虎番ブログ

2006年03月27日

久保投手コーチの“ボヤキ”:吉富康雄

 「打者に有利に有利になっていくワケだからね…。まあ、ルールだから仕方ないけど」。いつも前向きな阪神久保投手コーチの珍しい“ボヤキ”を聞いて、投手の苦労が思いやられた。と、いうのは投手の2段モーション問題。今季から一連の動作で投げるよう義務づけられることになったのだが、影響は予想以上であることを実感している。

 久保コーチが思わず漏らしたのは26日の横浜とのオープン戦(大阪ドーム)後。この試合で2回3失点と痛打を浴びた藤川についてコメントを求められた時だった。(ジェフ)ウィリアムス、久保田とともにリリーフ3本柱『JFK』を結成、昨年のリーグ制覇に貢献した藤川。しかし上げた左足の“タメ”がなくなった今季はやはり苦労している。

 そう言えば阪神の主力打者もこう話していた。「飛ばないボールうんぬんが言われるけど文句なしに大きいのは2段モーションがなくなること。これほど楽なことはない」。タイミングを合わせやすい分、せめてストライクゾーンを広く取ればいいが、そうはならないところが厄介だ。条件は他球団も同じとはいえ、投手の不遇を考えると同情してしまう。

March 27, 2006 09:16 PM | トラックバック (2)

2006年03月20日

WBC阪神トリオの幸運を:浜田 司

 2月20日から、はや1カ月。虎番をいったん離れて、WBC日本代表の阪神勢3人を取材している。「藤川と久保田の2人やろ」って? いやいや、もう1人いるんです。通の虎党なら紙面やサイトを通じて、ご存知のとおり。球団の桧作トレーナーが帯同中だ。

 「もう、プレッシャーがかかりますよ」。渡米前は「バカンスやな」と球団関係者から冷やかされた桧作氏に、遊んでいる余裕はなくなった。左ひざの再手術で、ウィリアムスの復帰が遅れることが分かってからだ。「J」がいない間は「FK」に頑張ってもらうしかない。そんな2人にアクシデントがあれば、阪神の連覇は、いよいよ怪しくなる。1日たりとも気が抜けないWBCになっていた。

 試合前のグラウンド入りが許可されず、地団駄を踏むこともあったが、心労は奇跡的な決勝進出で報われつつある。「やる以上は勝ちたいですね」。勝っても負けても、あと1試合。阪神トリオの幸運を祈りたい。

March 20, 2006 06:11 PM | トラックバック (3)

2006年03月13日

安藤、移動中は読書タイム:酒井俊作

 岐阜から名古屋を経由して、東京へ。新幹線の車中で、このブログの原稿を書いている。選手と同じように大移動が多く、その時間の使い方を工夫しようと思うのだが、いつも睡魔に襲われて…。選手の過ごし方もまちまちです。例えば鳥谷のように、睡眠にあてる選手が多いなか、なかには小説などを読む選手も。安藤も読書家の1人だ。

 「寝る前とか、寝れないときとか。移動のときとかに、よく読んでるね」

 話題本もバッチリ押さえている。春季キャンプにはベストセラーになったリリー・フランキーさんの『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』と、直木賞を受賞した東野圭吾さんの『容疑者Xの献身』も持ち込んでいた。もう読んだかなあ? 記者も、不覚にも『東京タワー』には涙腺が緩んでしまった。リリーさんが母親との思い出話、そして闘病から死に至るまでを書いているもの。心温まる「名作」を右腕エースはどう感じたのだろうか。

 「まだね、途中なんだ。少しずつ読んでるけど、なかなか進まなくて…。すごく感動するみたいだね」

 このペースだとクライマックスを迎えるのは、シーズン直後か。「登板前は、マンガのほうが多い。リラックスできてさ。野球のことを忘れられるんだよ。ロッカーで20分、ちょこっと読んだりね」。そうそう、登板前に『東京タワー』はやめたほうがいいです。目が腫れちゃって、矢野さんのサインもかすんでしまいますから。

March 13, 2006 09:58 PM | トラックバック (4)

2006年03月06日

浜中「やっぱり年です」上下関係:酒井俊作

 2月下旬に韓国・ソウルに行ったときだ。地下鉄に乗っていて、何気ない光景に「なるほど」と感じた。混んでいる車内なのに優先座席だけポッカリと空いている。年長者に、ていねいに敬意を表するお国柄がそこに表れていた。

 日本にも、いわゆる「上下関係」はある。例えばスポーツ紙界では入社した年で推し量り「社歴」が上下関係の基準になっている。年齢が違っても、同期入社なら「タメ口の関係」になる。それはそれで、サッパリしていていいと思う。

 先日、雑談のなかで浜中が上下関係についてこんなことを話していた。「プロの年数じゃないですよ。やっぱり年です。だって年数だったら(下にも)年上の方もいます。タメ口なんて、とんでもない」。例えば『松坂世代』と言われるように、野球界はヨコのつながりも強い。年上に当たる新人選手に敬語を使うなんてザラだ。

 浜中は今季10年目。一緒に行動することが多い藤本は1歳年上だが、プロ6年目。こんなやり取りを聞いたことがある。

 藤本「コイツ最初敬語を使ってなかったんですよ」

 浜中「入ってきたとき、最初は年上だと思わなかったんですよ。まあ今はね…(笑い)」

 今では笑い話で済ますほど、仲が良い。それで円滑に行くなら、ある程度ウイットに富んでいるほうが面白い。節度は保ちつつ、硬くなりすぎずに、がコツかもしれない。

March 6, 2006 06:56 PM | トラックバック (6)