2005年02月22日
「アレキサンダー」ラジー賞に“輝く”か
27日(日本時間28日)は、いよいよハリウッド最大の祭典であるアカデミー賞授賞式です。どの作品、俳優が受賞するのか、興味深いところですが、今年は授賞式の前夜にひっそりと行われている裏アカデミー賞「ゴールデン・ラズベリー賞(ラジー賞)」の発表を楽しみにしています。
映画界でもっとも栄誉のあるアカデミー賞に対し、最低の功績を残した作品や俳優に送られるラジー賞は、今年で25回を迎えるれっきとした映画賞で、毎年ちゃんと授賞式も行っています。しかし、当然ながら受け取る側としては「もっとも不名誉」な賞であるため、授賞式には代理人が出席するというケースがほとんど。そのためあまり注目されていませんが、映画ファンなら必ず経験したことはあるであろう、「見にいって失敗した」と感じる駄作やひいきの俳優が「何でこんな作品に出たの?」と疑いたくなるような不快感を払しょくしてくれるのが、このラジー賞です。
年間数百本の映画が公開されるハリウッドでは、ストーリーのないド派手なだけのアクション映画や、2匹目のドジョウで作られる続編、巨額の製作費を費やしながら「つまらない」と感じさせる作品など、駄作は付き物です。また、たとえオスカーを受賞するような名優であっても、時として作品選びを誤り、駄作に出演することもあります。そんな俳優をオチョクルのも、このラジー賞ならでは。オスカー俳優に面と向かって言えないことでも、ラジー賞なら「最低主演男優賞」や「最低主演女優賞」として、賞を授与してしまうことができるのですから。
そもそもこのラジー賞は、映画の宣伝、広告を行っていたジョン・ウィルソン氏が発案したもので、映画評論家やジャーナリスト、映画関係者、映画ファンら約500人の会員の投票によって決められています。今年はハリウッドのアイバー・シアターで授賞式が行われ、受賞者には、8ミリフィルム缶の上に金色(メッキ)のラズベリーを乗せた約4・97ドルのトロフィーが贈られます。
さて今年のラインアップですが、私が一番注目しているのは、総額200億円もの製作費と10年以上の年月をかけて作られたオリバー・ストーン監督の歴史大作「アレキサンダー」と、ブッシュ米大統領が初の最悪主演男優賞に輝くか? という2点です。
「アレキサンダー」は公開前は今年のアカデミー賞最有力作品と言われながら、いざ公開してみると「アレキサンダーはゲイだった」と言う描き方をしたことなどで酷評され、興行的にも大失敗に終わりました。しかも最悪作品賞から、最悪主演男優賞(コリン・ファレル)最悪主演女優賞(アンジェリーナ・ジョリー)最悪助演女優賞(バル・キルマー)、最悪監督賞など主要部門を総なめにしてしまったのです。オスカー女優アンジェリーナや人気急上昇中のファレルをようし、ストーン監督がメガホンを取りながらのこの惨敗は、ラジー賞でも近年まれにみる珍しさなのでは。対抗馬はこちらもオスカー女優ハル・ベリー主演の「キャットウーマン」です。どちらが最悪映画に輝くのか見ものですね。
そして一番の驚きは、マイケル・ムーア監督の「華氏911」に出演した(本人の意思とは関係なく)ブッシュ大統領が、主演男優と見なされ、最悪主演男優賞にノミネートされたことでした。同作からはブッシュ大統領のみならず、最悪助演男優賞にラムズフェルド国防長官、最悪助演女優賞にライス大統領補佐官がそれぞれノミネートされています。もし、受賞すれば、米国大統領として初の不名誉な受賞ということになります。そうなったら、トロフィーはちゃんと受け取るのでしょうかね?
ちなみにこのラジー賞は、25ドルの年会費を払って会員になれば誰でも投票権が得られ、授賞式にも招待されます。まれにポール・バーホーべン監督やトム・グリーンのように授賞式に自らトロフィーを受け取りにやってくる勇気のある俳優もいますので、スターを間近で見られるかもしれませんよ。興味のある方は、公式HPにアクセスしてみては?
http://www.razzies.com/asp/directory/XcDirectory.asp
February 22, 2005 04:43 PM
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