏公開予定の同作のプロローグとなるこの映像は、ハリウッドのメジャー映画としては初めてアイマックス専用カメラで撮影され、14日から全米公開されるウィル・スミス主演の「アイ・アム・レジェンド」の公開前にアイマックスシアター限定で一般にもお披露目されることになっています。
大きなドーム型のスクリーンと音響システムが特徴のアイマックスシアターは、ビル8階の高さもあるスクリーンで迫力のある映像と音響を楽しむことができます。通常の35mmフィルムの10倍もあるフィルムサイズを使って専用のカメラで撮影された映像は、驚くほど鮮明で奥行きがあり、迫力満点。しかし何より、もっとも衝撃的だったのはラストにヒース・レジャー扮するジョーカーがさらした素顔のアップでしょう。「あの驚くべき顔を8階建ての大きなスクリーンで見ると、彼の息の匂いまで感じそうです。もっともぞくぞくする瞬間なはず」と、クリストファー・ノーラン監督も語っているとおり、その瞬間は劇場のあちこちから驚きの声が上がっていました。
残念ながら映画全編がアイマックス専用カメラで撮影されたわけではなく、このプロローグ以外は通常の35mmで撮影され、アイマックス劇場で公開する場合はアイマックス用のフォーマットにリマスターされるため、迫力のある映像を楽しめるのはこの6分間のプロローグ限定。しかし、テクノロジーの著しい進化は、近い将来の映画のあり方を左右するものであることは間違いないでしょう。
ちょうど先週、アイマックスが大手シネコン・チェーンと提携し、全米主要都市で100スクリーンを設置するという発表がされたばかり。将来的には全編アイマックス専用カメラで撮影されるメジャー映画も出てくるかもしれません。
ネタバレになってしまいますが、短編映画のような仕上がりとなっているこのプロローグでは、ジョーカーが仲間と共に銀行強盗に押し入るシーンが描かれています。映像の迫力に圧倒されながらもテンポよく物語が進み、ラストは仮面を脱いだジョーカーの素顔が大きなスクリーンに映し出されます。初めて観せたその顔は、観客を一瞬にして釘付けにすることは間違いないでしょう。そこからは本編の内容を推測させるようなシーンがいくつか散らばっており、予告編のような感じになっています。
「ザ・ダーク・ナイト」は数週間前にクランクアップしたばかりで、現在は来夏公開に向けて編集作業を行なっているとのこと。大ヒットした前作と同様にクリスチャン・ベイルがバットマンを演じ、マイケル・ケインとゲイリー・オールドマンも再び出演しています。また、「サンキュー・スモーキング」などで人気急上層のアーロン・エッカートが悪役トゥーフェイスを演じ、降板したケイティ・ホームズに代わりレイチェル役はマギー・ギレンホールが代役を務めています。
「ヒースは私が望んでいたとおりだった。とても素晴らしい演技だった」とノーラン監督が大絶賛しているように、この作品の出来栄えはヒース演じるジョーカーが鍵を握っているようです。ジョーカーは、89年の「バットマン」でジャック・ニコルソンが怪演したことで知られる役ですが、「オリジナルと比較はしないで欲しい」とノーラン監督。「ブロークバック・マウンテン」でゲイのカウボーイを熱演してアカデミー賞主演男優賞にノミネートされたヒースが、今度はどんな悪役ぶりを見せてくれるのか楽しみです。
「監督として一度はアイマックスで撮影をしてみたかった」と語るノーラン監督。アイマックスの効果を最大限に生かした映像は、ジョーカーのお披露目にはぴったりだったと思います。わずか6分間の映像でしたが、多くのマスコミ関係者も「早く本編が見たい」と期待に満ちあふれていました。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
December 11, 2007 10:29 AM
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/14875
