2007年04月02日
常葉菊川、仲良し3人の“1000分の1の1打”
「アイツの今日の一打は1000分の確立ですよ」
9回表、同点のタイムリー二塁打を放ち試合後、たくさんの記者に囲まれる浅原将斗君(一塁・3年)を見ながら山田京介君(内野・3年)と久保田淳哉訓(外野・3年)が笑って話してくれました。
昨秋の東海大会までは4番。でも、打撃不振から明治神宮大会以降は控えに。以後、ひたすら練習をしてきましたが、なかなか結果が出ず。このセンバツでも背番号13。一塁の控え選手に回っていました。そんな浅原選手の一打に、チームは大盛り上がりでした。
浅原君、山田君、久保田君の3人はクラスも一緒で大の仲良し。浅原君はおっとりした性格でイジラレキャラ。2人が浅原君をイジって笑うと、チームも盛り上がるのだとか。この日のベンチでも、浅原君が8回から一塁の守備に入った瞬間、
「ビビッてんのか~!」「オマエんとこ、飛んでくるぞ~」と2人からの熱~い!?野次が飛んできます。
普通、野次って相手チームに言うのにね(笑)。とはいっても、いつもグラウンドで最後まで残って練習しているのはこの3人。このセンバツに入ってからも、夜はホテルで一緒に素振りを続けていました。「最近になって、素振りがいい感じだったんです」と浅原君。体にぐっとひきつけて、しっかりと踏み込む。その手ごたえをつかんでいたのです。そして、もう一つの課題。それは、気持ち。考えて悩みすぎるのがバッティングにも影響を与えていました。
「前よりは打てる気がしていました」。
浅原君にはちょっとだけ悔しい思いがありました。これまでの3戦で山田君、久保田君は試合に出場。ただ一人だけ出ていなかった自分。少しずつ心の中に湧き上がってきた昨秋までの4番の意地。
「これまで、試合に出るっていいな~って思ってベンチからみんなを見ていました。俺も早くでたかった。このチャンス、無心で思い切りいこうと思いました」
1000分の1の確立でも、1000倍の価値のある一打。この半年の思いのこもった1本には喜びもたっくさんつまっていたね。ベンチに戻ってきたときに、二人から「ナイスバッティング」と迎え入れられたときの3人の顔は、今日イチの笑顔でした!
写真左から久保田淳哉君、浅原将斗君、山田京介君。やっぱり、浅原君はイジラレキャラなのね…(笑)!
April 2, 2007 07:23 PM
チームイチ練習熱心で、チームイチ不振だった!? 試合を決めた。大垣日大・北上君の一打。
1試合目に続き、今日の2試合目、帝京対大垣日大戦も、これまで不振だった選手の一打が試合を決めました。大垣日大の北上雄太(左翼・3年)君です。1回裏、2対2の同点に追いつき、なお2死三塁で北上君が無心でたたいた直球はレフト前へ。勝ち越しました。「一塁に立っていても、しばらく頭が真っ白でした!」と嬉しそうに話してくれました。
実は、数日前。大垣日大の吉田隼人コーチからこんな話を聞いていました。
「試合の前日、バットのグリップエンドにテープを巻くんです。でもね、一夜明けると、北上のバットだけが、もうそのテープがボロボロ。アイツだけ試合前にもう一度巻いてもらっているんですよ。一晩でどれだけバットを振っていたんでしょうね」と。
この3戦で、6打数0安打。スタメンでただ一人、ヒットを打っていなかったのが北上選手でした。大阪から、坂口監督の誘いで大垣日大に入学。
「両親が大垣に出してくれた。この舞台で頑張っている姿を見せたいのにそれができない。悔しかったんです」
宿舎で、少しでも時間があると、バットを持って駐車場へいく。部屋でもバットを離さない。チームで徹底している右肩を固定して、体が前に突っ込まないように、とただひたすらバットを振りました。
「これまで、凡打でベンチに戻ってきても、坂口先生が、“雄太、オマエ、うまくなったな。もう少しだぞ”と声をかけてくれていました。自信をなくすことがありませんでした。逆に、よし、次は必ず、という気持ちになっていたんです」と北上君は胸を張っていいます。
「本当にやってきて良かったです」
両親への感謝の思い。監督への恩返し。そして、頑張ってここまで勝ち進んで、チャンスをくれたチームメートに、“ありがとう”の気持ち。今日の一打は、そんな北上君の思いがたっくさん詰まった1本だったのね。努力は人を裏切らないって本当だね。よかったね、北上君! 明日も思う存分暴れてね!
写真右が北上君。野球に熱を入れる毎日と、明るいチームメートのおかげで、ホームシックには一度もかかったことがないんだって。
April 2, 2007 07:20 PM

