2007年06月26日

米でブレーク、日本人マシ・オカって何者?

 「24」「プリズン・ブレイク」などアメリカのテレビドラマが日本でもヒットしている昨今、次にヒットするのは特殊能力を持ったスーパーヒーローが活躍する「ヒーローズ」で間違いなし!

 謎の日本人俳優も出演しており、今秋から放送される新シリーズには田村英里子の出演も決まったとあれば、チェックしないわけにはいかないでしょう。ということで、この全米で大ヒット中の「ヒーローズ」ってどんな作品? そして主人公の一人を演じるマシ・オカという日本人俳優って一体何者? という疑問にお答えします。

 昨年NBCテレビで放映開始された「ヒーローズ」は、NYやLA、東京など世界各地で暮らす普通の人々が突然、空を飛ぶ、瞬間移動する、未来を予知すると言った特殊能力を持ち始め、やがてお互いの存在を知り、団結して世界を守るために悪と闘うというストーリー。放送開始直後から大反響で、昨シーズンの新作ドラマの中で視聴率NO・1の好調なスタートを切り、平均視聴者数は1440万人という高視聴率をたたき出しました。そして今秋から2シーズン目が放送されることが決まっています。

 物語の鍵を握るヒーローたちの中に日本人俳優が出演しています。東京に住むサラリーマン、ヒロ・ナカムラを演じているのは、マシ・オカという日本人俳優。時空をねじ曲げる力があり、テレポートやタイムトラベルが自在に出来る超能力を持っているが、素顔はアニメオタクで、ドジで、コテコテの日本人なまりの英語を話す。メガネをかけた外国人がイメージするいかにも日本人のオタクっぽい風貌で、テレポートした後は、「やったー!」と日本語で叫ぶのがお決まりという変わった役どころです。しかし、その奇妙さが受けて、アメリカでもファンが急上昇しています。

 台詞は日本語と日本語なまりの英語で、字幕が登場する。これはアメリカのゴールデンタイムに放送されるドラマとしては異例のこと。この日本語も、実はオカ自身が英語の台本から翻訳しているのだとか。ヒロのトレードマークともなっている「やったー!」も、最初は「万歳」という台詞だったのを「戦争を連想させるから変だ」と、自ら提案して「やったー!」になったのだとか。

 オカはゴールデン・グローブ賞のテレビ部門で最優秀助演男優賞にもノミネートもされ、NBCやABCと言った3大ネットワークのトークショーにも引っ張りだこの人気者。日本では無名ですが、彼の経歴はかなり興味深い。東京で生まれ、6歳の時に「教育のために」と母親と共にに渡米。ロサンゼルスで現地校に通いながら、週末は日本語学校に通っていたというだけあり、日本語が流暢なのもうなずける。IQ180以上という天才で、12歳の時「アジア系アメリカ人天才児」を特集したタイム誌の表紙を飾っている。名門アイビーリーグの一つブラウン大学に進学し、数学、コンピューター、舞台芸術を学び、卒業後はジョージ・ルーカス監督が設立した特殊撮影専門会社インダストリアル・ライト&マジック(ILM)に就職。「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズや「スター・ウォーズ」、「宇宙戦争」などの製作に携わってきたという。

 そんな天才プログラマーが、なぜ役者? と思う人も多いでしょうが、もともと役者志望だったオカは、夢をあきらめきれずにILMに懇願して、働きながらオーデョションを受けてこの大役をつかんだのです。役者としては、これまでもILMで働きながらコメディ番組や映画の端役などに出演してきましたが、この「ヒーローズ」で大ブレーク。8月公開の映画「Balls of Fury」に出演するなど、今後は映画出演が数本も控えるほどの売れっ子となったのです。

 おそらく、今、ハリウッドで誰もが知っているもっとも有名な日本人俳優であることは間違いないが、現在もILMで週に数日はコンサルタントとして勤務している。プログラマーと俳優という二束のわらじを履く変わり者。そんな彼のキャリアは、アメリカのマスコミでも度々取り上げられ、今後の活躍が期待されています。

 新シリーズでは、そんなオカ演じるヒロの恋人が新たに登場する。そしてこの恋人役に起用されたのが、ロサンゼルスを拠点に活躍する田村英里子。日本人のお嬢様役という役どころのようで、彼女もオカ同様にアメリカで大ブレークする日も近いかもしれませんね。乞うご期待です! 【千歳香奈子】

(このコラムの更新は毎週火曜日です)

June 26, 2007 10:06 AM

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/11602