鉄矢多美子 Field of Dreams

2008年01月09日

第177幕 母国と、メジャーと、時々日本

 メジャーのシーズンが終わり、母国のドミニカ共和国に帰ってからもミゲール・テハダはほとんど休むことなく体を動かしてきた。生まれ故郷の「バニ」に自ら出資して作った「ミゲール・テハダ球場」で、チャリティーゲームを主催し、子供たちに野球を教えて回る日課も続けている。そして、まるで年明けを待ち構えていたかのように、この2日から母国のウインターリーグでプレーも始めた。

 「シーズンオフは、自分が育ててもらった国や地域に恩返しができる絶好のチャンス」。スーパースターになってからも変わることのないそんな思いが、テハダを野球場へと駆り立てる。同様の気持ちでプレーしていた、ヤンキースのロビンソン・カノには、昨年末、ケガを懸念する球団から「出場禁止令」が出された。テハダは「母国」と「メジャー」の板ばさみになり、出場できなくなったカノの分まで背負ってプレーしている。

 また、今年は所属するチーム(アギラス)の地元・サンチャゴで、2月2日からカリビアンシリーズが開催されることになっており、ホスト国の中心選手としては特別な思いがある。一昨年、ベネズエラで行われたこのシリーズには、プライベートジェットを駆って乗り込むなど、どの国で行われようと参加には常に前向きだ。そこからは、母国のユニフォームを身にまとい、母国の人々に自分がプレーする姿を心行くまで見せたいという強い思いが感じ取れる。

 そのカリビアンシリーズが終われば、キャンプインはもう目の前だ。アストロズに移籍したテハダが特に楽しみにしているのは、松井稼頭央と二遊間を組むことだ。「いつの日か日本でプレーしてみたい」と言うほど、日本びいきのテハダにとって、日本のトップクラスの選手とコンビを組み、シーズンを戦い抜くことはこの上もなくいいモチベーションになるのだという。

 母国を思い、アストロズでのプレーを待ちわび、いつの日か日本でも…。あれこれと思いを巡らしながら、今年もテハダは有意義なオフを送っている。

January 9, 2008 11:38 PM