2005年03月25日
柳ヶ浦を支えた、久恒主将のハスキーボイス
神宮大会の覇者、今大会優勝候補の一角、柳ヶ浦が負けました。
「今日は、ウチのチームらしさが出ませんでした」と主将の久恒康裕君。チャンスで1本が出ない。逆に、天理打線は柳ヶ浦エースの山口俊君の甘く入った球を見逃さず。両校同じ9本の安打数ながら、0対4で柳ヶ浦が負けてしまいました。
いつも明るかった柳ヶ浦。このチームを支えていたのは、主将の久恒康裕君でした。
「昨年の夏から成長したところは、声です」と久恒君。その声はハスキーボイス。昨秋、神宮大会で取材したときから、その声。久恒君はそういう声なのだとずっと思っていました。でも、それは去年の夏、新チームで主将になってからだとか。
チームメートの投票で決まった主将に決まった久恒君。2つのことを自分で決めました。
1.人よりもたくさん声を出す。
2.技術のある選手じゃないから、何事も全力で動くこと。
新チームの練習1週間後には、声がかすれて出ない。のど飴を欠かさず舐めても、毎日の練習で治る時間がない。気がついたら、これが自分の声になっていました。主将として、チームメートにかける声も聞き取りにくくて通らない。隣にいる選手がその隣へ。声の伝達で全員に伝わります。主将になる前は、カラオケに行くとレパートリーは“ゆず”。「本当は声が高いんですよ(笑)。でもこの声になってからは歌えない。カラオケにも行かなくなりました(笑)。でも、今は行きたいとも思いません。チームが勝てばそれでいい。みんなで野球をやっている今が、楽しいんです」
主将として、全力で野球をする。そのために、捕手としてプレーを研究することも怠りません。チームのビデオはもちろん、プロ野球中継を見て、プロのプレーを研究。いいと思ったことはすぐに取り入れます。「一番参考になったのは、ホークスの城島健司選手の考え方。捕手として自分の意見、気持ちを率先して伝えることがコミュニケーションにつながることを学びました」
エース山口君と常に話し合いながら配球。信頼が増しました。また、それは主将としても生きました。昨秋、チームが2つに分裂し始めたとき、主将として両方の意見を聞きました。「部員70名。70通りの考え方がある。みんなの話を聞いて、一番いい方に向かわせるのが僕の役目」どんなに時間がかかっても、一人一人と話をした。練習試合に力を抜くと、試合だろうが、練習試合だろうが、試合には変わらない。常に全力でやろう、と声をかけた。力を抜かない。その主将の姿勢がチーム全員に伝わり、1戦1戦、一生懸命に戦う。その積み重ねが、九州大会優勝、そして神宮大会優勝でした。
この試合、いつものかすれ声で必死に「エガオ、エガオでがんばろう!」そうチームメートに声をかけていた久恒君。
「不思議と、この大観衆の中でも、アイツの声が聞こえたんです」と田上紳二郎君。声はかすれていても、心がこもったそれは、チーム全員の心に響く声。「夏も必ずここに戻ってきます」また、元気な久恒君のハスキーボイスをこの甲子園で聞きたいな…。
エースの山口俊君。この日の最速は151km!1球1球に甲子園の大観衆を沸かせました。「スピードが出たのは嬉しいけど、キレがなかった。夏までの課題です」夏は、何キロ出してくれるのかな。楽しみにしてるね!
March 25, 2005 02:53 PM
