2006年03月30日
早実斎藤を支えたのは、オシリにタッチ!? 関西、みんなの声が聞こえる~
ポン! 早稲田実、斎藤佑樹君(投手・3年)がベンチから飛び出してくる時、背番号12の古山将君(一塁コーチャー・2年)がそのオシリを軽く叩いて送り出しました。(写真右から2番目が斎藤君)
前日231球を投げていた早稲田実の斎藤君。実は、そんな斎藤君を影で支えたのは、この古山のオシリタッチだったのです!?
「斎藤さん、笑うととってもかわいいんです(^_^)。でも、マウンドに上がるととっても怖い顔をして投げているでしょう。普段の笑顔を出してもっとリラックスして投げればいいのにな、と思って、昨年の秋季大会から“笑顔で”と言ってポンとオシリを叩くようになったんです」
以後、それが二人だけの勝利の儀式に。前日の延長再試合になった試合でももちろん、毎回、オシリをポン! 「斎藤さんの力投を見ていたら本当に泣きそうになっちゃいました。近づけない雰囲気、オーラがあったくらい。でも、平常心は保って欲しい。いつも通り、オシリをタッチしました(笑)」(古山君)
その古山君のオシリタッチの儀式の効果があってか、今日の再試合では1点リードした3回裏から斎藤君が登板。持ち前の打たせて取るピッチングで2日で334球を投げきる力投を見せてくれました。
9回表には、古山君が代打で登場。初めての甲子園のバッターボックス。緊張でガチガチになったとき、ふとベンチを見たら斎藤君と目が合いました。そして、黙ってうなずいてくれたのだそうです。
「信じているぞ、そう言っているように見えました。結果はセカンドフライだったけど、斎藤さんの気持ちが伝わってきて嬉しかったです」と古山君。
そっかぁ。深い絆には、言葉はいらないものね。オシリタッチとアイコンタクト。この2日で計334球を投げた斎藤君を支えていたのは、古山君との絆だったんだね。
あ…あのぉ…古山君…斎藤君のオシリってどんな感じ(*^。^*)?
「はい! やわらかいんですよ~」
…だ、そうです、はい…(^_^;)
一方、関西は、9回表、1死一塁の場面、右前打をライトの熊代剛君(関西・3年)が後逸する間に逆転のランナーがホームイン。9回裏には満塁のチャンスにも安井一平君(関西・3年)のチャッチャーファールフライでゲームセット。
試合後、通路は涙声で包まれました。中でも号泣していたのは、9回表、後逸してしまった熊代君。「少しバウンドが変わってしまった…僕の責任…みんなに申し訳ない…」
と声を振り絞るのがやっとでした。(写真後列左から3番目が熊代君、前から2列目右が上田君)
でも、センターの上田剛史君(関西・3年)は言いました。
「アイツ一人の責任じゃない。9回までに、みんなの中に“勝った”という気の緩みがあったと思う。僕だって、3安打打ってもまだ足りない。みんながもっと打っていれば。点差を離していればこんなことにはならなかった。全員のミス、責任です」
エラーをした瞬間、試合がまだ終わっていないのに、ショックで立てなかった熊代君を抱き起こした上田君。
「悪い…悪い…」そうつぶやく熊代君に、「大丈夫だ、大丈夫!」と声をかけました。
内野陣がマウンドに集まって、全員が熊代君に向かって「大丈夫だよ」と声をかけました。
ベンチからも大きな声援。
――熊代君、みんなの声、聞こえてたかな?
この回が終わってベンチに戻ると、みんなが笑顔で迎えてくれたよね。
背中を抱いて迎えてくれたよね。
頭をなでてくれたよね。
――みんなの気持ち、心に届いたかな。
今は、自分を責めることしかできないかもしれないけど、みんながいるじゃない。みんなのあったかい心が支えてくれるよ。夏は、もっともっと強くなって、この涙で終わった春を吹き飛ばすくらいの笑顔で会おうね!
March 30, 2006 03:04 PM
