ヨシネーのひとりごと

プロフィル

★本名:保坂淑子(ほさかよしこ)。秋田県出身。★経歴:日刊スポーツ出版社在籍中は、「プロ野球ai」「輝け甲子園の星」のデスク担当。平成14年、退社しフリーに。現在は「プロ野球ai」デスク担当。「輝け甲子園の星」では“ヨシネー”として連載を持つ。甲子園には春5回、夏10回(記者として)出場!?プロ野球、アマチュア野球を中心に執筆中。

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2006年03月28日

19番目の選手と共に~東海大菅生

28-A.jpg「19」菅生の選手たちが甲子園入りする前に全員お揃いで作ったTシャツの背中には、その数字が書かれています。甲子園でベンチ入りできるのは18人。19番目の選手。つまりベンチ以外の選手たちと共に戦おうという気持ちを表しているのだそうです。
 今日の初戦、秋田商戦。5回までに8点を奪い、優位に立っていたはず…でした。でも、6回、7回と加点され逆転を許してしまいます。8回表には2点追加して10対10にしたもののその裏に1点を返され10対11。初戦突破はできませんでした。
 でもーー逆転に追いつかれても、決してあきらめずに戦った8、9回。菅生ナインはみんな知っていました。ここまで自分たちを支えてくれたのは、スタンドにいる「19」番目の選手たちの声だったことを。
試合中、スタンドのすぐ近くのブルペンで、控え投手の球を受けていた藤原悠祐君(捕手・3年)は言いました。
「自分にはみんなの声が聞こえていました。矢治(=理法君、投手・3年)がピンチになった6回には“頑張れ~!”“いけ~”って大きな声がアルプスから聞こえました。ヒット1本にしても、1つのアウトにも、みんな精一杯の声をくれた。今日の“あきらめない”という気持ちは、スタンドのみんなから伝わったんだと思います」
ボールボーイをしていた杉浦宏治君(3年)は、8回表が始まるとき、ふとスタンドを見たら、前列にいた選手が涙を流している姿を目にしました。「負けたくないだろ! 頼む、頑張ってくれ!」と声を振り絞りながら泣いていました。
「スタンドとベンチ、チーム一丸となって戦っていることを実感しました」(松浦君)
 スタンドの声に後押しされて叩きだされた2点。勝利まではあと一歩届かなかったけど、みんなの思いがこもったこの2点は、今年の菅生を象徴しているようでした。19番目の選手たちと戦った春。勝利よりもかけがえのないものを手にした春だったのでしょう。
(写真は左から薦田和也君、藤井敬之君、石黒準君、道原直斗君、矢治理法君、藤原悠祐君)

March 28, 2006 05:57 PM