2007年10月01日
鳥谷、また新たな「歴史」作ればいい:酒井俊作
記者席から眺める甲子園球場は涙雨に濡れていた。それは、あまりにも切なさを感じさせる光景だった。9月29日、リニューアル前の甲子園最終戦。鳥谷の連続フルイニング出場が、398試合で途切れた日。セレモニーを終え、三塁側のファンにサインボールを投げ入れる鳥谷の姿が映る。
上からは投げない。5球をすべて下から投げ入れたが、1回だけフェンスに阻まれてしまった。何度投げてもグラウンドへと跳ね返る。1度、2度、3度…。9月25日の横浜戦で食らった死球の代償は、あまりにも大きかった。右わき腹周辺の激痛は癒えずに、あっけなく幕切れ。とはいえ、遊撃手として歴代1位の記録は高く評価されていい。
強いハートがプレーの源だった。シーズンの序盤。ある打撃投手が、こんなことを言っていた。「アイツね、意識が完全に前を向いているんだよ。若い選手だと普通、後ろに監督がいたら『見てるかな』という感じで意識するんだけど、まったく気にしない。自分はこうするんだという強い意志があるからだろうね」。
フリー打撃での集中力。頑固一徹な姿勢が、これまでグラウンドに立たせてきた。まずは右わき腹の回復を最優先させる。クライマックスシリーズが「ぶっつけ本番」になる可能性もある。まだ26歳。また、新たな「歴史」を作ればいい。
October 1, 2007 11:36 PM
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