2007年03月27日
憧れの従兄弟の分まで思いっきり戦った大舞台
「お兄さん、甲子園に来たかったと思います。甲子園でプレーしたかったと思います。そこに今、自分が立てたんです。思い切りプレーをして見せてあげようと思いました」と、都城泉ヶ丘の林佑太君(二塁・3年)は嬉しそうに微笑みました。お兄さんは、12歳年上の従兄弟、小島孝行さん。親戚の中で男の子はそのお兄さんと林君だけ。そのせいか、小さい頃からいつも遊び相手をしてくれました。キャッチボールの相手をしてくれたのも、お兄さんでした。(写真左から牧田英作君、竹脇優志君、桑木貴之君、そして、林佑太君)
「僕の憧れ。優しくてよく遊んでくれました。ずっとぼくの目標だったんです」
しかし、6年前に他界。甲子園出場を夢みて都城泉ヶ丘で野球をやっていたお兄さんの意思を継ぎ、林君も同校へ進学。そして、今年、甲子園出場を手にしました。
甲子園出発直前には、ご家族から思い出のものを、とお兄さんの写真を額に入れて渡されました。「ずっと持っています。笑顔の写真。緊張しそうなときも、その写真を見るとホッとするんですよ」
――お兄さんの分も――林君は思い切りプレーすることを心に決めました。
今日のこの桐生一戦。課題の守備では、積極的に前に出て捕球。1打席目から積極的にバットを振りました。9回表には、1,2球目の様子みて3球目。「自分の感覚でいきました」とスクイズ。「何も考えずに食らいついていこう思ったのがよかったと思います」この貴重な追加点で、都城泉ヶ丘は2対0で1勝をあげました。
お兄さんが乗り移ったかのような、林君の積極的で、そして、元気イッパイなプレー。そっとカバンに忍ばせた写真の笑顔が守ってくれたんだね。お兄さんがいなければ、野球には出会えなかった。都城泉が丘にも進学しなかった。そして…甲子園を目指していなかった。この勝利は、この大舞台に導いてくれたお兄さんへの恩返しかもしれないね。
―「1勝できたよ。次も頑張るからね」―
甲子園の空に向かって、林君は天国にいるお兄さんに誓っていました。
March 27, 2007 07:04 PM
