2005年04月04日
第85幕 最も危険な男 松井秀喜
4月3日(日本時間4日)、ヤンキース−レッドソックス伝統の一戦で今年のMLBが開幕した。目立ったのは松井秀喜の攻守にわたる活躍だった。2回表、レッドソックスのケビン・ミラーが放ったレフトへの「ホームラン」をジャンプ一番もぎ取るスーパープレーで、レッドソックスの攻撃の芽をつみとったかと思えば、打っては1号2ランを含む5打数3安打3打点と大暴れしてチームの勝利に大貢献した。
この試合を中継していたボストンの地元局UPNのレッドソックス・ポストゲームショーでは、本来のレッドソックス関連の話題はそっちのけで、冒頭から「今年は松井のMVPの年だ」という入りで始まり、かなりの時間を松井に関する話に割いていた。試合後、レッドソックスのフランコナ監督も2回の松井の守備を「信じられない。試合の流れを変えたプレーだ」と評価した。
開幕を2日後に控えた4月1日、そのフランコナ監督に開幕のヤンキース戦に関連する話を聞いた際、松井のことを持ち出すと、間髪入れず「今のMLBではベストヒッターの1人。うちとしては、執拗(しつよう)なくらいに彼をマークしなければならないだろうね」という答えが返ってきた。初戦に限って言えばそんなレッドソックスの執拗(しつよう)なマークも、松井には全く通用しなかったことになる。
フランコナ監督は続けた。「僕は個人的に彼のプレーが好きだね。相手チームの選手だからあまり好きだとかいう表現はふさわしくないとは思うけど、それでも、個人的に好きなプレーヤーだね」。何度も「個人的に」と付け加えたのは、レッドソックスの監督であるという立場が言わせたものだが、その口調からは、松井のプレーに心底ほれているということがほとばしり出ていた。
しかし、そこはライバルチームの監督。最後に「日本からメジャーに来て以来、松井はいいバッターという存在から、危険なバッターになってしまった。彼は常に成長しているね。これは僕たちにとって決して喜ばしいことではないんだが・・・」締めくくった。いきなり、レッドソックスの出ばなを折る活躍を見せた松井は、相手チームにとって「最も危険な男」に映っていたにちがいない。
April 4, 2005 03:16 PM
