鷹番日記

2006年05月30日

新設されたフィールドシート:石田泰隆

 今年から福岡ヤフードームに新設されたフィールドシート。ファウルグラウンドに飛び出すような形で設置されており、これまでよりもさらにグラウンドレベルで野球が楽しめるようになっている。エキサイティングなプレーを堪能できることはもちろん、試合前、後の選手とも気軽に話ができる。ファンにとってはよだれが出そうな〝スペシャルゾーン〟と言っても過言ではない。もう足を運ばれた方もいるでしょう。

 選手もこの新しい取り組みを喜んでいた。松中選手は「より選手とファンとの距離が近くなった。いままで以上にプロのすごさというものを感じてほしいし、そういったものを見せなければならないと思う」と話していた。試合前の練習後にはよく選手が即席サイン会を開いている姿もよく目にする。非常にいい光景だ。

 でもこのフィールドシート、値段を聞いてみたら想像以上に高かった。一塁ベンチ寄りの最前列の当日券は、なんと2万円。確かに一番間近で選手を見ることができるまさに〝スペシャルゾーン〟だが、これは高過ぎだと思うのは僕だけではないでしょう。例えば4人家族で観戦に訪れた場合は、1試合だけで8万円の出費。一般の家庭ではちょっと手が出せない金額かな。外野寄りの一番奥の席でも6000円だそうだ。

 同じくフィールドシートを設けている東京ドーム(東京ドームの呼び名はエキサイトシート)の値段を聞いてみたら、一番高い席で5000円台ということだった。この値段ならその席で見てみたいと思うけど、皆さんはどうですか?

May 30, 2006 01:37 PM 投稿者:石田泰隆 | トラックバック (3)

2006年05月23日

極め続けた技の重み:中村泰三

 米大リーグ、ジャイアンツのバリー・ボンズ外野手(41)が歴代2位ベーブ・ルース(元ヤンキース)に並ぶ通算714号本塁打を20日(日本時間21日)に放った。翌日の日刊スポーツの記事を読めば、敵地アスレチックスの球場では、ファンが約2分間、立ち上がって拍手を送るスタンディングオベーションで祝福したが、その中にはブーイングも混じっていたようだ。ボンズの薬物疑惑に対する非難が、そこにある。

 WBCで米国に滞在中、王監督を取材する米メディアは事あるごとに、ボンズの薬物疑惑について質問を浴びせた。「偉大な本塁打記録が、薬物を使用した選手に塗り替えられることをあなたはどう思うか?」。言い回しは違えども、何度となく繰り返された問いに、王監督は嫌な顔を見せずに、答えた。現役時代、868本塁打の世界記録を作った王監督は、純粋に本塁打の本数を評価する。

 王監督 彼が禁止薬物を使用したかどうか、私には分からないが、仮に本当にしようしたとしても、当時は禁止されていなかったんだから。薬物を使えばだれでも本塁打が打てるわけじゃないし、それにはやはり技術が必要。彼は現実に本塁打を積み重ねてきた。それは紛れもない事実だ。だれにでもできるものじゃない。本塁打記録は素直に評価されるべきだと僕は思う。今も薬物を使っているというのなら話も違うけどね。

 王監督は言う。「丸いボールを丸いバットで打つ。野球の技術に終わりはない。引退するときに初めて、その人の技術の終着点が来るんだよ」。アーチをかける技術を現役を引退するまで求め、極め続けた王監督。その足跡が868本のアーチだった。そんな王監督だからこそ、ボンズの記録を理解できる。

May 23, 2006 12:52 PM 投稿者:中村泰三 | トラックバック (4)

2006年05月15日

投手陣のバッティングに注目:石田泰隆

 9日から始まった交流戦。ホークスは本拠地福岡ヤフードームで広島、阪神と戦い、3勝3敗とまずまずのスタートをきった。16日からは1週間の東京遠征で、巨人(東京ドーム)、ヤクルト(神宮)と敵地6連戦を控える。

 この交流戦、パ・リーグのチームの楽しみの1つといえばやっぱり、投手が打席に立つことだろう。去年は和田投手が神宮球場でチーム投手陣初安打を記録。馬原投手に限っては広島戦(広島)で自ら勝利打点(右越え適時二塁打)をマークし、勝ち投手にも輝いた。高校時代は4番を打っていたそうで「打撃には自信がありますからね。僕が打席に立つ展開にならない方がいいのだろうけど、今年も打席に立つチャンスがあったら、1本(安打を)打ちたいですね」と複雑な表情をのぞかせていた。

 そういった意味でも、今週1週間は毎試合、投手陣が打席に立つので、非常に楽しみな6連戦だ。交流戦開始と同時に、投手陣は打撃練習を開始した。1番打球を飛ばしているのが斉藤和投手。広い福岡ヤフードームの左翼席へポンポンとスタンドインさせている。和田投手は投球同様、クセのない打撃フォームでラインドライブの打球を飛ばせば、昨年、1度も打席に立つ機会がなかった寺原投手も力強いスイングで打球を飛ばしている。「甲子園では確か9番を打っていたと思うんですけど、あそこ(甲子園)でヒットを打ってみたいですね」。甲子園が生んだ怪物右腕は、凱旋(がいせん)登板以上に? 凱旋安打に闘志を燃やしていた。予定通りローテーションが回れば、6月3日の阪神戦(甲子園)に先発登板予定なだけに、こちらも楽しみだ。

 王監督は投手陣の打撃に関しては期待はしてないようだが、ファンの方にしてみればダイヤモンドを駆け回る斉藤投手や新垣投手を見てみたいのではないでしょうか。【ソフトバンク担当=石田泰隆】

May 15, 2006 07:49 PM 投稿者:石田泰隆 | トラックバック (0)

2006年05月08日

ガッツポーズが出る日まで:中村泰三

 2日に松本輝投手と楽天斉藤秀光内野手の交換トレードが発表された。楽天側が直々に松本を指名。ルーキー本多の故障、期待された仲沢の2軍降格など、内野手の控え層に厚みを増したいソフトバンクとの思惑が一致した、という。「両球団、両選手にとっていいトレードだったと思う」と角田球団代表は話した。

 95年のドラフト2位で熊本工からホークスに入団した。そのときの1位はエースの斉藤和巳。「高校生ビッグ3」と評価された斉藤和に対して、松本は「九州NO・1右腕」と呼ばれた。背番号は斉藤和が「66」、松本は「67」。隣り合わせの背番号は、2人で将来の投手陣を背負ってほしいという球団の願いが込められていた。

 入団時の取材で松本は自ら「格闘技ファン」であること明かした。入団前には東京にまでプロレス観戦に出掛けたほど。ハルク・ホーガンの筋肉パフォーマンスにあこがれたのがきっかけだったという。その影響で高校時代からガッツポーズを考案。「これからいろいろ考えます」とプロ初勝利のときに、独自のガッツポーズを用意することを宣言していた。どんなガッツポーズが出るか、楽しみだった。

 そのパフォーマンスをお披露目することなく、プロ11年目を迎えた。松本は5日の生涯2度目の入団会見では「僕の生命線ですから、どんどんシュートを投げて抑えたい。1試合でも多くチームの勝利に貢献したい」と話した。チームは変わっても、あのときに考えていたガッツポーズを、仙台で見せてほしい。【ソフトバンク担当・中村泰三】

May 8, 2006 10:06 PM 投稿者:中村泰三 | トラックバック (4)

2006年05月01日

真のホームランバッター:石田泰隆

 1つのことを極めた人には、それなりのこだわりってものがあるんでしょうね。

 先日、東京遠征に行った際に、東京ドーム内にある野球体育博物館に足を運んだ。「野球の殿堂」と呼ばれている所だ。館内には野球がどのように日本へ伝わってきたかという説明に始まり、日本の野球界に多大な功績を残し、殿堂入りされた方々のレリーフや、新しいものでは、国・地域別対抗戦「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」で世界一に輝き、日本代表選手に贈られた金メダルなど、数え切れないほど展示されている。その中、一番興味を持ったのが、王監督が現役時代、1本足打法を習得した際に使用していた日本刀だ。刃渡り60センチ以上はあったと思うが、これをバットのようにブンブン振り回し、868本塁打の世界記録を樹立したのだと思うと、あらためて王監督のすごさというものを感じた。

 そこで王監督に聞いてみた。あれだけの本塁打を放った方だ。狙って打った本塁打は何本あるのだろう。答えは…。「0本」。エ? 耳を疑った。よく「あの打席は本塁打を狙っていました」という選手の声を耳にすることがある。王監督なら50本くらいはあるのかなと思っていたのだが、0本とは。理由は明白だった。

 王監督 僕は自分のスイングをして、しっかり球をとらえれば本塁打になるんだから。それだけ練習を積んだし、自分のスイングに自信があったからね。逆に狙ったら力が入って本塁打は出ない。だから1度も本塁打を狙ったことはない。ホームランバッターって、そういう人のことを言うんだと思うよ。

 なるほど。恐れ入りました。と言うか、そんな質問をした王監督に申し訳ない気持ちになりました。でも、貴重な話を聞けたからヨシとしよう。ってダメですかね…。

May 1, 2006 07:57 PM 投稿者:石田泰隆 | トラックバック (12)