2006年03月21日
新ボンド、ファンに受け入れられるか
ダニエル・クレイグを新ジェームス・ボンドに迎え、世界各地で撮影中の「007」シリーズ最新作「カジノロワイアル」。先日、バハマでの撮影現場を取材する機会に恵まれました。世界各国から80名ものプレスを集め、大々的なお披露目。ダニエルをはじめ、ボンドガールのエバ・グリーンら主要キャストや監督、スタッフなど総勢16名のインタビュー、ビーチパーティー、花火にカジノ、キューバンシガー(キューバ製葉巻)とお楽しみが満載のパーティーなどで、連日盛りだくさんの取材でした。
この「カジノロワイアル」、実はボンドガールや悪役などダニエル以外の主要キャストが決まらないままクランクイン。その後もダニエルが撮影中に歯を折るけがをしたり、マニュアル車が運転できずに撮影が延期されるなど、悪いイメージばかりが先行していました。やっと主要キャストがそろってのバハマロケは、イメージ回復に向けたアピールの場だったのです。
エメラルドグリーンに輝くビーチ近くの土地をマダガスカルに見立てた撮影では、ジャングルの中でテロリストを追い詰めるシーンを撮影しました。何度も監督の要望に答えてカメラの前を全力疾走するダニエルは、新ボンドとしての意気込みは十分。「ボンドと共に育ってきたから、何が必要かは分かっている」と語り、新ボンドとしてのトレーニングにも余念がない様子でした。
2日間にわたる公開撮影では、ヘリコプターを飛ばしての空撮(写真では残念ながら撮影現場はお見せできませんが)も慣行。建設途中で倒産したホテル跡地での撮影では、ダンプカーがフェンスを突き破り建物に突っ込むシーンも撮影していました。
熱狂的なボンドファンらが、ネットで「ダニエル・クレイグのボンド役に反対」するボイコット運動を行うなど、周囲のプレッシャーも強いのです。それでも、「出来上がった作品を見て判断して欲しい」とダニエルは冷静。個性的演技派としてセクシーさと男臭さ、繊細さを兼ね備えた役どころを数多く演じてきただけに、どんなボンドになるのか、私はかなり期待しています。前作「ダイ・アナザー・デイ」でピアース・ブロスナンも取材していますが、ダニエルも負けず劣らずかっこいい! 監督やプロデューサーは、「タフで危険なセクシーさ、鋭さを持ち合わせたボンドになる」と話していましたが、その言葉どおりピアースのセクシーさとは違うちょっとダークで危険な匂いがするセクシーさを感じたのも事実。今までとは違う、新しいボンドが見られそうな予感がしています。
今作はジェームス・ボンドが007として殺しのライセンスを得るまでを描いた作品。今まで以上にボンドの精神面が丁重に描かれているといいます。そのため、アクションも今作はハリウッド映画の主流になっているコンピューターグラフィック(CG)を極力使わず、本物のアクションで勝負。いかにもCG的なド派手なアクション映画に飽き飽きしている人は、きっと新鮮で楽しめる作品になるはず。
この作品が成功すれば、ダニエルで007シリーズをフランチャイズ化していくことも検討されているといいます。初の金髪ボンド、ダニエル・クレイグがファンに受け入れられるかどうか、11月の全米公開を楽しみに待ちたいと思います。
(このコラムの更新は毎週火曜日です)
March 21, 2006 08:37 PM
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