2007年09月25日

公私共に窮地のブリちゃんに人気番組が救いの手

 今年はお騒がせセレブたちが次々と逮捕、実刑判決を受けた年でしたが、今度はブリトニー・スピアーズまでもが、当て逃げと有効な免許証を所持していなかった容疑で起訴されました。有罪が確定すれば禁固1年の実刑判決を受ける可能性が浮上しています。

 免停中に運転したとして45日間の実刑判決を受け、服役したパリス・ヒルトンを筆頭に、大麻と鎮痛剤を服用して高速道路を逆走して逮捕された二コール・リッチーも、禁固4日間の判決を受けて服役。2度にわたる飲酒運転とコカイン所持で逮捕されたリンジー・ローハンは、司法取引に応じて禁固1日と10日間の社会奉仕活動の処分を受けています。

 そしてついに2児の母でもあるブリトニーまでもが、ロサンゼルス校外スタジオ・シティの駐車場で当て逃げしていた容疑で起訴されてしまいました。さらにその際に有効なカリフォルニア州の免許も所持していなかったことも判明。泣きっ面にハチ状態になっています。

 起訴のきっかけとなったのは、パパラッチが撮影した映像。8月6日に撮影されたこのビデオにはブリトニーが運転する車が他の車にぶつけたままその場を立ち去る様子が記録されており、それが証拠となってしまったのです。事故の3日後に被害届も出されており、警察による捜査が行われていました。その過程で、カリフォルニア州の有効な免許を所持していなかったことも判明してしまったのです。

 このところのブリトニーは、公私共に最悪の状態にあります。MTVのミュージック・ビデオ・アワード授賞式で3年ぶりにステージ復帰を果たしましたが、うつろな目でキレのないダンス、そして口パクのパフォーマンスは米メディアに酷評され、復帰は完全に失敗に終わってしまいました。さらにその舞台裏ではリハーサルに大遅刻したことや、酔っ払っていたこと、プロのヘアーメークを断るなどの奇行も取り沙汰され、精神面の不安も露呈。プライベートでは、親権を巡る裁判で元ボディーガードが自宅で裸で過ごしていることや、薬物を常用していることを暴露され、週2度の薬物とアルコール検査を受けるよう命じられたばかり。2人の息子の安全を不安視するとまでいわれてしまい、親権争いでも不利な状況に立たされています。その直後には、11月に発売予定の新アルバムのリリースに向けて1カ月前に契約したばかりのマネジメント会社と契約を解消。弁護士も交代するなどドタバタぶりが伺えます。

 現在は50/50で所有している親権もこのままでは、はく奪される可能性もあります。さらに、マネジメント会社との契約解消に伴い、復帰プランにも大幅に影響が出てくることでしょう。そんな中、人気オーデョション番組「アメリカン・アイドル」の審査員たちが、救いの手を差し伸べています。番組では辛口コメントで有名なプロデューサーのサイモン・コーウェル氏が、「僕たちなら復活させることができる。もう1度、スーパースターにしてみせるよ」とコメント。今の取り巻きを排除し、自分たちのアドバイスに従い、半年間で新ブリトニーをプロデュースするとの具体的なプランまで明かしています。

 ブリトニーがその気にならないことには始まらない企画ですが、その様子をリアリティーショーで放送するなんていうのも面白い復帰プランなのでは。公私共に窮地に立たされているだけに、全盛期の人気と健康を取り戻すためには今こそ大きなチャレンジが必要なのかもしれません。【千歳香奈子】

(このコラムの更新は毎週火曜日です)

September 25, 2007 10:23 AM | トラックバック (0)

2007年09月18日

ハリウッドの秋は政治色濃い映画が目白押し

 米大統領選を来年に控え、ハリウッドでは政治色濃い映画が続々と公開を控えています。大統領候補者たちを通じてイラク戦争の是非を問う論議が連日メディアで取り沙汰されているだけに、ハリウッドでも中東問題を扱った作品は注目度が高い。大作の続編続きだったサマームービーもひと段落した今秋は、そんな世論を後押しするかのように、イラク戦争やテロを題材にした作品が目立ち、来年のアカデミー賞を見据えた賞レースにも影響を及ぼしそうです。

 先陣を切って9月28日に全米公開されるオスカー俳優ジェイミー・フォックス主演の「キングダム/見えない敵」は、96年にサウジアラビアで起きた爆破事件をヒントに、ハリウッド史上初めてサウジアラビアの真実に迫った作品として話題。キングダムこと石油王国サウジアラビアを舞台に、4人のFBIスペシャリストが見えない敵、テロリストを追い詰める闘いを描いたもので、9・11同時多発テロ以降続く緊迫した社会情勢に挑んだ作品として注目を集めています。

 イラク戦争での実話を元にした作品も多い。「クラッシュ」でアカデミー賞を受賞したポール・ハギス監督の新作「エラの谷」は、早くもアカデミー賞の呼び声も高い注目作。プレイボーイ誌に掲載された実話を元にした作品で、イラク戦争の最前線から帰国した直後に脱走した息子を探す父親が、ある秘密にたどり着くという物語。息子を探す父親の視点からアメリカの闇に迫る作品は、ベネチア国際映画祭やトロント国際映画祭でも好評価を得ています。

 同じくイラク戦争を描いて大きな論争を巻き起こしているのが、ブライアン・デ・パルマ監督の「リダクティッド」。ベネチア映画祭で銀獅子賞を獲得し、パルマ監督のアカデミー賞ノミネートの声も高い同作は、イラク戦争がイラクとアメリカ国民に及ぼす悲劇をドキュメンタリータッチで描いた問題作。米兵士が14歳のイラク人少女を強姦し、殺害するという実際に起きた悲劇を題材にしています。映画的な脚色は一切排除して、カメラは常に兵士の目線にあるため、戦争の悲惨さがより深刻に伝わってくる衝撃的な作品として、米メディアでも賛否両論の声が挙がっています。またイラク戦争、そして戦争を報じるメディアの姿勢までも痛烈に批判しているだけに、公開後の世論も気になるところ。

 オスカー女優リース・ウィザースプーンとジェイク・ギレンホールが共演する「レンディッション」も中東を舞台にした政治スリラー。9・11同時多発テロ事件の影響で、政治犯に間違えられる家族の悲劇を描いた物語です。

 トム・クルーズの新作「ライオンズ・フォー・ラムス」は、アフガニスタンで戦う米軍兵士を描いた政治ドラマ。ロバート・レッドフォードがメガホンを取った同作で、トムは政治家、メリル・ストリープがジャーナリスト、そしてレッドフォードが大学教授を演じている。アメリカのアフガン侵略をめぐる3つのストーリーが絡みあう社会派の作品として、こちらも今秋の話題作となりそうです。

 ブッシュ大統領が、イラク駐留米軍の早期撤退を否定したばかりですが、映画の世界では反イラク戦争の風向きが強いようです。映画を通じて、観客に戦争の是非を訴えることができるのでしょうか? 大統領選への影響はいかに? この秋は映画を通じて政治に大きな関心が集まりそうです。【千歳香奈子】

(このコラムの更新は毎週火曜日です)

September 18, 2007 10:18 AM | トラックバック (0)

2007年09月11日

故アンナ・ニコル・スミスさん巡り周囲が場外乱闘

 連日メディアを騒がせた元PLAYBOY誌モデルのアンナ・ニコル・スミスの怪死から7カ月。とんでもない内容の暴露本が出版され、話題になっています。
 元MSNBCのキャスターでジャーナリストのリタ・コスビーさんが出版した「Blond Ambition:The Untold Story Behind Anna Nicole Smith’s Death(ブロンドの野望:語られなかったアンナ・ニコル・スミスの死の裏側)」は、真実かどうかは別として、かなり衝撃的で過激な内容。アンナを取り巻く男たちの欲と野望は、小説並みの面白さです。

 本の主役は、アンナの忘れ形見ダニエリンちゃんの父親を巡り、法廷で激しいバトルを繰り広げた元恋人のラリー・バークヘッド氏と、恋人のハワード・スターン氏。2人が実はゲイのカップルで愛し合っている仲だと暴露されてしまったのです。アンナの友人の証言として、2人が性行為をする様子を目撃したことが語られている。「裸でズボンを足首まで下ろし、ハワードの頭がラリーの股間にあった…」と、オーラルセックスしていた様子が赤裸々につづられているとあって、両者とも怒り心頭。著者のコスビーさんと出版社を訴える構えを見せています。
 それだけでも充分に衝撃的なのですが、さらにその場にはアンナもいて、2人の行為を笑いながら見ていたというのです。2人の性行為を撮影したビデオも存在し、アンナはそれを何度も繰り返し見て楽しんでいたとも書かれています。それが事実ならアンナは2人の仲を知りながら、両者と交際をしていたことになる。米USウィークリー誌にはそれを裏付けるような写真数枚が掲載されています。04年10月30日に撮影されたアンナを囲む数人の男性の中で2人も笑顔で一緒に写っているものや、アンナとバークヘッド氏が交際していた05年に一緒にオーストラリア旅行に出かけた時の写真や、05年6月にゲイ・パレードにそろって参加した様子を撮影されたものなどを掲載しています。少なくとも写真からはアンナの生前、3人は極めて親しい間柄にあったことがうかがえる。
 そんな恋愛関係? にあったという2人が、ダニエリンちゃんが相続する莫大な遺産を分け合うことを秘密裏に約束していたというショッキングな内容も登場する。スターン氏は遺言執行人、バークヘッド氏は父親として親権を保有する。2人はそれぞれの役割を見事に演じて莫大な遺産をコントロールしようとしているのだというのです。確かに、2人は法廷で激しく争っていながらも、バークヘッド氏が父親であると認定されると、スターン氏はあっさりと親権を譲り渡している。その後も新米パパを全面的にサポートし、バークヘッド氏の自宅に頻繁に出入りする姿が目撃されています。
 さらにアンナと昨年9月に亡くなった長男ダニエル君の死にスターン氏が関与しているのではないかという疑惑にも触れています。司法解剖の結果、死因は誤って合法薬物を過剰摂取したことであると判明。体内から睡眠薬など最低でも9種類の合法薬物が検出されているが、これら大量の薬物をアンナに供給していたのがスターン氏だったというもの。さらに、アンナの左でん部にあった注射の針を刺し、腫れて化膿した傷は、右利きのアンナが自ら打ったものではなく、第3者によるものである可能性も示唆している。スターン氏が、アンナが亡くなった朝に自身のコンピューターからある人物へ3万7000ドルの謎の送金をしていることも明かし、疑惑の目を向けています。
 ダニエル君はダニエリンちゃんが誕生した数日後に、アンナの病室で薬物過剰摂取が原因で死亡しています。ダニエル君の死後、アンナが「あんたが殺したんでしょ」と大声で怒鳴る姿が目撃されており、息子を死に追いやったとしてスターン氏を告発しようとしていたという。また、ダニエル君は生前、スターン氏が自分の母親を薬物中毒にし、売春させていることを心配し、私立探偵に調べさせていたことも明かされいます。そしてダニエル君の死後、スターン氏はアンナに大量の薬物を与え薬漬けにし、家に軟禁状態にし、結果としてアンナの死を導いたのではというのです。
 一方、父親として動き回る姿が好感を持たれているバークヘッド氏ですが、「2人は愛し合っていたわけではなく、アンナは金髪で青い目の遺伝子が欲しくて、バークヘッド氏を父親に選んだだけ」というショッキングな内容も出てくる。さらに、バークヘッド氏もアンナにコカインやエクスタシーなどの薬物を与えていたとの元ボディーガードの証言も登場しています。
 果たしてこれらは真実なのでしょうか? バークヘッド氏、スターン氏ともに「事実無根」と内容を全面否定。CNNに出演したバークヘッド氏は、「(2人の性行為を目撃した女性は)会ったこともない人。スミスもその人物とは連絡を取っておらず、友人ではない」とコメントしており、訴訟に発展するのは間違いないでしょう。
 一方のコスビーさんは、100%内容は真実との主張を崩しておらず、7日に1歳の誕生日を迎えたばかりのダニエリンちゃんの将来を思って、事実を公にする決意をしたとコメントしている。
 果たして誰の主張が真実なのか。法廷で全てが明かにされるのか、それとも闇に葬られるてしまうのか。場外バトルの行方に注目です。【千歳香奈子】

(このコラムの更新は毎週火曜日です)

September 11, 2007 10:05 AM | トラックバック (1)

2007年09月04日

レオ様が映画で地球温暖化警告

 レオナルド・ディカプリオが、地球温暖化を警告するドキュメンタリー映画を製作して話題の「イレブンス・アワー」が、ロサンゼルスとニューヨークで限定公開されています。

 地球環境のために私生活でもハイブリッド車に乗るなど、環境保護活動に積極的なレオは、同作ではプロデューサーのほか、共同脚本と自らナレーターも務めています。「イレブンス・アワー」とは、直訳すると「土壇場」「ギリギリ直前に迫った」という意味。タイトル通り、「地球は破滅の寸前まできている」という警告を鳴らし、私たち一人一人がこの問題に真剣に取り組まなくては手遅れになってしまうと訴えています。

 地球温暖化を扱ったドキュメンタリー映画と言えば、今年のアカデミー賞長編ドキュメンタリー賞に輝いたアル・ゴア元副大統領の「不都合な真実」が記憶に新しいところ。ドキュメンタリー映画史上に残る記録的大ヒットとなった同作は、ゴア氏の環境問題に関する講演活動を軸に、地球温暖化の恐ろしさを明らかにしていく内容です。

 地球温暖化の危険性を訴えるゴア氏の活動に焦点を当てた「不都合な真実」とは異なり、「イレブンス・アワー」はさまざまな分野の学者や専門家のインタビューを中心に、科学的な根拠を元に地球温暖化について議論し、解決の糸口も提示しています。「SF映画のような恐ろしさ」と評するメディアもあるほど、観客は迫り来る地球破滅へのカウントダウンを感じずにはいられない内容となっています。特に「毎年、地球上の5万もの生命体が姿を消していく」というくだりは、相次ぐ天災で命を落とす人々を連想させ、背筋が凍りつく感覚にとらわれます。

 「とても良くリサーチされており、一見の価値がある」と映画評でも多いに評価され、早くも来年のアカデミー賞候補の呼び声も出ています。しかし、正直なところ「不都合な真実」に比べると映画としては少々退屈してしまう部分も多いと感じてしまいました。個人的にとても素晴らしい作品であることは否定しないし、このような問題を人気俳優が扱うことに大きな意義があるとも思います。レオが製作することにより、多くの人が地球温暖化に興味を持ち、一人一人がこの問題に真剣に取り組むことができることを願っています。

 ただ、過去と今の比較映像などビジュアルを多用していた「不都合な真実」に比べると、専門家らのインタビュー映像が多く、映画としては面白くないという指摘が出ていることも事実です。単なる警告に終わらせずに後半では、代替エネルギーの利用や、地球環境に優しい建築物など、地球温暖化への取り組み方も示しており、「不都合な真実」より数倍濃い内容となっているぶん、ちょっと残念な気もします。

 150時間にも及ぶインタビューを収録し、編集作業に追われたというレオは、「それぞれの分野の専門家にインタビューすることで、人類が世の中をどう変えていくことができるのかを探求したかった」とインタビューで語っています。今後、全米でも拡大公開される予定で、PR活動も活発化。「これは単なる地球温暖化とか海洋汚染とか、森林伐採問題とか、大気汚染とかいう問題ではない。とてもたじろぐテーマで、製作者として頭を悩ますことも多かった」と語っています。

 日本でも記録的な猛暑に見舞われた今夏は、温暖化が確実に進んでいると感じた人も多かったのではないでしょうか? ここ米国でも、相次ぐ洪水被害や大型ハリケーン、竜巻による被害など天災が続いています。北極海の氷の面積が観測開始以来過去最小を記録したというニュースも、もう他人事では済まされないのです。

 大切な人のために。そして次世代のために、私たちはこの地球を守っていかなければなりません。そのために、自分たちに何ができるのか。今こそ、一人一人が真剣に地球温暖化に取り組んでいかなければいけない。そう感じさせてくれる作品です。【千歳香奈子】

(このコラムの更新は毎週火曜日です)

September 4, 2007 10:05 AM | トラックバック (4)