2005年03月31日
西条、川中君とおじいちゃんの卵パワー!?
「おーい! 康平ーがんばれよー!」
三塁側ベンチの横のスタンドから選手に声をかける老人がいました。その声を聞いて、西条の一塁、川中康平君がニッコリ微笑みました。
声の主は、川中康平君の祖父、清隆さん(82歳)。「小学校のときから、おじいちゃんは、毎試合、必ず来て応援に来てくれました。去年の秋、四国大会で打てないときも、スタンドから声をかけてくれたんですよ」と康平君。
四国大会、準決勝の済美戦。延長11回裏のチャンスに康平君がバッターボックスに立ちました。
その瞬間、スタンドからおじいちゃんが一声。
「何しよん! 康平しっかりせい!」 思い切り振った打球はサヨナラヒットに。チームに選抜出場の切符をもたらしました。
もう一つ。康平君とおじいちゃんの間にはジンクスがありました。それは、試合の朝、おじいちゃんがパワーをつけるように、と差し入れしてくれる卵。実は、甲子園の初戦、浦和学院戦の朝も、おじいちゃんがチーム全員に卵の差し入れ。みんなそれを食べて試合に臨んでいました。「僕は卵ご飯にして食べたんですよ!」と康平君。ヒットは打てなかったけど、チームは見事に勝利(4対3)!
「おじいちゃんは、甲子園の直前まで肝臓を悪くして入院していたんです。でも、“絶対に甲子園に行く”って頑張って治して応援に来てくれました」二人で甲子園へ。その夢が実現。本当によかったね。
さて。今日の試合ですが…。沖縄尚学に1対6と敗戦。康平君は、三振と四球で5回に交代。
「おじいちゃんからはいつも、“打てんと思ってたらダメだ”とアドバイスされます。でも、今日は気持ちが焦ってダメでした」と悔しそう。
そうそう! 今朝もおじいちゃんの卵、食べたの?
「実は、今日、卵の差し入れがなかったんです。自分でもいや~な予感がしたんですが」と苦笑い。あ~残念! でも、夏は、もっと自分に自信をつけて、おじいちゃんの卵がなくっても、ガンガン打てる選手になって甲子園に帰ってきて欲しいな。そして、今度は活躍している姿を、見せてあげてね!
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ヨシネーのイチオシだった東海大相模が、今日負けました(T_T)! メンバー18人中、2年生が10人も入るフレッシュなチームですが、3年生がうまく2年生を盛り立てるいいチームでした。夏も期待してるヨ!(写真は左から東海大相模の鈴木宏治君、竹内和宏君、藤田大君、小玉雄介君、田中大二郎君)
第72回大会で優勝を果たした東海大相模のOB選手が、応援にかけつけました。(写真左から星野直人君、杉山繁君、堤康平君)当時、取材をして以来、仲良くしてもらっている選手たち。一緒にアルプスで相模の応援をするのが、密かな夢だった私。今日、夢が実現してめちゃうれしかった! 「久しぶりの甲子園。やっぱりいいですね~」とうれしそうな3人。試合は負けたけど、また夏、後輩たちが甲子園出場を決めたら、一緒に応援しようね!
March 31, 2005 07:00 PM
2005年03月30日
羽黒、タイムリーに「君こそスターだ」!
「はしりくる影は明日への追い風~とわに見果てぬ夢~」今大会の入場行進曲のサザンオールスターズの「君こそスターだ」のサビのフレーズ。今日の第3試合、羽黒対如水舘戦。5回二死満塁の場面で、羽黒の8番バッター金子友也君は、このフレーズを口ずさみながら、バッターボックスに入りました。
「頭の中で歌っていました(笑)。とってもリラックスしていたんですよ。今日は、1,2打席と打っていなかった。この3打席目はランナーがいたので、よっしゃ、ここはいっちょ打ってやろ~って気合が入っていたんです。イケイケですよ!」。
狙っていたストレートをレフト前に運び2者生還!
「飛距離が短かったので、抜けろ~って心の中で叫んでました(笑)。ホント、嬉しいです」
昨秋までは細かった体。この冬、ウエートトレーニングに力を入れ、秋には70kgだったベンチプレスが、春は90kgに。そのパワーを見事にこの大舞台で見せてくれました。まさに、歌の通り、“追い風”も味方して、夢が実現したのかな!?
試合前には、エース・マウリシオ君の両親からの差し入れのブラジルのチョコレートを食べて試合に臨んだ羽黒ナイン。「日本のチョコレートとはちょっと味が違ってすごくおいしいんですよ」と金子君。さすが本場の味!?
確かに、甘いものはパワーになるって言うもんね(笑)。
「初戦が終わった午後、自由時間をもらって全員で道頓堀にたこ焼きを食べに行ったんですよ」金子君、それじゃあ今日の試合後は何を食べたい?「う~ん、大阪のお好み焼きが食べたいです!」大阪パワーも味方につけて、羽黒ナイン、ますますパワーアップでベスト8進出です!
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写真左から、羽黒の金子友也君、中島ユン君
March 30, 2005 10:46 AM
2005年03月29日
駒大苫小牧、みんなの声が聞こえますか?
試合後のお立ち台に上がった駒大苫小牧、主将の林裕也君の目は、かすかに涙で潤んでいました。(左顔写真)
「大西君はいい投手でした。僕たちの力負けです」
気丈に、そしてしっかりと言葉を選んで話す。その姿が逆に切なく見えました。
駒大苫小牧対神戸国際大付。今大会屈指の好カードと言われたこの対戦は、神戸国際大付のエース、大西正樹君の好投の前に、12三振、1安打完封負け。史上5校目の夏春連覇の夢が消えました。
この試合、駒大苫小牧の先発はエース松橋拓也君。でも、3回までに4被安打4四球で2失点。4回からリリーフした吉岡君俊輔君も、4被安打1四球で2失点。
「実は、二人とも調子がよくなかったんです。だから、今日はみんなで声をかけあってもりあげよう、と言っていました」と林君。
「気持ちを入れて投げろ!」「向かっていけ!」内野の選手も、外野の選手も。そしてベンチの選手たちも一つになって声を出していました。
松橋君、吉岡君。その声はマウンドに届いていた?
「はい、聞こえていました。僕の気持ちをぶつけられたと思います」と松橋君。「僕も聞こえていました。全部の球に気持ちを入れて投げました。それが打たれたのは、僕の未熟さです」と吉岡君。
チーム全員の気持ちはマウンドの二人に届いていたんだね。
9回裏。一死一塁にバッターボックスの本間篤史君(写真中央)は、一塁への果敢なヘッドスライディングでショートのフィルダースチョイス。一二塁にチャンスを広げたときも、ベンチの選手全員がその前に身を乗り出して声を出していました。「思い切っていけ!」と。
「ベンチからみんなの声が聞こえて、何とかして塁に出たいと思って走りました」と本間君。みんなの声が後押しした一打だったのでしょう。
「みんなで声をかけあって、何とかしよう、と気持ちを一つにできました。それが、今日の試合での、駒大苫小牧らしさです」と林君は、お立ち台で胸を張りました。
大観衆の中でも、聞こえるみんなの声。
心に響く、仲間の声。
パワーに替えた、声の力
あふれ出る心の叫び。声に託して届け、みんなの心へ――。
昨夏は日本一に輝いた駒大苫小牧。今春は、日本一にはなれなかったけど、みんなの声の大きさ、あったかさはナンバーワンだったよ。また、夏。この甲子園で。元気に叫ぶみんなの声に会えること。楽しみにしています――。
March 29, 2005 03:46 PM
2005年03月28日
青森山田、高橋君。近くて遠い甲子園のバッターボックス
今大会、初泣きです(T_T)。
青森山田対沖縄尚学戦。試合後の通路で、うつむいていたのが背番号3の高橋浩二君でした。
「今までやってきたことをやろうとしていたけど…出れないことには意味がない。何も考えられないです…悔しい…」
そういって、唇をギュッとかみました。この日の試合、スタメンで出場したものの、初回からエース柳田将利君が打ち込まれ、2回から、降板して一塁の守備へ。一塁の守備しか練習していなかった高橋君はバッターボックスに一度も立つことなくベンチへ。「試合に出たい。バッターボックスに立ちたい」ベンチで涙が溢れて止まりませんでした」そんな悔しい顔をみていて、思わずもらい泣きしちゃいました(T_T)…!
つい先日、青森山田の宿舎に取材に行ったときのこと。エース柳田将利君が「去年の夏から一番頑張ったヤツですよ」と紹介してくれたのが、高橋君と山崎将太君でした。夏の県大会では20人の登録。甲子園の登録は18人。そこで、メンバーを外れたのが、この二人でした。「あのときは悔しくて…僕だけが蚊帳の外にいる感じがしていました」
落ち込んでいた高橋君に声をかけてくれたのが、五十嵐部長先生でした。「腐るなよ。今度は実力で甲子園をつかめ」と。「パワーをつけてもっと打てるようになりたい」。そう心に決め、毎日、3kgバットで200本、マスコットバットで200本、金属バットで100本のスイング。そして、毎日1時間のウエート。秋はスタメン入り。打率3割6分4厘と活躍して、選抜の背番号3を手にしました。
「この背番号をもらったときはうれしくて。着た姿を真っ先に柳田に見せにいきましたよ(笑)」と高橋君。でも…去年の夏。アルプスから見た甲子園。遠く見えた場所を、春はベンチから見られた。でも、今度はバッターボックスが遠くに見えた。
「今度はどこの場所でも守れるようになって、甲子園のバッターボックスに立ちたいです」
昨夏甲子園。そして春の甲子園。大舞台を糧に成長している高橋君。成長のスピードはちょっとずつでもいいじゃない。球児の憧れの場所で課題を見つけられるなんて、幸せだよ。高橋君、夏は、どんな成長をして、戻ってきてくれるのかな。甲子園のバッターボックスに立つ姿を楽しみにしてます!
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写真左から、山崎将太君、高橋浩二君、柳田将利君
March 28, 2005 10:25 AM
2005年03月27日
東邦 水野君のサヨナラ打にハラハラドキドキ!
ハラハラドキドキの試合展開でした。東邦対育英戦は、0対0の投手戦のまま。延長戦へ。10回裏、東邦、一死一塁に東邦のバッターボックスには主将の水野祐希君。一打サヨナラのチャンスにドキドキ! ふと私の脳裏をよぎったのは8回、一死一二塁のチャンスにキャッチャーフライ。うひゃー!また、チャンスに水野君!? だ…大丈夫!?(水野クン、ゴメン!)
「今日は木下が粘り強く投げてくれていた。何とかして助けてあげたかった。ただ、それだけの気持ちでバッターボックスに立ちました」(水野君)
育英若竹君の直球を思い切り振り切った打球は、右中間へ。
「頭が真っ白でした」と水野君。私まで、記者席で頭が真っ白になってたわ!
強肩を買われ1年にキャッチャーにコンバート。盗塁を刺すのは得意。今日の試合でも、2つの盗塁を楽々と刺してピンチを救った。その反対にパスボールが多い。チームでも全員がノック中に、水野君だけ別メニューで監督とマンツーマンでキャッチングの練習。チームメートは「いい球でも、ワンバンしたり。水野はねホントにパスボールが多いんだよ。きっと、パスボールしなきゃ勝てるよ(笑)」なんて試合前に冗談で言っていたほど。
この試合でも2つの暴投。「パスボールにはならなかったけど、こぼしちゃった。ちゃんととってあげられたかもしれないのにね」と試合後は苦笑い。でも、そんな失敗を打ち消す大殊勲打!
「初めてキャッチャーをやってよかったなぁって思いました!」。甲子園は水野君に、野球の楽しさを教えてくれました。
「今日はおいしい夕食が食べられそうです!」
捕手に主将に、そして打撃でも。これぞ、大黒柱の活躍を見せてくれた水野君。お立ち台の上ではちきれんばかりの笑顔を見せる姿がとーっても頼もしく見えました!
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写真左から、瀬戸川豊君、水野祐希君、伊藤俊宏君、木下達生君、白澤勇二君
March 27, 2005 12:07 AM
2005年03月26日
大産大付、友情でつかんだ大舞台
今日、第2試合、大産大付対愛工大名電戦。2回、愛工大名電の攻撃で、一塁線、ぎりぎりを抜けようとする打球を、ファーストの 福山克己君(写真、中央でピースをしているのが福山君)が逆シングルで一塁ベース横ギリギリでキャッチ。「ナイスキャッチ!」二塁の津賀博規君の声。その瞬間、二人、目を合わせてニッコリ笑顔を見せました。
二人はチームの盛り上げ役の明るいコンビ。時々、ふざけすぎてキャプテンの君に怒られることも。「ハイ…昨日のミーティングでも調子に乗りすぎちゃって、変な顔してみんなを笑わせていたら、“ちゃんとしてケジメをつけろ!”って怒られちゃいました^_^; 」
さて、そんな福山君には、忘れられない試合がありました。秋の大阪大会、準決勝、東海大仰星戦。9回裏、1アウト二塁。一塁線に飛んだ打球を顔に当て、サヨナラエラーに。
「自分のせいで負けた。自分のせいで選抜出場できないかもしれない」
いつもは明るい福山君も、自分を責めるばかり。「声をかけても返事がない。下を向いてばかりでした」と津賀君。翌日の3位決定戦に勝たなければ、近畿大会出場はなくなる。「何とかして気持ちを切り替えさせないと」津賀君は、その夜福山君を、その日の試合をビデオを見よう、と誘いました。目を背けたいエラー。翌日の試合で気持ちを切り替えて戦うためには、向き合わなければ。「明日は絶対にやったろうぜ。な、切り替えていこう!」。
翌日の商大堺戦では、ノーエラー。チームも、エース大西克典君の好投で選抜出場を決めました。
冬の間。福山君は守備の強化に取り組みました。毎日、全体練習が終わってから、居残りで特守。その練習に毎日付き合ってくれたのが、津賀君でした。「アイツは守備がうまいからよく教えてもらいました。グローブがねている。もう一歩、前に出ろ、とね。1年生にノックを打ってもらって、約1時間。毎日練習しました」
二人の友情でつかんだ甲子園の舞台。「俺らの野球をみせたろうぜ!」ベンチで声をかけ、最後まであきらめずに戦った二人。守備の間もいつも顔を見合わせて笑顔。それが「落ち着いて!」の合図。「不思議と津賀の笑顔を見ると落ち着くんですよ(笑)」と福山君。「夏までに、もっと守備を強化して、夏の甲子園に戻ってきます!」
夏は、勝って喜ぶ二人の笑顔が見たいなぁ。
March 26, 2005 02:43 PM
2005年03月25日
柳ヶ浦を支えた、久恒主将のハスキーボイス
神宮大会の覇者、今大会優勝候補の一角、柳ヶ浦が負けました。
「今日は、ウチのチームらしさが出ませんでした」と主将の久恒康裕君。チャンスで1本が出ない。逆に、天理打線は柳ヶ浦エースの山口俊君の甘く入った球を見逃さず。両校同じ9本の安打数ながら、0対4で柳ヶ浦が負けてしまいました。
いつも明るかった柳ヶ浦。このチームを支えていたのは、主将の久恒康裕君でした。
「昨年の夏から成長したところは、声です」と久恒君。その声はハスキーボイス。昨秋、神宮大会で取材したときから、その声。久恒君はそういう声なのだとずっと思っていました。でも、それは去年の夏、新チームで主将になってからだとか。
チームメートの投票で決まった主将に決まった久恒君。2つのことを自分で決めました。
1.人よりもたくさん声を出す。
2.技術のある選手じゃないから、何事も全力で動くこと。
新チームの練習1週間後には、声がかすれて出ない。のど飴を欠かさず舐めても、毎日の練習で治る時間がない。気がついたら、これが自分の声になっていました。主将として、チームメートにかける声も聞き取りにくくて通らない。隣にいる選手がその隣へ。声の伝達で全員に伝わります。主将になる前は、カラオケに行くとレパートリーは“ゆず”。「本当は声が高いんですよ(笑)。でもこの声になってからは歌えない。カラオケにも行かなくなりました(笑)。でも、今は行きたいとも思いません。チームが勝てばそれでいい。みんなで野球をやっている今が、楽しいんです」
主将として、全力で野球をする。そのために、捕手としてプレーを研究することも怠りません。チームのビデオはもちろん、プロ野球中継を見て、プロのプレーを研究。いいと思ったことはすぐに取り入れます。「一番参考になったのは、ホークスの城島健司選手の考え方。捕手として自分の意見、気持ちを率先して伝えることがコミュニケーションにつながることを学びました」
エース山口君と常に話し合いながら配球。信頼が増しました。また、それは主将としても生きました。昨秋、チームが2つに分裂し始めたとき、主将として両方の意見を聞きました。「部員70名。70通りの考え方がある。みんなの話を聞いて、一番いい方に向かわせるのが僕の役目」どんなに時間がかかっても、一人一人と話をした。練習試合に力を抜くと、試合だろうが、練習試合だろうが、試合には変わらない。常に全力でやろう、と声をかけた。力を抜かない。その主将の姿勢がチーム全員に伝わり、1戦1戦、一生懸命に戦う。その積み重ねが、九州大会優勝、そして神宮大会優勝でした。
この試合、いつものかすれ声で必死に「エガオ、エガオでがんばろう!」そうチームメートに声をかけていた久恒君。
「不思議と、この大観衆の中でも、アイツの声が聞こえたんです」と田上紳二郎君。声はかすれていても、心がこもったそれは、チーム全員の心に響く声。「夏も必ずここに戻ってきます」また、元気な久恒君のハスキーボイスをこの甲子園で聞きたいな…。
エースの山口俊君。この日の最速は151km!1球1球に甲子園の大観衆を沸かせました。「スピードが出たのは嬉しいけど、キレがなかった。夏までの課題です」夏は、何キロ出してくれるのかな。楽しみにしてるね!
March 25, 2005 02:53 PM
2005年03月24日
駒大苫小牧、なまら頑張れ~!
「なまら頑張ります!」
“なまら”って北海道弁で“とっても”って言う意味なのだそう。1日、順延になった駒大苫小牧初戦。選手たちは、夏、春連覇のプレッシャーなんて、ちっとも感じさせない明るさで、甲子園に飛び出していきました。
今年の駒大苫小牧の強さの一つに、投手陣の強さがあります。エースの松橋拓也君はプロ注目の速球派右腕(写真右)。背番号11番の吉岡俊輔君(写真中央)は秋の背番号は1。130km台後半の直球と多彩な変化球を操る技巧派。そして、もう一人。2年生の田中将大君(写真左)。今年はこの3本柱が、駒大苫小牧をリードする強力投手陣なのです。
さて。初戦の今日、戸畑戦の先発は2年生投手の田中将大君でした。昨年の秋からメンバー入り。昨夏の甲子園ではスタンドでの応援。今日は初めての甲子園のマウンドです。「緊張はしなかったけど、甲子園の雰囲気に慣れなくて初回は腕が振れなかった。これが甲子園の怖さ。気持ちを引き締めて、全面に出して投げました」
速球にスライダー、フォーク、カーブの変化球を交え公式戦初完投! おまけに自身の最速記録を2kmを更新する143kmをマーク。
「今日は、1回1回、気持ちを全面に出して投げられました」田中君が、思い切り投げられたのは、何より、2人の先輩投手の支えがあったから。
「松橋さん、吉岡さんの先輩2人が後ろにいる。それだけで安心して投げられました。4,5回のピンチの場面でも、ベンチから“点をやってもいいぞ”と言われて。とても気持ちがラクになりました」
そういえば――。2月に田中君を取材したとき、
「自分が抑えて勝った試合は気持ちがいい。春は違った自分を見せたいです」そう言っていたっけ。
田中君、甲子園のマウンドは楽しかった?
「はいッ! とっても気持ちよかったです!」とニッコリ。
まずは駒大苫小牧投手トリオの一人の好投で好スタートを切った駒大苫小牧。次の試合は誰が投げる?どんな試合を見せてくれる?ますます楽しみな駒大苫小牧です!
March 24, 2005 07:09 PM
2005年03月23日
常総学院バスで小旅行!?
「乗ってげ、乗ってげ! ほれ、なーんも遠慮するごとねっぺよぉ~」
小雨の中での開会式が終わり、取材をしながら選手たちが乗るバスの駐車場へ。そこでバッタリ遭遇した常総学院の一団。持丸監督と大峰部長先生に背中を押され、選手のバスに同乗させていただくことに。「今日は弁当もあまってるがら、食ってげ。んめーぞぉ!」手渡されたお弁当はその名も「勝ち弁当」。しょうが焼きに焼き魚フライ。栄養満点のそれをちゃっかりいただいちゃいました。
さて。バスが宿舎に着くと、早速、常総ナインを取材。今日はエースの伊勢隼人君に話しを聞きました。
――「ずっと応援しているよ。頑張って!」――常総学院のエース、伊勢君の携帯には、今でも消せずにいるメールがあります。昨年4月。地元の友達からのメールでした。
「肩を壊して、完治した4月下旬、スピードが120㎞に落ちてしまったんです。ベンチからも外されて。野球を辞めようかと思っていたんです」
中学時代は勉強と野球を両立。高校選びでは、学力を優先して別の学校を選ぶか、野球を優先して常総学院を選ぶか。その選択に悩みました。「でも、僕は、どうしても憧れの甲子園に行きたかった。そのために常総に入学した。自分の野球の実力を信じてここに来たのに、僕は何をやっているんだろう。毎日、本当に悩みました」
そんな時に届いた友達からのメール。「うれしくて涙が出ました。友達や周りの人々に支えられていることを知りました。これからは両親や友達のために野球をしようと思いました」
昨年の秋季大会では、調子を落とし大事な試合での先発を任せてもらうことができませんでした。「監督からは“コントロールが良くないから、オマエには任せられない”と言われました」チャンスをつかみたい。その一心で、フォームを改造。プロ野球中継や、スポーツ新聞でフォームを研究。「足を上げてから、両腕をハの字に作る。そのフォームにしてから、リリースが安定して自分でもビックリするくらいコントロールがよくなったんです」
関東大会では、背番号は1から11に。それでも、気落ちすることなく、準々決勝の前橋商戦に先発。安定したフォーム、コントロールで完封勝利をおさめました。その姿は、まさに持丸監督が理想とする「信頼されるエース」でした。
冬は走りこみで下半身を強化。さらにシュートをマスターし投球の幅も広がりました。センバツでは、背番号「1」。努力で取り戻したエースナンバー。その原動力は、何より、4月の友達からのメール。「この甲子園で、みんなに活躍している姿を見せることが、一番の恩返し。野球を辞めようという思いを留まらせてくれた人たちに、活躍する姿を見せたいと思います。友達からは、優勝して甲子園の土を持って帰ってきてね、と頼まれちゃいました(笑)」
大切な人たちへの一番のお土産。それを手にするため。伊勢君はこのセンバツに自信をもって臨みます。
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この日の常総ナインは練習はお休み。午後から2時間の自由行動。それぞれ持ってきた私服に着替えて、梅田へ買い物に出かけていきました。みんなユニホームとは違って、私服がカッコいい~!
March 23, 2005 01:52 PM
2005年03月22日
センバツ開会式リハーサル~済美、チームの思いを背負った二人の行進
いよいよ、2005年、第77回センバツ高校野球の開幕直前! 今日22日は大会開会式のリハーサルでした。でも、あいにくの雨。いつもは全員で行進の練習をするはずの甲子園に集まったのは、各校の主将のみ。ちょっと寂しいリハーサルとなりました。
出場32校の先頭を歩くのは、昨年の優勝校、済美。でも、済美は今大会出場はなりませんでした。主将の福井優也君。そして副主将の藤長堅司君のたった二人の行進。昨年のセンバツ、2年生エースとしてチームを優勝に導いた福井君も、さすがに寂しそう。
「やっぱり、全員で行進したかった。みんなで去年の優勝旗を返還しに来たかったです」。そう、ポツリとつぶやきました。
済美は昨年の秋、四国大会、準決勝で西条に延長11回で敗退。
「今でも、悔いが残るのは、11回にタイムリーを打たれた1球。真ん中高めのスライダー。甘く入ってしまってセンターオーバーに。もっと低めに投げていれば…悔しいですね」
コントロールの重要性を感じた冬は、1日200球の投げ込みを続けました。
「最近は調子がいいんですよ。春の大会が楽しみです。あ、そうだ。みんなにちゃんと行進してこいって言われたんだ」とニッコリ。いつの間にか福井君には笑顔が戻っていました。全員の甲子園への思いが、福井君の背中を後押ししたのでしょう。たった二人の寂しい行進でも、後ろにはチーム全員が付いている。優勝旗の返還は始まりの合図。夏は全員で必ずこの甲子園へ。その約束が、今、この時なのです。
福井君、明日の本番は、済美高校全員の思いを胸に、堂々と行進してね。
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写真は左から渋谷竜平君、藤長賢司君、福井優也君
March 22, 2005 05:41 PM
