2007年09月18日
米国流ばかりが流行るのは面白くない:中村泰三
初めて米大リーグの取材をしたのは02年だった。メーン取材はドジャースで、ヤクルト石井一と野茂がプレーしていた。渡米前から本場の野球がどんなものか、興味は尽きなかった。漠然と認識していた「パワー野球」「個人主義」というイメージは、ドジャースタジアムで見た、生の試合で覆された。選手ロッカー室の入り口付近には相手チームのデータを記したチャート表がズラリ。「日本よりデータは詳しく、ち密ですよ」と、石井一が教えてくれたのが印象的だった。
日常生活で支障がある? ほど英語はできなかったが、そんなある日、球場内のアナウンスでドジャースの選手たちが野球少年にメッセージを送っていたのが耳に入った。ほとんど理解不能。ただ、当時、クリーンアップを担っていたショーン・グリーンが「プラクティス(練習)」という言葉、ゆっくりと丁寧に何度も繰り返したのだけは分かった。メジャーの選手になりたければしっかり練習しよう、と他社の記者に教えてもらった。日米の野球の違いを論じることもあるが、初めての米国取材で感じたのは、野球の根本は同じ、ということだった。
今年、パ・リーグでは3人の外国人監督が指揮を執っている。首位日本ハムのヒルマン監督にしろ、オリックスのコリンズ監督にしろ、采配はオーソドックスで、高校野球のように犠打、進塁打を重視する。むしろ、豪快に攻める王監督以上に、日本的な野球かもしれない。昨年は日本ハム、一昨年はロッテ、と外国人監督の率いるチームがリーグはもちろん、アジアまで制した。指揮官の能力はもちろんあるが、米国流の野球スタイルは、チームの力を最大限に発揮するのかもしれない。でも、同じ野球であり、野球は同じだ。米国スタイルばかりが流行するのも、面白くない。
September 18, 2007 03:53 PM 投稿者:中村泰三
トラックバック
このエントリーのトラックバックURL:
http://blog.nikkansports.com/mt/mt-tb.cgi/12506
