2006年06月27日
新スーパーマンは世界を救えるか?
「スーパーマン4 最強の敵」(87年)から19年、あのスーパーヒーローがついに帰ってきました。制作のうわさは幾度となくあがり、次回作が待ちこがれていながらも実現には至らなかった「スーパーマン・リターンズ」が、ついに完成したのです。
過去4作でスーパーマン役を演じたクリストファー・リーブが、落馬事故で全身不随となる悲劇に見舞われ、懸命のリハビリにも関わらず04年に死亡しました。アメリカ人にとって、ヒーロー像の象徴だったクリストファーの「スーパーマン」を超える作品になっているかどうかが、ヒットのカギを握っているといっても過言ではないでしょう。
これまで、同作の監督として名前が挙がっただけでもティム・バートン、マックG、ブレット・ランナーら3人以上。スーパーマン候補にはニコラス・ケイジ、ジョシュ・ハートネット、ポール・ウォーカー、アシュトン・カッチャーら大勢の俳優の名前が挙がっていましたが、どの企画も実現はしませんでした。それまでかかった費用は6500万ドル以上ともいわれています。
そして04年、ついにブライアン・シンガー監督がメガホンを取ることで落ち着き、スーパーマン役にはオーディションの末に無名の新人ブランドン・ルースが起用されたのです。ブランドンが生まれたのは、テレビのオリジナル・シリーズのスーパーマンの故郷からほど近いアイオワ州ノーウォーク。周囲からは「クリストファー・リーブ」に似ているといわれ、03年のハロウィーンでクラーク・ケント(=スーパーマン)の仮装でコンテストに出場。そして翌年には見事に本物のスーパーマン役を勝ち取ったのです。実は26歳という年齢は偶然にも、クリストファーが最初にスーパーマンを演じた時と同じ年。なんとも不思議な巡り合わせを感じてしまいます。
スーパーマンのスーツは、胸のSマークがやや小さめとなり、マントも落ち着いた赤に変わった以外は、ほぼオリジナルのまま。音楽もオリジナルが多用されているし、スーパーマンの父ジョー=エル役の故マーロン・ブランドがテクノロジーの力で映像で甦っているなど、歴代のファンを楽しませる要素は充分です。ブライアン監督が「ラブストーリー」と言い切る同作は、スーパーマンとロイス・レイン(ケイト・ボスワース)とのロマンスも見所です。スキンヘッドでレックス役を好演しているケビン・スペイシーも見もの。
批評家受けも上々で、28日の公開初日は「スターウォーズ・エピソード3」をしのぐ大ヒットになると予想する人も多いようです。公開最初の週末3日間で9000万ドルは稼ぐとの予想も出ており、どこまで記録が伸びるのか注目されています。
「スーパーマン」は、33年にコミックブックで登場しました。41年にはテレビでアニメ化されており、現代のすべてのアメコミの中でもおそくらは最強の存在。スーパーヒーローの原型といえるでしょう。当時のアメリカは世界恐慌のさなか。心のよりどころとなるヒーローの誕生を待ち望んでいた中での登場は、人々に希望を与えたのです。現代の人々は日々、テロの脅威にさらされています。そんな中で、新スーパーマンは我々を救うヒーローとなり得るのでしょうか? 制作費3億6300万ドルともいわれる21世紀版スーパーマンは、世界中のファンを虜にできるのでしょうか…。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
June 27, 2006 01:31 PM | トラックバック (21)
2006年06月20日
ちょっと心配…世界一有名な赤ちゃんの行く末
生まれる前から世界中の注目を集め、生まれると同時に十数億円もの大金を稼いでしまった世界一有名な赤ちゃん。この世に生を受けたと同時にスーパースターの子としての宿命を受けたシロー・ヌーベル・ジョリー・ピットちゃんは、今後どんな人生を歩むのでしょうか?
ハリウッドきっての美男美女カップル、ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーの初めての実子として、お腹の中にいる時から世界中の注目を集めてきたシローちゃん。最初の写真を撮影しようと、世界中からパパラッチが2人が出産のために滞在していたナミビアに集結して報道合戦を繰り広げたことは記憶に新しいと思います。ナミビア政府はパパラッチを国外退去にするなど、全力で2人を保護。そして無事に生まれたシローちゃんの最初の写真の独占公開権は、有名人の写真公開権としては史上最高金額となったのです。
イギリスの「Hello!」誌が180万ポンド(約3億6000万円)、アメリカの「People誌」が220万ポンド(約4億4000万円)、そして通信社「ゲッティー・イメージ」も専門家の予想では500~700万ドル(約5億7000~8億円)を支払い、それぞれ独占公開権を獲得したと言われています。2誌のほか配信を受けたニューヨーク・ポスト紙なども1面で親子3人のショットを掲載、すべての売り上げ金は慈善団体に寄付されることになっています。
業界関係者によると、ここ数年、セレブの子供たちの写真価格が高騰しています。パパラッチに追い回されたあげくに、写真を隠し撮りされて掲載されるくらいだったら、はじめから独占公開権契約を結び、売却金は慈善団体等に寄付しようというのがハリウッドセレブの主流になりつつあります。1枚の写真に数億円もの大金を支払うタブロイド誌の存在と、その写真を使って金儲けしようとするフォトエージェントの存在が要因だと言われています。そして、生まれると同時に世界中にその顔が知られることとなり、本人の意思とは関係なく有名人の仲間入りを果たすセレブの子供たちは、その後も両親に抱かれて歩く姿、乳母車にのせられ散歩する姿、遊ぶ姿などがパパラッチされ、毎週のようにタブロイド誌に掲載されることになるのです。
アメリカに来てすぐの頃は、有名人の子供たちのプライバシーが守られていないことに驚きを感じました。タブロイド誌をめくれば毎週のように、有名人の子供たちの顔がはっきりと分かる写真が普通に掲載されており、名前や年齢も明記されているのです。誘拐などの犯罪に巻き込まれないのか、学校でいじめられたりしないのか、などと他人事ながら真剣に心配したものです。
そんな中でも、シローちゃんはすべてにおいて別格。最初の写真で着ていた、がい骨のイラストがプリントされたTシャツが「クール」だともてはやされ、大人気になっています。コロラド州デンバーのブティック「Belly(ベリー)」で売られている42ドル(約4800円)のTシャツに問い合わせが殺到し、ネット販売でも売り切れが続いています。また、Tシャツのデザインをしたデヴィッド・キングスレー・アーロン氏も一躍有名となり、思わぬ「ブランジェリーナ効果」に驚いています。実はこのTシャツ、アンジェリーナやブラピが選んだものではなく、お店からのプレゼントだったことが判明。Bellyが今年1月に出産祝いにと贈ったものだったのです。贈り物を着せて写真を撮らせるあたりも、いかにも自然体の2人らしいですが、Bellyもアーロン氏もこの写真のおかげで、多いに注目を集めることになったのです。
2人が養子縁組している長男マドックス君の写真を見ると、ほとんどがパパラッチをにらみつけるような顔をしています。幼い頃からパパラッチに追いかけられてきた代償なのでしょう、かなりドスのきいたにらみは子供らしからぬ顔です。まだ幼い長女ザハラちゃんやシローちゃんも、将来はこんな風にうっとおしい顔でパパラッチをにらみつけるようになってしまうのでしょうか。
スーパースターの子供として生まれた宿命は変えることは出来ませんが、この異常なフィーバーぶりを見ているとどんな大人に育っていくのか、行く末がちょっと心配になってしまいます…。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
June 20, 2006 01:05 PM | トラックバック (2)
2006年06月13日
ラストも変えたジェニファーの「別れ」
ジェニファー・アニストンと交際が噂されるヴィンス・ボーンが主演するロマンティック・コメディ「ザ・ブレイク・アップ(原題)」が、予想以上のヒットを飛ばしています。2日に全米公開され、週末3日間で3920万ドルを稼ぎ、「X-MEN:ファイナルディシジョン」をあっさりと抜きさり初登場1位を飾ったのです。ロマンティック・コメディとしては史上3番目のヒットで、2週目に入っても2049万ドルを稼いで勢いは衰えていません。
ブラッド・ピットと離婚したジェニファーにとって、「別れ」を意味するこのタイトルは何とも皮肉なめぐり合わせ。また、ジェニファーとヴィンスはこの作品での共演がきっかけでブラピとアンジェリーナ・ジョリー同様に交際に発展したと噂されるだけに、関係者も正直これほどの大ヒットは期待していなかったようです。さらに悲運なのは、公開直前にブラピとアンジェリーナ・ジョリーに間に女の子が生まれるというニュースが飛び込んできたこと。ゴシップ話題が先行する形での公開となってしまい、当然ながら興行面への影響は避けられないと思われていたのです。
ジェニファーにとってブラピとの別居後に主演した「迷い婚」「ディレイルド」のいずれも今ひとつの結果に終わり、女優として苦境に立たされていたことは否めません。ドラマ「フレンズ」のイメージから、映画女優へとステップアップしていた矢先だけに、ここで結果を出したいと強く願っていたはずです。今回はそんなジェニファーの思いとブラピへのあてつけとも取れる皮肉なタイトルをあえて選んだことが、逆に功を奏したのかもしれません。
さらに内容も、一緒に暮らすカップルがお互いの気持ちを上手く伝え合うことができずに関係がギクシャクし、ついには破局してしまう。それでも同じ家に一緒に住み続ける姿をコミカルに描いています。こちらも否応なしに私生活を想像してしまいます。オファーを受けた時は離婚調停中だったというジェニファー。「電話でタイトルを聞いた時は信じられないって思ったけど、なんだかおかしくなって笑ちゃったわ。タイトルを聞いて、やるべきだって思ったの」と、出演理由を語っています。このタイミングでこの作品に挑戦した勇気は、大いに評価して良いでしょう。
実は事前のテスト試写で、ラストの別れのシーンが「かわいそうすぎる」と不評だったことから撮りなおしになっています。アメリカでは、アンジェリーナにブラピを奪われた形のジェニファーを擁護するファンが多いのです。実生活とダブらせ、これ以上男に捨てられ傷つくジェニファーの姿を見たくなかったようです。
作中のジェニファーとヴィンスはとても自然で、2人ができているという噂は本当だったんだと、改めて認識するほどいい雰囲気をかもし出しています。この作品で女優としても新たな境地を開き、私生活でもヴィンスと結婚秒読みと噂されているジェニファー。ブラピとの離婚をようやく乗り越え、女優としても一皮むけたのではないでしょうか。映画同様に実生活でもハッピーエンドとなるのでしょうか?
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
June 13, 2006 03:14 PM | トラックバック (0)
2006年06月05日
奇抜な名前がセレブ的流行
ベビー・ブームに沸くハリウッドで、また新たなベビーが誕生しました。ブラッド・ピットとアンジェリーナ・ジョリーに、待望の女の子が誕生したのです。そして発表された名前は、Shiloh Nouve Jolie-Pittl(シロー・ヌーベル・ジョリー・ピット)。発音を巡ってはシャイロ・ヌーボーなど様々な説があり、かなり難しい名前であることは間違いありません。いったいどんな意味があるのでしょうか?
USA Today紙などの報道によると、シローとはヘブライ語で「神の恵み」と言う意味で、ヌーベルはフランス語で「新しい」と言う意味がある他、ブラピが尊敬するフランス人建築家ジャン・ヌーベルの苗字でもあるとか。
USA Today紙は、「今年のハリウッド・ベビーの中で一番変わった名前」と特集していましたが、昨今のハリウッドではかなり変わった名前を子供のつけることが流行しています。「スリ」「アップル」「モーセ」「カル=エル」「ブルーベル・マドンナ」「キングストン・ジェームズ・マクレガー」といった奇妙な名前を子供につけるセレブが増えているのです。
スリちゃんはトム・クルーズとケイティ・ホームズの間に生まれたばかりの女の子の名前ですが、ヘブライ語で「王女」ペルシャ語では「赤いバラ」と言う意味があるそうですが、日本人にとってはスリ=満員電車の中などで財布をすられるあの犯罪を想像してしまいますよね。ロサンゼルス・タイムズ紙でも、日本語ではピックポケット(すり)と言う意味があると解説していました。
アップルちゃん、モーセ君の両親はグィネス・パルトローとクリス・マーチン。日本語にすれば「りんごちゃん」なわけで、かなり奇妙な名前。もちろんアメリカでも変わった名前として扱われています。グウィネスは「健全で聖書的な感じの名前だと思った」と命名の理由を語っていますが、今年4月に生まれた長男にはずばり旧約聖書に登場する古代イスラエルの預言者と同じ名前を命名したのです。キリスト教徒の間では聖書にちなんだ名前をつけることは珍しくなく、昔も今も聖書に登場する唯一の名前付き天使「マイケル」は人気があります。しかし、モーセはかなり奇抜な名前だと言わざるをえないでしょう。
他にもアメコミ好きで知られるニコラス・ケイジは、息子にスーパーマンの本名「カル=エル」と名づけてみたり、飛行機好きのジョン・トラボルタは長男に「ジェット」と名づけたりと、ハリウッドセレブは常識では考えられないような名前を子供につけるのが大好きのようです。そして、その傾向は年々強まっているとか。
特殊な名前をつけることは、自分たちは庶民とは違い流行の最先端をいっているという優越感を得ることができるのと同時に、スターとしてのブランド力やイメージを人一倍気にしているからだと専門家は分析しています。
次はいったいどんな名前が生まれるのでしょうか?
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
June 5, 2006 01:29 PM | トラックバック (1)
