2007年03月28日
大阪桐蔭の本当の強さは選手一人一人の芯の強さに
「スリルがありましたね!」試合後、大阪桐蔭の山口祥継君(三塁・3年)は、笑顔で話してくれました。「逆転される危機感はなかったけど、追われる緊張感かな。ゲームを楽しんでできました」林君の課題は守備。実は、試合中にボーっとしてしまう癖があるのです。「ボールが飛んできたときにビックリしちゃうんです(笑)」この試合、三塁に飛んできた球がイレギュラーしてしまったものの、難なく裁いてアウトに。「オマエ、ボーっとしてるんちゃうか!」と監督の怒鳴り声。「慌ててベンチを見たら、監督もみんなも大笑いしてました。よっしゃ、次は絶対にやったる!って思いましたね(笑)」去年までは、失敗をすると悔しい表情を出してしまい、チームの雰囲気を悪くさせ、よく監督に怒られていました。でも、今年の林君は違います。ベンチにニッコリと笑顔で返しました。(写真左から堀拓真君と山口祥継君。森川真雄君)
山口君のこの春の課題は「チームのために」です。一昨年9月、1年生の時のこと。練習中のクロスプレーで右手首を痛めてしましました。以来、だましだましプレーしてきたものの完治せず。昨年12月にそのじん帯を手術。「センバツ出場は嬉しかった。でも、僕は手術をしなくちゃいけない。もう出られないかもしれない。部屋で一人でずっと考えこんでしました」山口君の落ち込んでいる姿に、みんなが次々に声をかけてくれました。「はよ帰ってこいよ」と。
「本当に嬉しかった。そこで気持ちが吹っ切れました。早く直してチームのために頑張ろうと思いました」
手術から約2ヶ月のリハビリ。練習ではみんなが練習している後ろで走るだけ。「できない自分が悔しい。みんながうらやましかったです。人は無くなって初めてその大切さに気がつくもの。そのとき、山口君は野球ができること。そして、バットを振れることがどれだけ幸せなことかわかった、と言います。そして、「ケガがあったからこそ今があると思うんです。1球、1打席を大切にするようになったし、チームのために自分は何ができるか、という考え方に変わりました」
昨夏の、甲子園で使った帽子のひさしには「全力」と書いていました。「去年は2年生で、先輩が連れてきてくれた甲子園。正直、自分が打てなくても誰か打ってくれる、と思っていました。でも、今年はチームが勝つために、自分は何をしなくちゃいけないかを考えています」この春は帽子のひさしに「One for all all for one」(一人はみんなのために、みんなは一人のために)と書きました。ファーストストライクから積極的に振る。苦手な守備では、甲子園前にはノックを重点的に受け、足の運びから再確認。「飛んでこい!」と、思えるようになりました。
苦しみを知っている人間は、とても芯の強い人間だと思います。中田君が活躍する中で、こうした気持ちの強いチームメートがしっかりと支えている。今日は大阪桐蔭の底力の強さを感じました。
March 28, 2007 07:06 PM
