虎番ブログ

2007年04月30日

岡田監督が虎番記者にダメ出し:吉富康雄

 4月19日の中日戦は6点差をひっくり返されて負けた。試合後、「いつもとコメントは同じや」とムスッとしている岡田監督を見て、思い出したのが昨年の球宴明けの3連戦。3連敗を喫した後の会見で報道陣は「お疲れさんです」と監督を迎えたが、「お疲れさんですッ、やろ!」といかりや長介ばりに“声が小さーい”とダメ出しされた。

 番記者にとってもすっかり鬼門となった感があるが岡田監督の人間臭さが出るのがナゴヤドームだと思ったりもする。

 今季最初の敵地3連戦。その2試合目、9-1で快勝した後の会見だった。9回に久保田が登板したことについて監督は「(登板間隔が空いた)久保田、ウィリアムス、藤川を1人ずつ投げさせようかとも思ったけどこの点差じゃな。失礼やろ」と話した。昨年、落合監督は5点リードの9回に1人1殺の調整リレーをしたことがあった。間延びしたクライマックスに球場全体がしらけ切った。もちろんルール違反ではない。そんなムードを気にもかけずやってのけるのが落合流だ。しかし岡田監督にそんな野球観はないし、曲げるつもりはない。

 「記者まで暗くなってどないする!」とダメ出しされながらも、岡田采配にプライドがにじみ出るナゴヤ決戦が実は少し楽しみになってきている。

April 30, 2007 10:54 PM | トラックバック (0)

2007年04月23日

小嶋は逃げなかった:今井貴久

 阪神の希望枠ルーキー、小嶋は公約を守った。シーズン前、「どんなに打たれた後でも取材に応じる」と報道陣と約束。巨人相手に3回3失点でKOされた22日の試合後も、申し訳なさそうな表情をしながら、質問にていねいに答えた。

 選手が報道陣の質問に答えなければならない、という決まりはない。義務ではない。打たれた後に、話したいと思う選手がいるはずがない。それでも新聞やインターネット、テレビ、ラジオを通じてファンは生の声を欲する。21歳の若さで理解しているのだろう。

 ヤンキース松井がそうだった。レッドソックス松坂も同じだった。的を外した質問にも、あざ笑うような態度は取らなかった。取材する側にも、相手を気遣う雰囲気が自然と生まれた。お互いを「認める」が空気があった。

 学生時代まで野球をしていた記者は、プロ野球選手に尊敬の念を抱いている。自分のできなかったことを、している。だが負ければ、その現実をしっかりと伝える必要がある。負けたときにこそ、人間性がにじみ出る。小嶋は逃げなかった。尊敬は技術に対してではなく、心に向けられる。

April 23, 2007 03:29 PM | トラックバック (0)

2007年04月16日

下柳の「ちょいワル」な魅力:酒井俊作

 宮崎オーナーと金本が、開幕からお互い「ちょいワル」を認め合っているが、この人も負けず劣らず、同じ雰囲気を醸し出す。38歳の下柳である。開幕投手の大役を任されたが、今季は連敗スタート。早くも「ミニキャンプ」を敢行した。

 鬼気迫る背中だった。15日横浜戦の試合前練習。右翼席の階段を最上段まで何度も駆け上がった。息を切らせゴールするとそのまま最上部にある金網にもたれかかる…。極限まで追い込み、下半身をいじめ抜く。結果が出ていないこともあるが、そんな姿が、投手陣の支柱と言われる所以だ。

 沖縄・宜野座キャンプ中の2月中旬。下柳は「投手会」を開いている。恩納村のバーにズラリと集まり、ダーツに興じた。居合わせた常連客は言う。「やっぱり下柳さんはうまかったね。狙ったところにドンピシャ。マウンドと一緒だったさ」。若手、中堅、ベテラン入り交じって夜更けまで騒いだ。下柳の「おごり」で結束力を高めた。

 何とも粋である。昨季の広島遠征中の出来事だ。昼下がり、私が市内のつけ麺屋に行くと、偶然下柳が麺をすすっていた。あいさつもそこそこに邪魔しては悪いと一番離れた席へ。帰り際にレジで「アイツも一緒に」と話している。丁重に断ったが、頑として受け付けない。「いいから、いいから」。普段は野手を取材することが多く、ほとんど話す機会もない立場だ。それでも気遣ってもらったことに感謝しきれない。サラリとした立ち居振る舞いに、渋さというか「ちょいワル」の魅力を感じた。

April 16, 2007 09:03 PM | トラックバック (1)

2007年04月09日

鳥谷打撃音に、監督「やっぱええなあ」:町田達彦

 開幕2カード目に備え、神宮球場でナイター練習をしていた。ベンチの岡田監督がふともらした。「やっぱええなあ、打撃音が」。目の前でカコンカコンといい音を鳴らしていたのが、新1番の鳥谷だった。

 耳だけでなく視覚にも訴える。打球は明らかに、昨季までより鋭さを増した。例えるならレーザー光線。「いつまで1番を打つか分からないし、特別なことはしていない」と鳥谷はいう。1番だから頑張るのではなく、プロ入りから着実にステップアップしてきた打撃に、最も見合う打順が1番だったという流れだ。

 ではさほど打順へもこだわっていないのかと思いきや、熱いセリフも聞いた。「試合になれば、相手の1番と勝負してみたい、というのはある」。オープン戦までとは違い、個人成績がクローズアップされ、さらにチームの勝敗に一喜一憂する公式戦に入ったんだなと実感した。居酒屋では「とりあえずビール」、阪神の攻撃は「トリタニビーム」から物事が始まる。

April 9, 2007 04:03 PM | トラックバック (0)

2007年04月02日

新幹線の禁煙に岡田監督ムッ:吉富康雄

 何てことだ。新幹線が禁煙になるらしい。新大阪から東京まで約2時間30分。紫煙をくゆらせながら、あれこれ原稿のことを考え、イライラを解消してきた貴重な時間が、今後はもう、寝るしかなくなる。

 いよいよ住みにくい世の中になったな、と思っていると岡田監督もやはりムッとしていた。なにせ年末年始の恒例だったハワイ旅行も「禁煙になるから」とオーストラリアに変更したほどの愛煙家。「タバコ吸うヤツはそれだけ税金払っとるんやで。グリーン車もアカンのか…」と渋い顔だ。

 昨シーズン途中までは飛行機を利用することも多かった監督。しかし、ある事件(ちょっとタイソウだが)があって、新幹線しか乗らなくなった。「あのチェックがな。機内に持ち込むライターは1個までとかあるやろ。たまたまカバンの底にもう1個あって、何回もやり直しさせられてな。もう乗らんわ」と、なったらしい。

 さて、新幹線が禁煙になるのはシーズンの勝負どころに差しかかる夏場。今のところ、監督も私も禁煙という選択肢はない。ストレスのたまらない展開になることを祈るのみ…。

April 2, 2007 08:17 PM | トラックバック (0)