2007年07月31日
復活危うし!ブリちゃんがした粗相とは
このところパリス・ヒルトン、リンジー・ローハン、二コール・リッチー、ブリトニー・スピアーズと、若手セレブが次々と不祥事を起こし、暴走が止まらないハリウッド。パリスに続いて二コールも刑務所に収監されることが決まり、リンジーは飲酒運転とコカイン所持で逮捕。そんな中では唯一、逮捕歴がないだけまだまとも? だったブリちゃんですが、「キャリア終焉」とまで言わしめる奇行で、復帰が危ぶまれています。
電撃結婚、2人の子供を出産、離婚申請と、まさに激動の2年間を送ってきたブリちゃん。今年に入って、新アルバムの製作を開始するなど、本格復帰に向けた活動を開始。ライブハウスでシークレットライブを行い、約2年10カ月ぶりとなるステージ復帰も果たし、新ブリトニー・スピアーズとしてファンの前に戻ってくる日も近かったはず。
そんなタイミングで、昨年11月の離婚申請後初めてとなる独占インタビューが米「OK!」誌に掲載されることが決まり、離婚からリハビリ入院に至るまで赤裸々に告白することになっていたのですが、そのインタビューの場が「キャリア終焉」の場へと変わってしまったのです。
「人格崩壊寸前だった。これを掲載したらキャリアが終わってしまうかもしれない」と、関係者に言わしめたほどのインタビューとは一体どんなものだったのでしょうか?
問題のインタビューは、7月17日にハリウッドの豪邸を貸しきって行なわれました。当日の午前中にダウンタウンでミュージックビデオの撮影をしていたブリちゃんは、予定の時間に45分も遅刻して現れたといいます。「OK!」誌はこのインタビューとグラビア写真撮影のため、プロのカメラマン、ヘアメーク、スタイリストらを用意して待機していた。しかし、ブリちゃんはプロのヘアメークに触らせることを拒否して部屋から追い出してしまったといいます。そして、付き添ってきた友人2人が、ヘアメークを行なったのだが、それはひどいものだったそうです。
編集部が用意したドレスの中から、ピンクのシルクのドレスを選んで着替えたブリちゃんは、ようやく落着いてインタビューを開始する。しかし、数分後におなかが空いたとランチ休憩することに。撮影用の衣裳を着ていたため、一度着替えるよう求めらたがそれを無視。フライドチキン食べ終えたブリちゃんは、油でギトギトした指をそのドレスで何度も拭き、ドレスを台無しにしてしまった。さらに、連れてきた愛犬ロンドンが、撮影用に用意していた別の6700ドルもするドレスの上に排便するなどおそそ。それでもまったくお構いなしだったという。さらに取材中に何度もトイレに行き、ドアも閉めずに用を足す…。
2時間が経過して編集部は「最悪」なルックスを何とか我慢して、ようやくカメラテストを行なうことに。ブリちゃんは、ご機嫌にジャネット・ジャクソンの曲にあわせて腰を動かし、口ずさみながら4カットを撮影。しかし、突然豹変する。ステレオに近づき、CDを取り出すと、いきなり外に飛び出し、停めてあった自身の車に乗り込む。外には大勢のパパラッチが待機しており、そのままもみくちゃにされてしまう。
あわててカメラマンも外に飛び出し、中に戻って撮影を続けるように説得するものの、数分後にそのままインタビューも写真撮影も全て無視して現場を立ち去ってしまったというのです。
撮影された写真は、「掲載したらキャリアを終わらせるに匹敵するほど酷い」という理由から編集部内で掲載が検討されたものの、最終的にそれらの写真が誌面を飾ることはありませんでした。代わりに掲載されたのは撮影を放棄して車に乗り込んで立ち去る姿と、インタビュー最中の奇行の数々を暴露した文面でした。
現場に立ち会った関係者たちは、「あきれるを通り越してかわいそうになった」と口をそろえ、編集長は、「ショックと悲しみを感じずにはいられない」とコメントしています。インタビュー中は、分けの分からない言葉を繰り返し、被害妄想的な発言をするなど完全にイカれた状態だったといいます。
撮影用のドレスや靴、スカーフ、ダイヤの指輪などは身につけたまま立ち去り、愛犬の粗相で使い物にならなくなったドレスなどを加えると、2万1267ドルもの損害を被ったといいます。
さらにキャリアを揺るがす新たなゴシップも発覚している。父親の分からない3人目の子供を妊娠していると報じられた他、ラスベガスでパパラッチとボディーガードが乱闘騒ぎとなり、長男ショーン・プレストン君の代理人名義で被害届が提出されるという騒動も起こしています。それが原因で離婚調停中の夫に無断でカリフォルニア州外に子供を連れ出す法律違反を犯したことが発覚してしまい、親権はく奪の危機にも直面しています。
このままでは、本当にキャリアも子供も失いかねない。厳しい現実に直面しているようです。【千歳香奈子】
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
July 31, 2007 09:21 AM | トラックバック (0)
2007年07月24日
必見!ムーア監督「シッコ」で医療保険告発
あのアポなし突撃取材で有名なマイケル・ムーア監督が、ブッシュ政権を批判した前作「華氏911」から3年ぶりとなる新作「シッコ」で、今度は米国の医療保険制度に鋭いメスを入れています。
「シッコ(Sicko)」とは、スラングで「病気」という意味のほか、「いかれた」という意味もあります。つまりこのタイトルには、いかれた制度を守ろとするいかれた人たちを皮肉る意味合いもあるのです。
米国は国民健康保険がない、唯一の先進国。あくまで自己責任で民間の保険に個人で加入しなければならない。そのため、個人では高額の保険料を支払えなかったり、保険料の高騰で企業も負担できなくなるというのが現状で、国民の15%以上、実に5000万人が保険未加入と言われています。
しかし、この作品はそんな保険未加入者問題を暴く映画ではなく、年間数十万円もする高額な保険に加入しているにも関わらず、いざ病気になっても保険が使えない中産階級層に焦点を当てた作品です。
入っているから安心と思っていたのに、病気や怪我をしても治療費を支払ってもらえない。保険適用の除外が多すぎて、結局は保険に入っていても高額な医療費は自己負担という現実が明るみに出されています。治療を拒否され死に至るケースや高額治療費が原因で破産するケースなど、一般庶民に起こっているトラブルが暴かれています。事故で指2本を失った男性は、1本の指を接合するのにいくら、もう1本はいくらと提示され、医師から「どちらか1本の指を選んでください」と選択を迫られました。夫婦で病にかかり、医療費を支払えずに家を売り、娘夫婦の家に厄介になる老夫婦。病院が治療費を支払えない患者を、うば捨て山のように捨てる。ドナーが見つかったのに、移植手術を受けられずに亡くなる。そんな恐ろしい現実を次々と突きつけられ、まるでホラー映画を見ているような恐ろしい気分になってきます。
涙なしでは見ることができなかったのは、9・11テロのヒーローとなった元消防隊員や救助に参加した人々が、大量の粉塵を吸い込み、呼吸器疾患を患ったにも関わらず、充分な治療が受けられずに苦しんでいる現実。ムーア監督は、テロリストが無料で高額医療を受けているキューバにある米軍施設で、治療を受けさせるために彼らを連れてキューバに渡る。当然ながら、そこで治療を受けることはできなかったが、一行はキューバに上陸して、そこで意外な現実を目のあたりにする。米国では保険会社が使用を認めず、自己負担を強いられてきた1本125ドルの薬が、キューバではただ同然で購入できることに驚愕する。さらに、外国人であっても、キューバ人と同様の医療を無料で受けることができ、彼らは涙を流して喜び、感謝する。
なぜそんなことが起こるのか。それは、医療費抑制を目的に保険会社が医師を雇い、治療法や投薬など全てを管理するHMOというプログラムがあるから。つまり、保険会社に治療法の選択権があるため、患者が望む治療や検査を受けることが出来ないというケースが増えているのです。さらに、持病や過去の病歴などを理由に保険加入を拒否される人も多く、決められた病院以外で治療を受けることはできないことから、救急車で搬送されても治療を拒否され死に至るケースまであります。
「華氏911」を発表した3年前、ムーア監督にインタビューする機会がありました。その時、「日本には国民健康保険という素晴らしいものがあるのに、アメリカを真似てばかりいるとロクなことにならない。アメリカには病気になっても治療が受けられない人がたくさんいるんだから」と語っていたことを思い出しました。そして今回、この作品を見て初めて、ムーア監督が言ったことの本当の意味がようやく理解できました。
日本でも国民健康保険制度の見直しや、アメリカのような医療制度の導入を求める声も出ていると聞く。でも、この映画を見たら、絶対に反対することでしょう。人間の命が、まるで物のように扱われる。お金がない人は治療は受けられず、死ぬしかない。儲けるのは保険会社だけ。誰がこんな怖ろしい国に住みたいと思うのでしょう? 日本は、アメリカの真似なんてしている場合じゃない。日本の保険制度を守っていかないといけいないと、本気で思います。
今回もトレードマークの突撃取材は健在。キューバでは、船の上から拡声器でグアンタナモ米軍基地に向かって、「ここに9・11のヒーローがいます。病気になり、医療費に苦しんでいます。収容者が受けている高度な医療を彼らにも受けさせてあげて下さい」と叫ぶ。キューバだけではなく、お隣カナダ、フランス、イギリスにも出向き、丹念に医療保険制度を取材しています。
しかし、前作に比べて政治色が薄く、若者よりも年配の客層が目立つとの指摘も多い。さらに、前作同様に、「誇張が多い」との批判的な意見も目立っています。
それでも、この作品の影響で今や、テレビでは医療問題に関する論争が日増しに強まっています。米CNNテレビでは、医療担当記者による「シッコ」の検証レポートが放送され、それに反論したムーア監督とトーク番組「ラリー・キング・ライブ」でバトルも繰り広げられました。
来年の大統領選でも、医療問題は大きな論争の鍵となりつつあります。特に、クリントン政権時代に、ヒラリー・クリントンが国民健康保険制度を作ろうとしていたことに触れているだけに、多くの観客が彼女が大統領になってくれたら医療制度が変わるかもしれないと思ったことでしょう。
打倒ブッシュには失敗したムーア監督ですが、この作品で米国に国民健康保険を作ることができるか。来年の大統領選まで、まだまだこの人から目が放せません。【千歳香奈子】
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
July 24, 2007 09:38 AM | トラックバック (0)
2007年07月17日
人気爆発!“ハリポタトリオ”ハリウッド上陸
人気映画シリーズ「ハリー・ポッター」が、シリーズ5作品目にして初めてハリウッドに上陸し、大旋風を巻き起こしました。
今月8日にハリウッドの象徴チャイニーズ劇場で、シリーズ初となる「ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団」のLAプレミアが行われ、朝4時からファンが並ぶ異様な盛り上がり。主役が登場する午後3時半には劇場周辺は1万5000人を超えるファンであふれかえっていました。さらに、翌9日には「ハンド・フット・ワンド・プリント・セレモニー」(手形、足型、つえ型を刻むセレモニー)も行われ、ハリー役のダニエル・ラドクリフ、ロン役のルパート・グリント、ハーマイオニー役のエマ・ワトソンの3人がハリウッドの歴史に名を刻む瞬間を見ようと3000人を超えるファンが再びハリウッドに集結。炎天下のLAが、ハリー・ポッター一色に染まった2日間でした。
これまでNYでプレミアを行ったことはありましたが、LAでのプレミアは初。さらにダニエル、ルパート、エマの3人がそろうとあって、チャイニーズ劇場前のハリウッド大通りは約300メートルにわたって完全に通行止めとなり、「I Love Harry」などと書かれたプラカードやポスターを持ったファンや、コスプレ姿のファンで沿道は埋め尽くされていました。ブラッド・ピット、ジョージ・クルーニー、マット・デーモンら超豪華メンバーが集結した「オーシャンズ13」を遥かに凌ぐ数のファンが、ダニエルやルパート、エマに黄色い声援を浴びせていました。
暑さと興奮から倒れるファンを心配して、救急車が待機するほどの人だかり。ついにはタンカで運ばれる病人も出たようですが、予定通り、午後3時半にまずはルパートが1人で登場。大歓声に包まれながら、沿道沿いをゆっくりと手を振りながら歩き、ファンにサインをしたり、写真撮影に応じるなどファンサービスに時間を費やしていました。続いてエマ、ダニエルも姿を見せると、ファンのボルテージも最高潮に。「キスをして!」とダニエルに迫るファンも出るなど、3人の人気の高さを改めて見せ付けられた気がしました。
日本では20日公開の同作。一足先に公開されている米国では、水曜日公開作品としては「スパイダーマン2」を抜いて史上最高となる4480万ドルの興行収入を記録する大ヒット。週末3日間の興行収入でも前週に公開された話題作「トランスフォーマー」を抜きさり、堂々の1位スタートを切っています。ローリング・ストーン誌やタイム誌など著名誌も、「シリーズ最高傑作」と声をそろえて絶賛しており、5作品目にして初のアカデミー賞ノミネートの呼び声も高い。特にローリング・ストーン誌は「ダニエルの演技はセンセーショナル」と評価しており、デイビッド・イェーツ監督も「ダニエルは感情的で心に訴える演技で、新しい領域に入ったと思う」と役者としての成長を手離しで喜んでいます。主演男優賞のノミネートも夢ではないかもしれません。
レッドカーペットでは「(オスカーノミネートについて)オー、ゴッド!そうなったら素晴らしいけど、そうはならないよ」と謙遜していたダニエルだが、翌日にはハリウッドの大スターの証である手形と足型を刻むセレモニーに出席。敷き詰められたセメントに同シリーズにちなんでそれぞれ、つえの型押しをした後、サイン、手形、足型を順番に刻んでいった。10代の若さで堂々とマリリン・モンローやフランク・シナトラら往年の名優約240名の仲間入りを果たしたのです。
約80年の歴史を持つ同式典は、今回が194回目。映画界への貢献度が審査基準と言われるだけに、これで名実共に大スターの仲間入りを果たした3人は、「信じられない!」を連呼。「実際にやってみるまでどれだけすごいことか分からなかった。ジョン・ウェインとかいる中に自分も入れてすごくうれしい」とダニエルは興奮覚めやらぬ様子でマイクを握り締めていました。エマも「すごい名前があるのを見て、自分がここに入るのは恐れ多い気がしたけど、楽しかったわ」と大はしゃぎだった。
ところで、これまでスクリーンで彼らの活躍は見てきましたが、実際の3人を取材をしたのは今回が初めて。あまりの大人っぽさにちょっとびっくりでした。特にエマは子役と言うより、もうすっかり大女優の風格を漂わせており、オーラ輝くその姿に脱帽。カメラマンたちも「エマ!」を連呼し、ファインダーに彼女のベストショットを収めようと躍起で、3人の中で一番注目を集めていたような気がします。男性ファッション誌DETAILSで胸毛を見せるセクシーショットが掲載されたばかりのダニエルも、もうハリーと呼ぶには気の毒な気もするほど随分と大人になった気が…。
シリーズは残すところあと2作。21日には最終巻「ハリー・ポッターと死の秘密(仮題)」が世界で一斉に発売されます。さらに次回作は、9月にクランクインするそうで、ファンにとっては少し心寂しいことでしょう。ネット上ではすでにシリーズ継続を求める嘆願署名運動も始まっており、映画シリーズも「スピンオフ」制作の噂も広まっています。しかし、プロデューサーのデイビッド・ヘイマン氏は、「原作が映画のハート。本に基づかない映画を作るのは適切だとは思わない」と、スピンオフ作品の制作は否定していました。
3人の卒業とシリーズ完結。いよいよ「ハリー・ポッター」のカウントダウンが始まりました。【千歳香奈子】
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
July 17, 2007 01:09 PM | トラックバック (1)
2007年07月10日
大ヒット!2大作の意外な共通点とは
今夏は続編が多い中で唯一の続編ではない超大作として注目されている「トランスフォーマー」。3日に全米公開され、わずか1日で歴代1位となる2745万ドルの興行収入を記録する大ヒットとなっていますが、実は意外にもある映画との共通点が話題となっています。
テロ、カーチェイス、爆発、はげたヒーロー。これでお分かりの人も多いと思いますが、共通点が指摘されているのは、先月末に公開された「ダイハード4.0」なのです。
どちらもアクション大作で、今夏のトップ3を争う出来栄えの作品ですが、登場人物や設定に意外な共通点がいくつか見つかっています。
広い宇宙から地球へ仕掛けられた攻撃がテーマの「トランスフォーマー」に対し、「ダイ・ハード4.0」は不死身のマクレーン刑事VSサイバーテロリストの死闘が描かれています。全米を恐怖に陥れるサイバーテロリストとの数々の死闘は見ごたえたっぷりで、シリーズの中でもベストにあげられるほど。一方、未知なる生物体による地球侵略がテーマの「トランスフォーマー」は、車やトラックが一瞬にしてロボットにトランスフォーム(変身)する映像技術が圧巻。両者とも、まったくタイプが違う作品なのは明白ですが、他にどんな共通点があるのでしょう。
まずは、はげたヒーロー。「ダイハード4.0」のヒーローは、言わずと知れたスキンヘッドのブルース・ウィリス演じるマクレーン刑事。一方の「トランスフォーマー」のヒーローは、ロボットに変身した司令官オプティマス・プライムはもちろん、ロボットなので髪の毛がなし。ということで第1番目の共通点です。
次に主人公のヒーローを支える相棒が、共に若手俳優であることが第2の共通点。「トランスフォーマー」でロボットと共に地球を救うために戦う少年を演じているのは、シャイア・ラブーフ。一方、マクレーン刑事に協力するハッカーを演じるのはジャスティン・ロング。2人は地球をそしてニューヨークを救うために主人公に協力するという役どころだ。まだハリウッドではさほど知名度は高くないが、注目株でブレークしそうな予感のある俳優という点も酷似しています。
次は、両作品とも人々の生命が脅かされるというストーリー展開も共通しています。宇宙から侵略してきた未知なる生物体が米軍基地を破壊し、次々と人間を襲ってくるというのが「トランスフォーマー」なら、「ダイハード」では交通や電気、通信手段が奪われ混乱するニューヨークの人々が描かれている。サイバーテロという点でも、「トランスフォーマー」は地球上のあらゆるテクノロジーをトレースし、部品の細部まで瞬時にコピーする謎の生命体が登場し、コンピューターへのハッキングもお手のものという技術を持っています。
さらに両作品ともカーアクションが見所の一つであることも共通しています。「トランスフォーマー」の最大の見所は、トラックやスポーツカーなど様々な車が、カーチェイスを繰り広げ、一瞬にしてロボットにトランスフォームする映像技術。「ダイ・ハード4.0」では、マクレーン刑事が自らが運転する車をヘリコプターに激突させる離れ業で観客を沸かせ、車がエレベーターに突っ込み宙吊りになるシーンもハラハラの連続。
トラックも両作品ともに登場するアイテム。「ダイハード」ではマクレーン刑事が運転する大型トラックがテロリストと間違われて戦闘機のミサイル攻撃を受ける。高速道路を全力疾走で戦闘機とチェースするシーンは迫力満点でした。「トランスフォーマー」にも、もちろんトラックが登場。激しいカーチェースシーンを繰り広げています。
困った時の助っ人で登場するちょっと太ったオタクハッカーも共通しています。事件解決の重要な役割を担う彼らは、母親や祖母と一緒の家に住み、ビデオゲームに熱中するキャラという部分も似ています。
偶然にもこんなにもたくさんの共通点がある両作品。興行面では7日間では歴代1位となる1億5260万ドルもの興行収入をあげた「トランスフォーマー」に軍配があがっています。この夏の話題作2作品を見比べてみてはいかが。【千歳香奈子】
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
July 10, 2007 10:14 AM | トラックバック (8)
2007年07月03日
不死身マクレーン刑事、さらにパワーアップ
「スパイダーマン3」「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールドエンド」「シュレック3」と、今夏は大作の続編が相次いで公開されています。そんな中、今度はあの人気アクション映画「ダイ・ハード」が12年ぶりに復活しました。言わずと知れたブルース・ウィリスが、不死身のジョン・マクレーン刑事を演じる「ダイ・ハード4・0」。パート1はロサンゼルスの超高層ビル、パート2はワシントンの空港、そしてパート3はニューヨーク市全体が舞台でしたが、今作はさらにパワーアップして全米を恐怖に陥れるサイバーテロリストが敵です。
52歳のブルースが、同作に復帰するというニュースが最初に流れたときは、誰もが「大丈夫かな。やめておけば良いのに」という反応でした。年齢的な問題はもちろん、ヒット作の続編はパート1を超えることは難しいことからも、パート4の製作はないものだと思われていました。しかし、今作はかなりの出来栄え。予想をはるかに超えたアクションシーンの連続で、批評家の受けも上々。この復活は間違いなく大成功と言えるでしょう。
実は前作の撮影終了後に、ブルースは「しばらくアクション映画は休む」とコメントしていました。そのため、パート4の復活は無理との見方が強かったのが、今回は自ら企画を映画会社に持ち込んだレン・ワイズマン監督のやる気に心が動かされたようなのです。
52歳という年齢だけに、撮影前は体力の限界説を訴える向きもありましたが、派手なアクションは健在で、不死身のマクレーン刑事になりきっていました。アクション・ホラー「アンダーワールド」で独自のスタイルを築いたワイズマン監督らしく、「どうやって撮影したんだろう?」と思うほど常識を逸した迫力満点のアクションは、これまでのシリーズで一番すごかったのではないかと思うほど。今回は「アクション封印」宣言はなく、「アクションを演じるのに年をとりすぎているとはまだ思わない」とコメントし、さらなる続編の製作にも意欲を見せています。
今作の最大の見どころは、150万ドルもの巨額を投じたエレベーターでのアクションシーン。そこでマクレーン刑事と死闘を繰り広げているのが、テロリスト集団の紅一点マイ役を演じたマギーQ。前半はコンピューターが並ぶオペレータールームから冷静に指示を出す役だが、後半は一転してマクレーンにカンフーで挑む強い女性だ。終盤はマクレーンも顔負けの不死身ぶりで、追い詰めていく。
フランスとアイルランド系米国人の父とベトナム人の母との間に生まれたマギーQは、日本でもモデルとして2年間活動していたこともあり、資生堂のCMなどでおなじみ。トム・クルーズと共演した「M:i:3」で本格的にハリウッド映画に進出し、同作を見たブルースに気に入られ、今作への出演が実現したラッキーガールなのです。
「私の演じるマイは、マクレーンにとって一番やっかいな敵。政府の養成を受けているから頭脳明晰で、運動神経も良い。女の私より強いことが明白なブルースと対決するということは、自分の力を出し切り本気でぶつかっていかないといけない。ブルースも“こいよ”という感じで待っているから」とブルースとの対決シーンを振り返った。
「脚本には10ページにも渡る長いアクションシーンがあって体力的に大きなチャレンジだった。特に車がエレベーターから落ちるシーンはすごく怖かった」とインタビューで語ったように、瞬きをするのも許されないほど緊迫したシーンの連続。幼稚園でスカートをめくられた男の子に顔面パンチを食らわせたことがあるほど、「やんちゃ娘」だったマギーQは、ほとんどのアクションをスタントなしで自らこなしたという。「アクション映画の撮影に入る数カ月前からはいつもボクシングで体を鍛えている。今回は力で殴りあうわけではなく、技術での戦い。フィリピンスタイルの武術がベースだったので、撮影前から習い始めたわ」。
冷酷なテロリストに徹するため、女性らしさを一切排除し、ほぼスッピンでこの役に望んだという。「ワイズマン監督は完ぺきなヘアーにメイクでセクシーさを売りに戦う女性像を嫌った。その点は私も賛成だった。セクシーさを武器にはしたくなかった。だからほとんどノーメイクで黒の衣裳ばかりだったのよ」と、振り返る。
暑い夏は涼しい映画館で、おもいっきり手に汗握るアクションを楽しんでみては。「ダイ・ハード」ファンだけでなく、若い世代も楽しめる夏のアクション映画だと思います。【千歳香奈子】
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
July 3, 2007 09:49 AM | トラックバック (4)
