2006年03月25日
早実~新しい伝統を作る春
「これが新しい早実です!」試合後、主将の後藤貴司君(遊撃・3年)がニッコリ話してくれました。(写真中央。左は檜垣皓次郎君、右はエースの斎藤佑樹君)
28年ぶりのセンバツ出場。伝統の白とエンジの早稲田のユニホーム。どうしても、周りは「伝統」を意識しちゃうんだけど、選手たちは「新しい伝統」を作ろうとしていました。
「スター選手がいない。だからこそ、一人一人がまとまってチームワーク、総合力で勝負しなくてはいけないんです」と後藤君。伝統のチーム。彼らが入学したとき、チームは上下関係が厳しく、細かい部則がたくさんあったそうです。例えば…。
「1年生は学帽をかぶらないといけない」「ローファーではなく、学校指定の運動靴を履くこと」「電車では座ってはいけない、カバンを下に置いてはいけない」「1年生はコンビニに立ち寄ってはいけない」…と50近くあったそうです。
練習中でも先輩たちに遠慮をして発言できない。声も出しにくい。彼らが下級生だったときは、「もっとこうしたらいいのに…」という意見を心の中にしまって練習していました。「これじゃあ、野球に集中できなくなってしまう。だから、去年の秋、僕らの代になって、全部不則を排除したんです」(後藤君)
礼儀は大切なこと。でも、部則でがんじがらめにしたからといってそれが身につくのか。いや、もっと違う方法で後輩たちに教えていけるのでは? 後藤君たちは、率先して後輩たちの声にも耳を傾けました。どうやったら勝てるのか。みんなで意見を交わしました。
「少しずつ2年生が積極的に練習に入ってきてくれるようになりました。先輩後輩の垣根をなくしてからは、お互いに指摘しあうし、僕らも気がついたことは何でも言う。チームワークが出てきたんですよ」そう、この雰囲気こそが今年の早実。センバツ出場のきっかけをつかんだパワーなのです。
今日の試合でも、力投するエース斎藤君に、2年生が「落ち着いて!」「頑張れ!」と掛け声。
「多くのOBの方々の応援はプレッシャーよりも気持ちが入りました。みんなが僕のことを支えてくれる。応援してくれている。励みになります」とエース斎藤佑樹君は、堂々と大観衆の中で自信の直球を強気に投げ込みました。
新しい早実カラーで1勝を手にしたナインたち。今、新しい伝統をこの甲子園で一つ一つ刻んでいます。
March 25, 2006 02:53 PM
